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金相場の上昇、その理由と賢い売り方①

今月頭に24金インゴットの1gあたりの金相場が過去最高となる8000円超えを記録しました。
普段金相場の変動を気にする方は多くないと思いますが、今から22年前、2000年の金相場は1gいくらであったと皆さん予想しますか?

実は21世紀に入る直前、純金のグラム相場は1g1000円前後しかありませんでした。今現在、約8倍にまで到達していることになります。これはかなり驚きですよね。ポピュラーな貴金属としてプラチナが挙げられますが、今現在は金と比べて価値が下落しており正直売り時とは言えません。

では何故そんなことになってしまったのか、理由としてはロンドン協定と呼ばれる1983年のOPEC総会にて断行された原油価格の大幅値下げにあります。
一般に経済に大きな影響を与える事件などが起きると金の価格というのは急上昇する傾向にあり、それが落ち着くと徐々に下落するというのが金相場の基本的な変動予測になります。
金は通貨に対して安定的な価値を持つ安全資産であるために、世界経済が悪化すると需要が伸びるというのが1番分かりやすいですね。
例として2008年の「リーマンショック」、2011年の東日本大震災、そしてこの度のコロナショックが挙げられます。
この3度の出来事により金相場は上昇の一途を辿っていったのですが、さらに今回ロシアのウクライナ侵攻により金相場は過去最高値を記録したというわけです。

金価格の上昇を受け、そんなに高いなら持っている金を売りに出そうと考えている方に向けて失敗しない売却方法を、せっかくなので貴金属や宝石に関する豆知識なども混じえてお話していきましょう。長くなりますので2回に分けてご紹介します。

・貴金属の基本知識


貴金属の種類はたくさんありますが、今回お話する内容を鑑みて言えば一般にこれに該当するのは「金」「プラチナ」の2つとすれば充分でしょう。
今回は金の刻印の早見表をみてみましょう。

①Kの後に各数字が並ぶパターン
②数字の後にKが付くパターン
③(表内にある)210〜1000までの数字
④「純金」などの漢字
⑤「FINEGOLD」の表記

以上が基本パターンであり、特に①〜③までの特徴がよく見られます。
簡単に、「K」は金を意味すると思っていただいて良いでしょう。

Kが数字の頭につく場合は基本その純度の割合に基本間違いはありません。注意したいのはKが数字の後につく所謂「あとK」と呼ばれるもの。
こちらは本来の数字の金の含有量に満たない可能性があります。その場合多くはそのワンランク下の純度の金額で買取が行われることがありますが、まずここで注意点。
「あくまで可能性がある」だけである、ということです。
あとKを見積もりに出して上に挙げたことを理由に問答無用で相場を下げた金額を提示してくる買取店はその時点で信用しないでください
しっかりした優良店では純度の検査も行った上で金額を出してくれます。

・「WG=ホワイトゴールド」「PG=ピンクゴールド」
・KT=Karatでこちらも金の純度を表す刻印になります。18karatなどとある場合もK18と同様です。
・「純金」「999.9」「1000」は最高純度の24金を表します。
「FINEGOLD」に関しては「999.9」と一緒に刻印されてる場合は24金と同様であると認識してください。

数字が24に近づくにつれ相場も高くなります。
紛らわしいモノとして「24KGP」「24KGF」「○M」と刻印があるものはメッキであり、これは金としての価値はないとされますのでご注意ください。
また日本の国旗が刻印されている場合は造幣局のホールマークを意味しますので、信用度が増します。

以上がだいたいの金における基本知識です。
プラチナの場合、Kの表記が「Pt」となるイメージをおもちください。

長くなりましたので今回はここまで。次回に続きます。

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