小柴胡湯は陰虚の人には使えません

小柴胡湯は、一般的には風邪薬なんですが、イライラや腹満（お腹の張り）などにも使用されます。体内を乾燥させる働きがあるので、舌をみたら苔がなくひび割れてて、よく喉が乾く陰虚（いんきょ）の人には、禁忌（使用不可）です。

陰虚

陰虚とは、陰液（体内の潤い）不足によって生じる、全身あるいは臓腑に対する滋潤、滋養機能失調を表す証候です。

症状

痩せ型、めまい、不眠、口や喉の乾燥、盗汗（寝汗）、五心煩熱（手足がほてる）、潮熱（午後からほてる、微熱）、頬骨のあたありが赤くなる、尿の色が濃く少ない、大便乾燥、舌紅・苔少

このとき気をつけないと行けないのは、消渇（しょうかち）という糖尿病患者を診るとき。消渇も多飲で陰虚ですが、痩せてません。大体太ってます。でも舌はガッツリひび割れた裂紋があり、体内の乾燥状態が見えます。

なので、消渇/糖尿の場合も基本的には小柴胡湯は基本使いません。