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ADSLに憧れる小学生だった

その日も、私は気の進まない片付けをしていた。確か幼稚園か小学校低学年だったと思う。
遅々として進まない作業に母がしびれを切らし、ニンジンぶらさげ作戦が決行された。
「片付けが終わったら、パパが宝物を持ってきてくれるって言ってたよ!」

宝物。なんだろう、なんだろう。

俄然やる気スイッチの入った弟と私は気合を入れて片付けを終わらせ、父の帰宅を待った。
帰ってきた父が持っていた何やら大きな機械がWindows95で、これが私のパソコンデビューとなった。
記憶があまりないけど、起動するとロゴが表示されたあとに真っ黒の画面が表示され、ソフトを起動するには自分でコマンドを入力しなければいけなかったと思う。

母の言ったとおり、パソコンは宝物になった。

自分がパソコンで何をしていたかはよく覚えていないけど、父親が鉄道会社を運営するゲームをインストールし、しょっちゅう「また潰れた…」とつぶやいていたのを覚えている。
当時の私はそれを父親が自分の会社の上に線路を敷いてしまい、電車が会社を潰した(物理)のだと思っていた笑

それからしばらくしてOSがWindows98に変わり、そこでインターネットデビューをすることになる。
私は形から入るタイプなので、ドラえもんのネチケットについて書かれた漫画を熟読し、インターネットに対峙した。

最初は「ポストペット」と「マグネット」。

ポスペはモモがかわいかったし有名だった。特にメールをする相手もいないので家族相手にひたすらメールをしていた。
マグネットはインターネット上に自分の星(家)を持ち、ゲームや掲示板、チャット…はあったかな?などで遊べる仮想空間だった。そのゲーム(なんか悪いロボットがゴミを投げてくるのを避けまくる、弾幕ゲーの端くれみたいな)が面白くて弟と熱中したのを覚えている。
マグネットの自分の星にはポストがあって、別のマグネットユーザーとメッセージでやり取りすることができた。最後の方は確か「マグドル(マグネット上のアイドル)」とかが流行っていたように思う。どんな活動をしていたんだ…笑

マグネットを発端に、仮想空間系のサービスに私はハマりまくった。

たぶんその頃学校でうまくやっていけてなかったから、インターネット上に居場所を見出していたのだと思う。
ハピタンには本当にどハマりして当時小6だったけど当時専門学生だった男と携帯のアドレスを交換してやりとりしていた。母親にバレないよう登録名を実際の友達にしておくという、今思うと小6でそれ思いつくってヤバいなっていうテクニックを使っていた。一度だけ電話もしたけど怖すぎて2秒で切った。笑
これはのちに母親にバレ、未だにネタにされている。
ソネットタウンやリヴリーアイランドは学校の友達といっしょにやっていた。
1番気に入っていたのはHabboというドット絵のサービス。
サービス内で使える通貨を得るために「椅子取りゲーム」によく参加してたけど、回線が遅すぎて歯が立たず、全然手に入れられなかった記憶。

そう、回線。クリスマスプレゼントにADSL回線導入をねだった小学生はなかなか少ないと思う。

確か小学校高学年でHTMLを覚え、「メモ帳で作れるホームページ」みたいなのを見ながら自力でサーバー借りてホームページ作ってたような気がするな。何を載せてたんだ…
あとなんか「ぼくのかんがえたさいきょうのようかい」みたいな企画に応募して採用され、自分の考えた妖怪がカードになって送られてきたこともあった。
中学生になったらブログを始めたり前略プロフィールを始めたりして、この頃はリアルの友達と交流するためにインターネットを利用していた。
高校生になった頃にmixiが登場、一気にSNSブームになる。それからはパソコンでネットサーフィンする機会はグンと減って、スマホでインターネットに接続することがほとんどになった。
YouTubeやニコ動が一般的になって、ボカロや東方ヴォーカルにはまった。
なんかこの頃、サービス名忘れたけどランダムでマッチングする相手とチャットできるサービスにもハマって、Skype交換した気がする。懐かしい〜
受験生のころは2ちゃんにハマり、「目指せ◯◯大」みたいなスレッドでコテつけて騒ぎ、無事入学が決まって引っ越した次の日に合格者オフに参加したので、いざ大学主催の交流イベントが開催されたときにはすでに知り合いが存在していたのであった。今ならTwitterのハッシュタグとかで簡単に合格者仲間見つけられるし、LINEグループも作れるから入学前に知り合うなんて簡単だよね。こわい。
大学に入ってお金に困ったときにクラウドソーシングサービスに登録し、文章を書くようになってからはパソコンを触ることもまた増えたかな。
卒論、修論の作成ではインターネット経由でアクセスした論文に何度もたすけられた。

私はインターネットの登場、普及と同時に成長していったけど、生まれたときから今のようなインターネット環境があるってすごいよね。なんでもできちゃう。
インターネットがない生活は考えられないな。
かまってちゃんで常に誰かとつながっていたい私、さらに現実世界でうまいこと居場所を見つけられていなかった私にとって、インターネットは広い受け皿になってくれた。
これからもいろいろ書いたり描いたりして、インターネットにお世話になるんだろうな。
早い時期にパソコンに触れさせてくれた両親に感謝。

はじめてのインターネット についての記事が、はじめてのnote記事になった。


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