「Azuki」とは? 概要と将来性について
Azukiとは
CryptoPunks、BAYCに並ぶ大ヒットNFT
Azukiは、2021年11月にリリースされた、日本のアニメキャラクターを彷彿とさせるデザインのNFTアートプロジェクトです。
全10,000体がOpensea上で売買されており、2022年4月3日時点で総取引数量は約17万ETH(約700億円相当)となっています。
また、Floor Priceは約30ETH(約1,200万円相当)と高騰しており、高額NFTで知られるBAYCやCryptoPunksと同様にランキング上位に食い込んでいます。
この記事では以下の内容を考察しながら、人気の要因を紐解いていきます。
・Azukiの概要及び特徴
・Azukiの歴史
・Azukiの将来性
Azukiの概要及び特徴
アニメスタイルのコレクタブルアート
AzukiはPFP(Picture For Profile)と呼ばれる、主にSNSのアイコンでの使用を想定したコレクションです。PFPは現在NFTの主流になっています。
また、日本のアニメキャラクターのような画風のNFTコレクションは「アニメスタイルNFT(ANIME-STYLE / ANIME-Inspired)」とカテゴライズされています。
それぞれのキャラクターがどんな人物か、どんなストーリーを持っているのか、想像力を掻き立てられるデザインは、Azukiの魅力の一つです。
キャラクターの種類
AzukiのNFTには大きく5種類のタイプがあります。
普通の人間に近いHuman。肌の青いBlue。褐色肌のRed。聖霊を思わせるSpirit。衣装やアイテムが金色のGolden。
NFTの発行枚数は、Human>Blue>Red>GoLden>Spiritとなっており、希少性が高いキャラクターほど高額で取引されています。
公式サイトのギャラリーでは、衣装・背景・武器・髪型・タトゥー・イヤリング・表情・帽子・メガネ・アクセサリー・眼・口の動きなどの特徴を、自分の好みに合わせて選び、検索することができます。そこでお気に入りのキャラクターを見つけたら、そのままOpenSeaの購入ページに移動し購入することもできます。
複数種類あるパーツが一つ一つ繊細に描かれ、その組み合わせがキャラクターの印象を変化させます。このようなディティールにこだわったデザインもAzukiの特徴の一つです。
メンバーのTwitterではAzukiのデザインプロセスも公開されています。
独自のNFT規格「ERC721A」
AzukiはただNFTを販売するだけに留まらず、独自開発の新たなテクノロジーを用い、NFT市場に貢献しています。
具体的には、独自のERC721規格であるERC721Aを開発・採用し、セール時のトランザクション手数料の大幅な削減を可能にしています。
NFTの代表的な規格であるERC721は、多くのトランザクション手数料(=ガス代)が発生することが課題とされてきました。
AzukiはERC721の内部構造をプロジェクトに最適化することで、発行時の手数料の少く抑えることができる、ERC721互換のNFTの発行を実現しています。
また技術面以外にも、ホワイトリスト制の導入やダッチオークションでの販売など、所有者を分散させガス合戦にならないような工夫もされていました。
このようなAzuki独自の規格や販売手法は大きく評価され、他のプロジェクトでも採用される等、NFT市場全体への貢献となりました。
Azukiの歴史
Azukiを生み出した「Chiru Labs」
AZUKIの発売元は「Chiru Labs」というスタートアップ企業で、匿名の4人のメンバーで構成されています。暗号資産、IT、ゲームなど様々なバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。
Chiru Labsメンバー概要
ZEGABOND:元DeFiエンジニア、大手IT企業勤務
location tba:元Facebookソフトウェアエンジニア
2pm .flow:アマチュアラッパー、元Google/Y-Combinator
HoshiBoy:Yコンビネータで2度の受賞歴を持つ
また、5人目のキーパーソンとも言われているのがArnold Tsang(アーノルド・ツァン)氏です。彼は、米大手ゲーム会社「Blizzard Entertainment」のアートディレクターとして、人気ゲーム『Overwatch』のキャラクターデザインをしていました。
ちなみに現在はBlizzard Entertainmentを退職しており、フルタイムでChiruの仕事に専念、Azukiブランドの他分野への拡大を進めているそうです。
実績のあるアーティストがデザインを手掛けていることも、Azukiの人気を支える一つの要因です。
発表からこれまでの流れ
Azukiは情報解禁からこれまで、以下のような流れを辿っています。
2021年11月16日:情報解禁
Twitterにて情報解禁。その後Discordにも公式コミュニティをオープン。
Azuki運営やChiru Labsによる発信がスタート。
2021年12月17日:On1forceとのコラボレーション実施
0N1 VERCE(2021年夏にスタートしたNFTプロジェクト)とのコラボレーションを実施。注目NFTプロジェクト同士のコラボとなり、ファンを熱狂させました。
2021年12月〜2022年1月:Discord活発化
運営より、ホワイトリスト(Airdropやプレセールの優先権等、特典が付与されるファンリスト)制の発表が行われたことで、ファンアートが多数投稿される等、Discord内の活動が活発化。
2022年1月26日:Red Beans DAOが高額で購入
AzukiのNFTを購入する為に9人のメンバーによって結成されたRed Bean DAOが『Azuki #9605』を120ETH(約2,600万円相当)で購入。これはNFT界隈で大きなニュースとなりAzukiの知名度は高まりました。
このような、熱狂的なコミュニティの醸成は成功を納めたNFTプロジェクトの共通項と言われています。
Azukiの将来性
ロードマップが存在しない?
Azukiには、他NFTプロジェクトで用意されているような具体的なロードマップがありません。理由は、NFTの世界は動きが速く、厳密な計画を立てることは自らの首を絞める行為だと捉えている為です。
その代わりに、「マインドマップ(MINDMAP)」と「マニフェスト(MANIFESTO)」というAzukiの価値観や信念のようなものを掲げることでAzukiのビジョンや将来性を伝えています。
マインドマップの中では、主に以下のような内容が書かれています。
ここでは、いわゆるコレクタブルNFTに期待されていることは、すべて網羅されている印象を受け、高い期待が持てます。
またこれまで主流であった、運営側が提示したロードマップをこなすという方法だけでなく、時流にあわせコミュニティの意見を取り込んで意思決定をしていく、いわゆる”DAO的”な活動を期待させるリクエスト投稿フォームも用意されています。
ホルダーメリット向上への期待感
現状、Azukiホルダーが持てる主なメリットは以下2点であり、他のNFTと比較してもそこまで目立ったものではありません。
・ホルダーは保有しているNFTへの商用利用権
・限定コミュニティ「TheGarden」へのアクセス
ただ、運営が含みを持たせたいくつかの取組みを行っており、今後様々なホルダー限定特典の展開が期待されています。
例えば、Azuki Officialがアニメアートの他に発行した「Beanz」と呼ばれる豆の絵が描かれたNFTアート。 ”BEANZ coming soon.” と記されており、未だ具体的な用途は発表されていません。現在、Beanz NFTの取引量は17ETH(約680万円相当)を超え、今後の用途や価値上昇に対するホルダーの期待の高さを表しています。
さらに今話題を呼んでいるのが、2022年3月31日にサプライズでエアドロップされた「Something Official」という正体不明の箱の絵が描かれたNFTです。(Azuki1枚につき2枚エアドロップ)
この箱は翌日4月1日になると開封されており、”土の山”になっていました。
「エイプリルフールのただの悪戯か」と落胆したホルダーもいたようですが、あるホルダーは、「これはハズレを意味する土ではなく、何かが育っているのでは」と考え、またあるユーザーは「土=土地であり、Azuki メタバースが始まるメッセージなのでは」「Beanzと一緒に保有することで何かが生まれるのでは」と予想するなど、様々な憶測や期待が飛び交っています。
「Something Official」NFTもまた、Openseaで活発に取引されています。執筆時点で約5ETH(約200万円相当)のフロア価格を有し、取引量は約86,000ETH(約3,400万円相当)とカウントされています。
今後もAzukiがどのような発表を行うのか、プロジェクトがどのように発展していくのか、目が離せません。
まとめ
上述の内容以外にも、Azukiの魅力は様々語られていますが、以下では筆者が考える人気の主な要因をまとめました。
・日本のアニメキャラクターを彷彿とさせるビジュアル
・実績あるデザイナーによる細部までこだわった高いデザイン性
・NFTにおける技術力の高さ
・熱狂的なコミュニティの醸成
・プロジェクトのメッセージ性の強さと今後への高い期待感
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