本当の友

一緒にばか騒ぎして
くだらない話ばかりして
過ごした者たちのことは
蜃気楼の記憶

本当の友とは
多くを語らず
互いの孤独な悲しみを
寄り添わせるような

決して
慰めあったりはしない
無理に面白い話を
作ったりしない

趣味も好みも違うけど
ただ、ぼんやりと
流れてゆく雲を
一緒に見ていた

そんな友の記憶だけが
今も色濃く残る
静かな優しさに
包まれていた、あの頃の。

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