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3Dプリンターを使ってボードゲームをアップグレードしてみた(後編)

ぱんどりです。
ボードゲームをアップグレードする取り組み、後編です。

前回はこちら。

今回は出力してもらったコンポーネントに塗装をしてみます。



なぜ塗る?

出力してもらったミニチュアはどれも一色なので、ちょっと味気ない。
どうせなら好みの色に塗って、もっと没入感を上げてみようと思いました。


塗る塗料は?

選択肢としてはものすごく雑に分けて「アクリル塗料」と「ラッカー塗料」の2系統。他にもありますが、ビギナーの自分にはちょっとスコープ外。


アクリル塗料

アクリル絵の具(ターナーアクリルガッシュ)やシタデルカラーファレホなど、アクリル樹脂でできた塗料です。とにかく気軽に始められる点が良いです。

長所:
・臭くない!
・水で塗料を伸ばしたり、筆を洗える

短所:
・塗料の濃さによって塗りムラが出やすい

苔色がかなり気に入ってます
シタデルは砂地を表現したり、影をつける特殊系のみ



ラッカー塗料

家電量販店のプラモコーナーに行くと大体あるのがこちらの塗料。溶剤を使うため換気等準備が必要ですが、メタリックな表現ができるので、うまく使い分けたいところ。

長所:
・発色が綺麗
・色数も豊富

短所:
・溶剤の換気対策が必須


SFモノを塗る際は結構使います


今回の出力品たちは手軽さを優先し、アクリル塗料(ターナーアクリルガッシュ)を使いました。絵の具は基本色をセットで手に入れた後、好きな色をチューブ単位で買っていくと楽しいです!


筆とかどうするの?

筆は材質とサイズが選ぶ要素になります。

材質

天然毛と化学繊維に分かれます。
ミニチュアは非常に小さいところに塗るので、弾力があり纏まりやすい化学繊維系が使いやすかったです。

後はドライブラシ用に100均の化粧品コーナーの筆(娘をダシにして購入)も使ってみたりしましたが、この点はまだ試行錯誤中。

サイズ

とにかく細い筆の方が使いやすいかなと思っていたのですが、丸筆8号がしっくりきました。今回のミニチュアもこの8号1本が全て担当してくれました。100均にも水彩画用の丸筆があったりするので、色々試してみるのも良いかもしれません。

相棒の筆はっちゃん


筆の紹介は世界堂のページががとてもわかりやすいです。



その他あると便利なのは

筆洗い

子供の時に使っていた様な筆洗いは大きすぎるので、瓶タイプの筆洗いを使っています。底に穴の空いた金属プレートがあり、擦ると塗料が早く落ちます。便利。

複数買って水・シンナーで分けるのも⭕️


キッチンペーパー

洗った筆を拭いたり、塗料皿を拭き取ったり。100均のキッチンペーパーが最強すぎます。


サーフェイサーとつや消しスプレー

塗料の食いつきをよくするサーフェイサー(下地)と塗った後の塗膜を保護するつや消しスプレー。つや消しは100均にもあったりします。

割とすぐなくなる


ウェザリングマスター

化粧道具ではないです!
ブラシでパウダーを取り、対象に擦り付けるだけで砂汚れや使い込んだ金属(塗装剥がれ)を表現できます。これ結構楽しいです。

やりすぎると汚くなる



塗装の流れ

塗装は以下の流れで行いました。

洗浄 → サフ(下地) → ベース塗装 → 影や地面の装飾 → つや消し

1:洗浄

ミニチュア表面の油脂を落とすため、ぬるま湯+中性洗剤で洗いました。

水切りする際に手元からパーツが溢れた
タオルに置いたせいで、微妙に引っかかるトラップ


2:サフ(下地)

塗料のノリを良くするためにサーフェイサーで下地塗装を行いました。
吹きすぎると塗料がダレて細かいところが埋まってしまうので程々に。

この数塗るんだよな・・・
冬マップはこっちの方が合うかもしれない

3:ベース塗装

いよいよパーツに色を塗っていきます。
初めの頃は塗る順番も適当だったので、はみ出た修正で大幅タイムロス!
計画的に塗りましょうヽ(´▽`)/

単に茶色塗っただけでもすごく楽しい
明け方の子供が寝てる時間にコツコツ塗りました

4:影や地面の装飾

パーツへの塗装が終わった直後はベタ塗り感が強いので、影の表現等「それっぽい感じ」の装飾をしていきます。

シタデルの「シェイド」シリーズを使うと、影や汚れがいい感じについてくれます。また、シタデルの「テクニカル」シリーズを使うと、割れた地面や砂地を簡単に表現できます。


シタデルのシェイド・テクニカルはこんな感じで使います。
シタデル、お高いけどホントどれも良い塗料で好き。


塗ってみた〜!

土日の朝に早起きしてコソコソ塗った結果がこんな感じです。
徐々に増えていく完成品を見ると早く遊びたくなる!

個人的には遺跡と猫野の工房がお気に入り


塗り終わったら…遊ぶしかないよなぁ!?

一通りのミニチュアが塗り終わったところで、ようやくゲームに導入できました。導入前のタイル版と写真を並べてみました。

ミニチュア導入前
ミニチュア導入後


遠巻きだとちょっとわかりにくいですが、ゲーム展開に合わせ盤面にミニチュアが増えてくると、結構盛り上がりましたヽ(´▽`)/

遠巻きだとちょっとわかりづらいけど


森林連合は支援者(手の形)がイマイチだったので今回は作成しませんでしたが、デジタル版で出てくるネズミのキャラクターを使っても良いな〜と思いました。

鉄壁の守り
頂上に卵置きたくなるね


まとめ

前後編全体でのまとめです。

メリット

  • 塗装工程自体が楽しい

  • 出来上がったミニチュアを使って遊ぶとさらに楽しい

  • 他もやってみたくなる

デメリット

  • 時間が掛かる


結論

完成したミニチュアを使って遊ぶ時を思い浮かべつつ、塗装する時間自体も楽しむことでとても充実した時間を過ごすことができます!

うまく塗れない?小さいものに塗ってるんだからそんなもんです!はみ出たら直せばいいし、それもまた味のひとつです。塗装できたらぜひシェアして見せてくださいヽ(´▽`)/


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