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120 レギンスの労災

ある日片膝ついて座っている時に
レギンスが破れていることに気付いた。

まあ、確かにあちこち薄くはなっていたし、
今の私の生活にとって、レギンスは必須なので、
始終着ているか
さもなくば洗濯機の中でぐるぐる回っている。

私のレギンスたちは気の休まる時がないのだ。

そんな感じで2年も使えばあちこちガタがくる。
レギンスの過労死。

しかし縫い目ではなく、
膝小僧がパックリいくとは思わなかった。

仕方がない、買い換えるか。
いつものメーカーのサイトを開く。

本当に落胆した。
20年ほど愛用していた商品が無くなってた。

微妙な仕様変更を繰り返しながら、
でも基本系は変わらずに20年売っていたものが無くなった。
実際には商品はあるのだけど、
同じものとは言えないものになっていた。

20年前に初めてレギンス
(当時はスパッツといった)
を買った時からずっと
そのメーカーさんのお世話になっていたので、
まるで赤子のように
何をどうしたらいいかわからなくなってしまった。

使用感やシルエット、サイズ感がどんなもんなのかまったくわからないまま
いくつかのサイトを閲覧。

また1から探さなくてはいけない。
これは、と思うものをあれこれと探さなくてはいけない。

非常にめんどくさい。

良さげな写真が出てくるけど、
自分に実際に似合うかはわからない。
(脚の太さが格段に違うので)

いいやつは高い。
当たり前だけど。

今の私には衣料品に関して
幾つかのアップデートが必要なんだな。

「これでいいや」から
「これがいい」へ

年がら年中履くものなんだから
少し良いものを手にしたほうがいいのかもしれない。

変わらないでいて欲しい、面倒臭いから、
という要求はこちら側の常軌を逸した我儘なのかもしれない。

物価高騰の世の中で、
デフレ最高潮の世界の常識(20年前)を
押し付けていることがおかしいのかもしれない。


いつものメーカーさんへの
湧き上がる数々の不満も、
そういう意識のズレのせいで生じているのかもしれない。
品質が徐々に下がり、値段がジリジリと上がっていく。
20年そこの製品を愛用してきた者だから感じる
改悪の数々。

欧米進出をきっかけに、
品質が世界基準(概ね低下)になっていく感じ。

「なんだ、こんなんでもいいんじゃん」
そんなことメーカー側は思ってないのかもしれないけど、
こちらの疑念は拭えない。

このまま文句を言いながら関係を続けるよりは、
私のほうがアップデートして、
安心の製品を他で探してきたほうがいい時期なのだ。

何に関しても言えることですね。
昔に固執せずに、
今にフォーカスする。

人も、物も、習慣も、言葉も、何もかも。
今一度手元を確認。
連続性を断ち切って、なるべくフラットに確認したほうがいいな。
そういう春だな。

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