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アル・アクサー・モスク

こんにちは。駐日パレスチナ総代表部です。
皆さんは、アル・アクサー・モスクをご存知ですか。きっとどこかで聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
アル・アクサー・モスクは、イスラーム教において、サウジアラビアのメッカにありカアバ神殿を擁する「聖モスク」、同じくサウジアラビアのメディナにある「預言者のモスク」に次いで、3番目に神聖とされるモスクです。
この重要なモスクであるアル・アクサー・モスクは、エルサレム旧市街にあります。
イスラーム教の聖地というと、サウジアラビアを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、このアル・アクサー・モスクのあるエルサレム、そしてパレスチナも非常に重要な聖地です。

アル・アクサー・モスクは、別名「ハラム・アッシャリーフ(アラビア語で高貴なる聖域という意味。ユダヤ教における神殿の丘)」とも呼ばれます。
金色のドームが目を引く「岩のドーム」や、銀色のドームの「アル・キブリ・モスク」がアル・アクサー・モスクなのだという認識が持たれますが、実はアル・アクサー・モスクはいわゆる建物ではなく、これら二つの建造物を含んだ敷地全体、すなわちハラム・アッシャリーフのことを指します。
(「岩のドーム」については過去の記事でご紹介していますので、あわせて読んでいただけると嬉しいです。)

四方を壁に囲まれたアル・アクサー・モスクの敷地面積は14ヘクタールを超え、エルサレム旧市街の約5分の1の広さに及びます。

アル・アクサー・モスクの「アル・アクサー」とは、アラビア語で「最も遠い」という意味です。このような名前になった背景は『コーラン』の中で語られています。かつて預言者ムハンマドは、大天使ジブリール(ガブリエル)に導かれてサウジアラビアのメッカから「夜の旅」をし、「最も遠い」場所であるエルサレムに到着しました。
この出来事を記念して、8世紀初頭にアル・アクサー・モスクが創建されたのです。
アル・アクサー・モスクは、メッカの聖モスクに次いで2番目に古いモスクであり、1000年以上に渡る非常に長い歴史を誇ります。
これまでに少なくとも6回の修理が加えられ、残念ながら建設当初の姿は失われてしまいましたが、今日に至る歴史の中で、パレスチナの人々やイスラーム教徒たちから大切にされてきました。

イスラーム教の金曜礼拝時や、ラマダンなどの祝日には、アル・アクサー・モスクの敷地内に多くのパレスチナの人々が集まり、集団で礼拝します。
ある場所が、多くの人々の間で大切にされ、それが後世に引き継がれている光景は素敵ですよね。
皆さんにも、アル・アクサー・モスクやそこでの礼拝の様子に興味を持っていただけたら嬉しいです。

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