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2021.8.9 雲の峰2021.8月号

台風一過。あざやかな夕空。

日常詠が並ぶ俳誌「雲の峰」2021年8月号から

手品師は涼し騙されゐる我も 朝妻力
手品師は涼しい顔をして手品をしている。騙される方はタネを明かしてやろう、という魂胆も持たず手品を楽しんでいる様子が浮かぶ。「涼し」という季語を使っているが一対一で手品をしている緊張感ではなく数人で楽しんでいるような気がした。

百円玉握り浴衣の子が二人 朝妻力
百円玉を握っている浴衣の子が二人。百円で買えるのは綿菓子か。金魚掬いか。1回分しかない100円で何をしようかワクワクする。夜店の奥行き、子どもたちの中の良さ、夏の日の賑わい。すべてが今は失われた光景。

時鳥よく鳴く朝のハムエッグ 木原圭子
時鳥の高い鳴き声。朝から元気に鳴いている。
朝食のハムエッグがおいしそう。

梅雨晴の大工一人の家普請 穂積鈴女
蒸し暑い梅雨晴れ。大工は日曜大工か本職か。
暑い中、汗だくになりながら。家という大きなものに向き合う大工。

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