Palette Knotと就労継続支援


Palette Knotを運営するニール株式会社では、福祉事業サービスのひとつである就労継続支援というものをやっています。
みなさんは就労継続支援というものをご存じでしょうか?
今回の記事では、『就労継続支援の簡単な説明』と『Palette Knotと就労継続支援の関係』について書いていきたいと思います。

〇就労継続支援とは

就労継続支援とは、何かしらの理由で仕事に就くことが難しい障害者の人に対して,働く場を提供しつつ、必要な訓練を行うサービスです。そのような、訓練を通して一般企業での就労を目指すことが基本的なコンセプトになっています。
就労継続支援にはA型とB型の2つのサービスがあります。
詳細な説明は、本記事では行いません。興味がある方は調べてみてください
就労継続支援の特徴(すべての事業所で当てはまるわけではないが)として、勤務時間が短かったり、健康状態に対応して休みをとりやすかったりするという特徴があります。

そのような体制の特徴もあり、就労継続支援で行われる業務(作業といったりします)では、軽作業などの比較的簡単な業務が行われることが多かったです。扱われていることが多いです。

〇ニール株式会社の就労継続支援

ニール株式会社では、内職作業や軽作業を中心に就労継続支援の福祉事業を行っています。
しかし、このような作業というのはAIの発展とともに縮小していくことが考えられることもあり、新しい就労の形を検討することになりました。
その中でeスポーツをテーマとする就労継続支援”Alligator”を設立しました。
具体的には、ゲームに触れることによって、パソコンの基礎的操作やコミュニケーション能力を形成すること、あるいはそもそもどこかに通う習慣をつけることを目標として設立します。
またその活動の中で、動画編集を行っていく活動も行い始めました。
具体的にはゲームプレイ動画を録画し、実況のせ、編集するということを行っています。
そして、ある程度以上のクオリティのものが作れるようになった人は、実際にその動画をYouTubeに投稿するという活動をはじめました。

〇新しい就労支援の課題

このような活動を続けて行っている中でも、中々順風満帆とはいかずいくつも課題点がありました。

① 収入に結び付けることが難しい

配信活動を行っていても、収益に結び付けることはそもそも簡単なことではありません。もちろん本来の目的として必ずしも収益に結び付かないといけないわけではありません。ですが就労して、行う上で、質を上げるために活動をしていくことは大切だと考えており、動画投稿をしていくうえでの質を上げるための活動とはより多くの人に見てもらえるようになる活動だと考えています。しかし、さきほどお話しした通り就労継続支援での活動は勤務時間が短いことであったり、あるいは平日の日中しか行われないということであったり、本人の努力とは別の面で多くの人に見てもらうことが難しい側面がありました。その中で、結果として再生数やチャンネル登録者数が伸び悩み、モチベーションが低下してしまうことがありました。

② 配信以外を行う人の作業

配信活動をするといっても、配信をすること自体が、どんな人にもできるものというものではありません。実際に来た利用者さんの中には、動画づくりには興味があるものの自分自身の動画を作りたいという人もいました。また、先ほど述べた理由で配信活動を続けていくことが難しくなる利用者さんもいます。そのような利用者さんが出た際には、動画編集や配信のサポート活動をするようにしていました。
その活動をしていくのはいいものの、経験を積んでいく段階ということもあり、外部からの依頼がどんどん来るという状況ではなく、作業量が不足することが起こっていました。結果として、そのような利用者さんの成長のためにも挑戦する場というものをなかなか提供することが難しかったです。

〇考えた新たな就労支援の形

そのような状況下の中で考えられたのが、今回のPalette Knotのプロジェクトです。全国の障害を持ちながらも配信をしている人たちとチームを組み、マネジメント活動やサポート活動を行っていくプロジェクトです。(このプロジェクトに対する詳細な部分は前回の記事にて書かせていただいたので、そちらの方をご閲覧ください。)
 このチームを立ち上げることによって、先ほどの2つの課題点に対する解決案となれるのではないかと考えています。
 就労継続支援で、チームのメンバーのサポート活動を通して、動画編集やそのほかの事についての経験値を積んでいく、そして、自分自身が活動者として活動したいと思えば、そのような練習や勉強をして、チームに入ることを目指していくという体制で今後の活動を行っていきます。
 また、このチームを作ることによって、外部の方との交流も増え、よりこのような活動の知名度が増えること、そしてこのチームの成果が利用者さんのモチベーションにもつながると思っています。

〇就労継続支援の発展に向けて

このPalette Knotというチームをはじまりとして、新たな福祉の形ができるのではないかと考えています。
現在、全国にはいろいろな事業所が存在しており、私たちが、これまで行ってきていたようなことに挑戦している事業所さんも数多くあります。
このチームの運営は、そのような事業所さんとも協力しながら行っていけたらと考えています。また、別記事にて、このことについては詳細に説明をさせていただく予定ですが、現在の段階でも、いくつかの事業所さんにお声掛けいただき、動画制作など事業所さんの得意とすることを、協力関係のもと行っていく予定です。興味のある事業所さんは、ぜひお声掛けください。

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