SESエンジニアに将来はあるのか

自分の今いる業界について現時点で実感していることと、これから先どう変化するのかを考察してみたいと思います。
プログラマーやシステムエンジニアに憧れている人や、実際にSESで客先常駐している人などの参考になれば幸いです。

SESとは?

SES(System Engineering Service)という名の契約形態で
実際には準委任契約として締結されることが多い。
基本的には客先常駐型のエンジニアとなるので、プロジェクトごとに勤務地が異なる。

SESエンジニアのメリット

 ・勤務地がプロジェクトごとに異なるので運が良ければ近くなる
 ・いろんなメーカーやベンダーの技術者と一緒に働ける
 ・上記により、いろんな技術が学べる
 ・働きたくない人がいた場合でも次の現場に移りやすい

SESエンジニアのデメリット

 ・一つの現場で長く働けない(長くても数年、短いと1か月とか)
 ・人ではなくモノとして扱われる場合もある
 ・長時間残業、パワハラなどがある現場にあたると最悪
 ・ほぼ上流工程に携われないので専門的な技術が学べない

※技術に関してメリットとデメリットで矛盾したようなことを書いていますが、広く浅く学べる事をメリットとして、深く学べないことをデメリットとして記載しています。

SES業界がなぜ普及しているのか

プロジェクトというものがある以上は、一定期間で解散することが必然となってしまい、そうすると解散したプロジェクトのメンバーを正社員として雇っていた場合、仕事がなくなってしまいます。
その場合は仕事がないのに給料を払う必要が出てきてしまい、会社の負担になってしまうので、プロジェクトの期間だけ人が欲しい⇒SES契約で他の会社からエンジニアを借りよう!という流れですね。
会社としては効率的で合理的な契約ですが、エンジニア側としては不利な契約になっていることが多いです。

SESエンジニア4年目の自分の体験談と感想

まずは、なぜSES会社のエンジニアになったかというと、単純にスキルがなかったからです。
プログラミングできない29歳を自社開発している会社がプログラマーやシステムエンジニアとして採用してくれることは、ほぼないと思います。
自分が採用する側なら、新卒で成長が期待できる人か、経験者を雇うと思うので。

これまでいろんな現場に行きましたが、本当に作業環境が現場に依存しているなと感じました。
丁寧に接してくれる方もいれば、命令形で伝達してくる人もいる。
毎日2時間残業するのが定時になっている現場もあれば、残業がまったくない現場もある。
大企業にも小企業にも行きましたが、働きやすさは小企業の方がよかったですね。
大企業は良くも悪くも全てがマニュアル化しているので、自分で考えることがほとんどなく、余計なことをすると怒られました。
小企業は自分でいろいろ考えて改善出来たら喜んでもらえましたし、いろんなツールの検討もしやすかったです。

そして、入社4年目の今思うことは、SESエンジニアではこの先自分の仕事がなくなるかもしれないなという不安です。
もちろん技術レベルが高い人は問題ないと思いますが、それなら自社開発やってる会社か、フリーランスの方が待遇は良いと思います。
30代の今ならまだなんとかなっても、40代になったらおそらく仕事をもらえなくなっている気がします。

SES業界の今後の展望

2020年のオリンピックまでは建設系、金融系、通信系のシステム開発などの駆け込み需要が見込まれるので、SES業界も活発化すると思っています。
それに伴い、未経験でプログラマーになりたいと思っている方は今ならまだ入りやすいとは思います。
ただし、その反動でオリンピック終了後はおそらく不景気になることが予想され、その圧力で真っ先にSESエンジニアは現場から退場すると思います。
そうなると、技術力の低い人ほど仕事がなくなりずっと社内待機か自宅待機なり、給与的に生活が厳しくなると思います。

SES業界の正しい使い方

個人的な意見ですがSESをメインにしている会社は入社しやすいので、
20歳~25,26歳ぐらいでIT未経験の方が入社するのはおすすめです。
ただし、期限を決めて自分でも学習を怠らず、2年から3年経験を積んだら自社開発をやっている会社か、フリーランスに転職、転向することをお勧めします。
自分は今の会社が好きなので転職するつもりはありませんが、人事に異動することが決定しています。(来期から部署異動予定)

SES自体が悪と仰っている方がいるのは知ってますし、それも事実だとは思いますが、自分としてはこの業界があるからこそ仕事がある人もいるという点では必要なことだとも思っています。
異業種からの転職だったり、引きこもりやニート歴が長い人が社会復帰するために敷居が低いIT業界として、SESがあるから生まれる雇用もあると思います。
ただし、給与は低いし、待遇も悪いので、そこから自力で這い上がるための工夫や努力はすべきだと思います。

まとめ

ここまでいろいろ書いてきましたが、一言にまとめると
SESのメリット、デメリットを理解したうえで、上手く活用する」のが、そこで働く方に必要じゃないかなと思います。

読んでいただきありがとうございました。
それでは、また!

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