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無職の大学時代探訪

お久しぶりです。
ヤキソバライターです。

今回は現在無職で生活保護を受けているワタシの記憶を辿り、大学時代を探訪してみたいと思います。

ちなみに大学には4年半通い、人文学の学士号を取っています。

大学生になるまで

ワタシは私立の中高一貫校出身で、自転車で30分くらいかけて通学していました。
ほとんど帰宅部で放課後は遊び歩いていたことを覚えています。

受験のための勉強がとにかく嫌いで、バカらしく感じていたため、大学には推薦で入りました。
そのため高3の11月くらいには進路が決まっていました。

クラスメイトたちは難関大学を目指してガリガリ勉強していたので、クラス内で居心地があまりよくなかったです。
いちおう進学校だったため、推薦で大学に行くことをよく思ってない人は生徒・先生問わずいたと思います。

本当は学習院大学に推薦で行けるはずだったのですが、英語の成績が振るわず足切りにあってしまいました。
ちなみにこの時、そのことをよく確認しないでワタシに「学習院に行かないか」と誘ってきた担任を許してはいません笑

結局行くことになったのは、練馬区にある武蔵大学というところでした。
よく電車や駅の広告で「ゼミの武蔵」という言葉を目にすることがあるでしょう。
そうです、その大学がワタシの母校です。

ゼミの武蔵

ワタシの母校は、1年生からゼミ(少人数制の講義)を履修できるのを最大の売りとしています。

ワタシが受けた推薦での受験科目は、英語と小論文と面接でした。
面接会場の大学3号館がとても寒く、廊下にストーブがあったことが印象に残っています。

大学1年生(2016)

入学式が行われた講堂は関東大震災に耐えた歴史的建造物でした。
不思議なことに入学式の思い出はまったく記憶に残っていません。
写真を見ると桜が咲いていたようです。

入学と同時に大学の生協でLet's noteというパソコンを買いました。
いまも使っていますが、調子が悪くそろそろ限界が近いです。

部活やサークルなどにも興味がわかず、どこにも所属しませんでした。
さらに同じ講義を受けている人と、あまり馴染めなかったため学内には友人がいませんでした。

修得単位
前期:21単位
後期:12単位

印象に残っている講義
前期:イタリア文化論

イタリア映画を観て、それに関して自由に学生同士で議論し、感想文を提出するという授業でした。
いわゆる楽単(楽に単位が取れる授業)でもありましたが、高校までとは全く違う授業スタイルに、「これが大学か!」と驚いた最初の授業です。

後期:比較建築空間論

ヨーロッパだけでなく日本の建築に関しても学べる授業でした。
石の建築の美しさに触れたワタシは、期末レポートで近所にある公共施設の建築様式について記述しS評価を受けました。

大学2年生(2017)

大学1年生の後期から、大学2年生にかけて、ほとんど大学に通わなくなっていました。
気持ちの落ち込みが激しく、朝も起きれなくなっていたこともあります。
起きても自宅のソファに寝そべり、ディズニーXDチャンネルの「スイート・ライフ」という海外ドラマや映画を虚ろな目で流し見していました。
相変わらず友人がいなかったワタシは誰かに助けを求めることもできず、ただひたすらに不安の中にいました。
大学の喫煙所でタバコを吸うことを目標にして、そのついでに講義を受けるなど騙し騙しで通っていました。

現在のかかりつけ医である心療内科の先生からは、この頃にも双極性障害のうつ状態だったのではないか、と言われました。

なかなか苦しい時期でしたが、この年の上半期に大型バイクの免許を取っています。
大学1年生の時に自動車の免許を取っていたので、実技のみで取れました。
自分でもよく頑張っていたな、と思います。

修得単位
前期:9単位
後期:13単位

印象に残っている講義
前期:日本幻想文化論1

日本の妖怪について研究している外国人の先生という珍しい方から講義を受けていました。
ワタシは子どもの頃から妖怪や心霊現象などに興味があり、テレビで特集番組があるたびにかじりついて観ていました。

妖怪という存在を学問的に研究していて、どんな対象でも学問はできるのだということを知りました。
先生お気に入りの「豆腐小僧」という妖怪の話が面白かったです。

講義プリント

後期:Webシステム論

あまりよく覚えていない授業ですが、たしかチームワークが主だったと思います。
講義名とは違って、Webに関する内容はなかったと思います。
先生のお知り合いである人物をゲストに招いて、全員でお話したのが印象的です。その方は老人用の電動カートを自作していて、手作りにしてはとてもよく考えられたデザインで感銘を受けました。

手作り電動カート

ワタシは祖父が町工場の職人であったこともあり、職人気質の人に対して深い尊敬の念と親近感をいだくきらいがあります。

大学3年生(2018)

3年生のときはやる気を取り戻し、卒業に向けてたくさんの講義を履修しました。
それ以外では大学祭のイベントで、MTG(Magic:The Gathering)のティーチングイベントを主催しました。
想像よりも多くの人が遊びに来てくれたので、成功したと言ってもいいと思います。

入り口
教室

しかしこの年、それまでサボっていた自分のツケを支払うことになります。
それは冬休みも終わり間近となった3月に突然やってきました。
ワタシの学部では卒論ゼミの履修に関して「3年修了時までに一定数の単位を取得していること」という条件がありました。
残念ながらそれを満たせなかったワタシは4年生の前期に卒論ゼミを履修することができなくなってしまいました。
卒論ゼミは4年生の前期と後期にそれぞれあり、両方履修しないと卒業できません。
そう、つまり4年で卒業できないことが決まったのです。

もし人生という名の道が存在するなら、目の前が急に行き止まりになったくらいの衝撃でした。

修得単位
前期:14単位
後期:21単位

印象に残っている講義
前期:学園史100年プロジェクト

武蔵大学の学園史について学ぶ講義です。
設立したのは東武鉄道を作った初代根津嘉一郎という人です。
自分の通っている大学がどのように発展してきたかを学べるので、受講前よりも少し自分の大学が好きになりました。

他の大学にもあるんでしょうか。
もしあったらぜひ受講してみると良いと思います

後期:スポーツ実践13(スキー)

大学が冬休みになる時期に合わせて、泊まりがけの集中講義で新潟に行きました。

子どもの頃父親と一緒によくスキーへ行っていましたが、久しぶりだったのであまり滑れなかったことを覚えています。

何を隠そうワタシはスポーツが子どもの頃から嫌いでした。
始まりは大好きだった仮面ライダーの番組が年一回マラソンの時に放送中止になってしまったことで恨みを覚えたからです。
それからというもの、スポーツ全般に苦手意識が出てしまい、友人に誘われてもすべて断っていました。
小中高の体育の授業も不真面目だったので、成績はとても悪かったです。

ただし、水泳とローラースケートは親に言われて習っていました。初めは面倒だったものの徐々に慣れていったことを覚えています。

スキーの授業を受けたのは体育の講義が必修科目だったからで、座学よりは眠くならずすぐに終わりそうだったからだと記憶しています。

大学4年生(2019)

3年修了時に残念ながら卒論ゼミの履修資格が得られなかったワタシですが、なんとか卒業しなければなりません。

親にそのことを打ち明けたところ、4年分の学費しか出さないと言われました。
当然ですね。

大学の教務課に聞きにいったところ、4年生の前期で卒論ゼミの履修資格が得られれば、後期からは卒論ゼミを履修できるとのことでした。
4年生後期、5年生前期で卒論ゼミが受けられれば最短4.5年で卒業できるということです。
いえ、なんとしても卒業しなければなりません。
その方法に一縷の希望をたくし、アルバイトを掛け持ちし半期分の学費50万円を貯めることにしました。

もちろん大学も今まで以上に頑張らなくてはいけなくなるため、とにかくがむしゃらに日々を過ごしました。

修得単位
前期:12単位
後期:11単位

印象に残っている講義
前期:フランス語教育方法論3

なんとなく難しい名前の授業ですが、簡単に言えば「フランス語をどのように教えるのか」という内容の授業です。
ワタシの通っていた学科ではフランス語かドイツ語を第一外国語として履修し、第二外国語として英語を履修するという一風変わった方式が取られていました。
そのため1年次からフランス語を学び、仏検3級にも合格したワタシでしたが、教え方という切り口では考えたことがなかったのでとても良い経験になりました。

そして大学に入って初めてとなる友人ができました。
この講義を一緒に受けたことがきっかけで、映画を観にいったり、夏に海で遊んだりしました。
彼は現在別の大学院の博士課程に進学し、研究を続けています。

後期:ラテン語学2

前期にもラテン語学1という講義を受けていたため、続きとして受けました。
古典ラテン語という、もう誰一人母語として話す人のいない言語を学びました。
他の外国語の授業とは違って、いまは話されていない言葉を学べるのが新鮮でした。

この授業を受けたおかげで、図鑑などに書いてある学名などの意味が少し分かるようになりました。
先生のキャラクターが独特で結構人気のある講義でした。

大学4.5年生

時は2020年。
年初から新型コロナウィルスの世界的なパンデミックが起こるという波乱のスタートとなりました。

2月くらいまでは楽観視していたワタシも、緊急事態宣言が発令されたことで事の重大さに気づきました。

それまでリモート講義などまったくなかったワタシの大学でも、あっという間に対面授業からリモートに切り替わりました。
当時書いたnoteがあるので、ぜひ読んでみてください。(いま読み返すと勢いだけの若さあふれるnoteです笑)

修得単位
前期:14単位

印象に残っている講義
前期:卒業論文

卒論の指導も当然メールとzoomを使ったものになりました。
ワタシは本当に不出来な学生だったので、指導教官をしてくれたT先生には迷惑ばかりかけました。
よく卒論を1週間で書いたなどというインターネット上の書き込みがありますが、あれはウソをついているかあるいは入念な準備をした上でのものなのでなんの参考にもなりません。
ワタシのような凡人は調べるのも、書くのも時間がかかるため冗談抜きでとんでもない時間がかかります。

もしワタシがいま卒論を書き終えた日の自分に言葉をかけられるなら、「よく頑張った」と言いたいです。
ちなみに卒論は大戦間期フランスのポーランド人移民労働者について、歴史学の論文を書き上げました。

これから大学生になる君に(2024)

大学は勉強をしに行くところです。
間違っても就職予備校とは考えないようにしてください。

よく勉強してください。
その知識や学んだことは就職するときにはきっと役に立たないでしょう。
しかしふと思い出したり、急にその知識に救われたりすることがあります。
それが教養というものです。

学費は親に出してもらいましょう。
奨学金も無利子であれば借りたほうがいいです。
お金のことを考えながら大学に通うのは余計な焦りを生みます。
学費を稼ぐためのバイトに飲み込まれ、大学を去った人たちを知っています。

外国語は真剣に学びましょう。
言葉を知ることは相手の文化を知ることにつながります。
辞書は紙のものを買ってください。
新たな発見や気づきが生まれます。
留学ができるなら、行かずに後悔より行って後悔しましょう。

主催者になりましょう。
手弁当でいいので、イベントなどを企画し始まりから終わりまで責任を持つ機会を持つべきです。
教室にゴミが落ちていたら、拾って捨てられる人になりましょう。

大学でのトータル修得単位:127単位

ここまで読んでくれた方で面白いと思ってくれた方は、ワタシに新型のノートPCを買ってくれると嬉しいです。

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