[作品紹介]BP-sDJ005 宝石の娘たち　emerald

「一番茶の季節」
　母が運転しながら私たちに言ったが、そのタイミングでドライブに出ていたのだろう。
　その地域の気候と土壌は水田よりも畑に適して、特に茶作りが地場産業として定着していた。
　五月の新茶の季節に、その道路の両脇いっぱいに深い緑が見ることができた。この一面の茶畑の風景を母は愛していた。
　……それだけでは無く、Ｉ市は母の生まれ育ったところで、大人になるまでの幾つもの思い出の残っていた場所だった。

宝石の娘たち　05『エメラルド』by palomino4th

母がハルとアキを乗せた車でピクニックに向かう。
途上で去来する過去の人々の記憶。
解決しない謎と、遠ざかる秘密についての追想。

[2022年(令和04)05月22日(日)]

＝＝データ＝＝
■形式：短編小説[ネットプリント折本]
■判型：文庫版　8ページ
■本編：約12枚[400字詰原稿用紙]
■初稿：2022年(令和04)05月19日(木)
※ネットプリント同時配信企画『ペーパーウェル第8回』参加：テーマ「緑(みどり)」

＝＝頒布について＝＝
■頒布　ネットプリント折本
折本形式の冊子。
セブン・イレブンのマルチコピー機による
「ネットプリントサービス」を使用。

最新の頒布情報については
この記事下方のコメント欄に
随時記載してゆく予定です。
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一回目　初版：2022年(令和04)05月21日(土)