コロナ禍で助けられなかった店がある
ども、ぱんだもです。
noteを開いていただきありがとうございます。
LINE活用を始めてまだ4年なのですが、最近では店舗でのLINE活用に重点を置いて活動しています。
元々はWEB周りでのLINE活用ばかり取り組んでしたのですが、ある時から店舗を重視するようになりました。
このnoteではそのきっかけになったエピソードを書いていきます。
ごりごりにノウハウをまとめたnoteとかではないです!そういったものを期待されていた方は×閉じお願いします。
最初に担当した美容室の話
私が最初の店舗でのLINE活用を担当させていただいたのは2019年末。
知り合いの紹介で都内の美容室のLINE活用を任せていただけました。
LINE公式アカウントと美容室の相性はかなり良くて、活用事例も多く、美容室専用のAPIも出ているほどです。
私はデモアカウントを作成し、LINEで実現できることを実際にアカウントを動かしながらオーナーさんに提案。
その結果、LINE運用を任せていただけることになりました。
運用開始したものの...
デモで見せたLINEをさらに改良して本番運用のアカウントを作成。登録用のPOPなども作り、運用を開始しました。
機能も充実しており、操作性も好評だったので、すぐに成果も現れ始めるだろうと思っていました。
ところが2週間経っても一向にLINEから予約が入る気配がありません。
それどころかLINEの友達も10人程度。
その2週間の美容院の来客数は150名以上のはず。。
POPの置き方も細かく意識合わせしたし、
従業員への説明もオーナーがやってくれているはず。
なのに、機能しない。なぜ。。。
数字を見ているだけでは何が起きているか全く分かりませんでした。
実際にオーナーにヒアリングしても
POPはちゃんと設置している
従業員へのアナウンスもちゃんと行った
とのこと。
原因不明。
では実際に現場の従業員たちはどのように動いているのか?
直接ヒアリングしてみました。すると、、、
「忙しくて、LINEの案内はほとんど出来ていません。」
POPはお客様から見えやすい位置に置いてありました。
(全席の鏡の前とお会計のカウンター。)
しかし、POPを置いているだけではほとんどの人は登録してくれません。私ならスルーします。あるいは気づかない。
だからスタッフにも声かけをお願いしていました。
それができていなかった。
だから友達が増えない。
原因としては納得です。
問題なのはその先。
根本の原因は、私とオーナーで話し合ったビジョンが現場を置き去りにしていたこと。
現場から離れている2人が決めた施策。
正しい施策であろうと、現場の従業員からすると目の前の忙しさが優先されるのは理解できます。(そんな時に正論をぶつけられるとむしろイラッとしますw)
従業員を置き去りにした施策だったことを反省し、従業員の負担を減らすにはどうするか?LINEの必要性を理解してもらうには?
オーナーと何度も何度も話し合いました。
従業員の方々に打ち合わせに入ってもらうこともありました。
そして現場スタッフの声も反映させてさまざまな改善に取り組むことで、2ヶ月後には7割の来店者LINEに登録してもらえるようにまで運用を改善。
LINE運用は、従業員の協力は必要不可欠。
店舗の窓口は従業員です。
改めて痛感しました。
忙しさと利益が比例しない
LINEの友達も順調に増え始め、LINE経由の予約も少しずつですが増え始めてきました。
売上も少しずつ増え始め、このまま友達を増やしていけば最終的にはHotpepperなしでもお客様が来るようになるはず!そう思い始めた頃、次の壁にぶつかります。
利益が伸びない、、、、
正確にいうと、お客様は増えているのですがそれに比例した利益が生まれていないという状況。スタッフの忙しさの割に利益が少ない。
お客様を増やせば良い。
Hotpepper以外からの予約を増やせれば良い。
この短絡的な考えが間違いであったことにようやく気づきます。
その美容室は主に髪のセットのお客様がメインでした。
結婚式やパーティの前のセットです。
お客様は時間がない。
セットも急いでやらないといけないし、
セット以上のことをする時間もない。
セットのみだから単価は低い。
その結果、スタッフは忙しいのにそれに見合った利益が生まれないという状況が発生していたのです。
本来であれば髪のセットはフロントエンドの商品。
そこからリピートに繋げてバックエンドの本命商品を販売できるように導線を組むべき。しかしその設計ができていなかった。
LINEからの予約が増え続けるとHotpepperからの卒業は可能でしょうが、利益体質の "強い店舗" にはなりません。
最初に着手すべきだったのは、ビジネスモデルの見直し。
ここから着手しないといけなかった。
でも私はLINE導入のことしか考えられておらず、全体像が見えていませんでした。
LINEはツールに過ぎない
これを読んでくださっている方の中にはLINEを魔法の杖のように思っている方もいるかもしれません。
一振りで状況を一変できるような魔法の杖。
決してそんなことはありません。
LINEをどれだけ使いこなそうがビジネスモデルが作り込まれていないと "強い店舗" にはなりません。
現場スタッフの協力が得られないと、効果は半減します。(半減どころじゃない場合も多々ある)
この美容室を担当させていただく前、私がLINEを活用していたのは全てWEB領域でした。
ブログやSNSに友達登録用のリンクを設置して、そこからメッセージを送って商品を購入してもらう。
ブログに設置した登録用バナーは一定の働きをします。
そこまで読んだ読者の目には止まるし、読んだ人は一定の割合で登録してくれます。
ビジネスモデルは深く考えなくても、目の前の商品が売れればそれでOK。1つでも多く売れればいい。
そんな環境で学んだLINEの知識。
LINEの機能は理解しているが、
どんな環境でそれが活きるのか?
その環境をどうやって作ればいいのか?
WEBでLINEを活用するのと、
店舗でLINEを活用するのは別の話です。
多くの人が関わる分、変数が多いです。
変数をうまく作用させることができればWEBよりも高い効果が得られますが、私のように変数を無視して自分の考えだけで取り組もうとすると期待する効果は得られません。
その後すぐにオーナーとビジネス構造について検討を進めました。
方針を固めて
「さあ!ここから!」
というタイミングでコロナによる緊急事態宣言が発令され、休業を余儀なくされました。
私が最初から
・ビジネスモデルに目を向ける
・現場の声を拾い上げる
ことを意識できていれば少なくとも後2ヶ月は前倒しで進めることができました。
コロナによる休業は免れられませんが、LINEでお客様との関係構築ができるので休業中にもできることもっとあった。
それができなかったのは私の責任です。
結局この店舗はコロナで休業するのでその期間のコンサル費用の返金対応をさせていただきました。
もっとできることはあったし、オーナーやスタッフを巻き込みきれなかったのは私の責任です。本当に悔しかったし、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
店舗プロジェクトとしてLINEを運用する
美容院での経験以降、LINEを活かせる環境作りに取り組むようにしています。
"利益が生まれるビジネス構造" と "現場スタッフの理解" 、この2つです。
ビジネス構造に関しては
✔︎現在の新規の顧客数は?
✔︎リピート率は?
✔︎顧客単価は?
顧客名簿を見ながら細かく数字を洗います。
その上で売上目標を決めて、その売上をどのように生み出すかを考えていきます。
ビジネスモデルを設計してからLINEの運用に落とし込んでいくようにしています。
そうすることでLINEで追いかけるべき数字が明確化され、その数字が全体の売上に繋がっていきます。
毎回のMTGで "現場スタッフ" にも参加してもらうようにしました。
LINE導入の目的を理解してもらうため、
そして
考えたプランや施策への現場目線での意見をもらうために参加してもらっています。
MTGにスタッフも入ってもらうことで実行に移すまでのスピードが圧倒的に早くなりました。
さらに現場からの意見を吸い上げるスピードも上がり、より高速でPDCAを回すことができるようになりました。
この形にしたことでLINEをうまく活用できるようになってきています。
LINEは売上を加速させるツールにはなり得ますが、"良い店" という土台があってこそです。
LINEを最大限活用するためには、LINEの使い方を改善するのももちろんですが、
その前段で良い店を作るという意識が必須。
にも関わらず、当時の私は店という土台にアプローチせずに、LINEのことばかりを考えていました。
どれだけ綺麗なLINEを作っても効果は出ません。
適切な売上目標を設定し、
正しいビジネスモデルを構築。
その上でスタッフ全員を巻き込んで店全体のプロジェクトとしてLINE運用に取り組む必要があります。
思い通りに動かないことも多々あります。
だって人間だもの。
でもそれを一つ一つ乗り越えていかないと "強い店舗" は作ることはできません。
WEBから実店舗へ...
この経験から私は少しずつ店舗向けのLINE活用にも力を入れ始めます。理由は2つ。
1つ目はLINE公式アカウント自体が店舗活用向けに作られていること。
LINEのようなプラットフォームを活用する場合、プラットフォームの方針に反したことをするとアカウントを消されたり、表示頻度が極端に下がったりと不利益を被ります。(Youtubeでの垢BANとか想像していただければ良いかと)
それに対し、LINE公式アカウントを店舗向けに活用促進するのはLINE社の方針に沿っています。
当然垢BANのリスクもなければ今後のアップデートも利点が大きいものである可能性が高いです。
そして2つ目。こっちの方が理由としては大きいです。
店主の想いが詰まっているからです。
私が今まで巡り合ってきた人が素晴らしい人ばっかりだったのもあると思うんですが、店主って本当に魅力的な人が多いんです!
自分の店が大好きだし、お客様のことも大好きだし、もちろん提供する商品も大好き。想いが詰まりまくってるんです。
店主と常連さんたちが話しているのを見ていると本当に愛されてるなーというのもひしひしと感じます。
だからこそ5年、10年も同じ場所で続けられてるんだと思います。
そんな店をより多くの人に知ってもらいたいし、すでに知っている人にはもっとどっぷりとハマってもらいたい。
店主の想いが詰まった店を広げたい。
そう感じさせてくれる店主が多いので、店舗向けに力を入れることにしました。
とはいえ、私も店舗ビジネスの支援を始めてまだ2年目。
店舗ビジネスに携わっている方々からすれば新米です。
先輩方に学びながら最適なLINE運用をご提案し、一つでも多くの店舗を繁盛させることに貢献していきたいと思いますので、店舗ビジネスに関わるみなさま、今後ともよろしくお願いいたします!
P.S.
こちらの美容院を先日hotpepperで発見しました。hottpepperからの卒業はまだできてないようでしたが、高単価メニューも増えており、LINEも活用てきているみたいで安心しました。
P.P.S.
「ぱんだも流LINE公式アカウント活用術in店舗ビジネス」をこちらのnoteにまとめているのでお時間ある時に読んでいただけると嬉しいです!かなり好評なnoteです。
P.P.S
今月後半にもう1冊無料note書きます。そちらも読んでいただけると嬉しいです!!
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました!これからもよろしくお願いいたします!
Fin.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?