その人的資本開示、開示になっていません
人的資本経営のコンサルティングをしていると、各社の開示情報からいろいろなことが見えてきます。最近とくに感じるのは、開示といいながら実は何も開示していないことに気づいていない企業が多いことです。
そもそも、「わが社にとって人材こそが宝」とか「わが社は人づくりに力を入れています」といった言葉は人的資本の開示が制度化される前からよく聞きました。
その「力を入れています」のプロセスや結果を開示することが、今般の人的資本の開示なのですが、多くの企業では従来通り言葉による開示しかしていないのです。つまり、数字による開示がないのです。
これではいくら「力を入れています」と言われても、増えているのか減っているのか、多いのか少ないのか判断のしようがありません。それよりも、決して褒められた数字でなくとも、隠さず開示する企業に好感をもちます。
ちなみに私は、言葉ばかりの有報や統合報告書はほぼ読んでいません。きれいごとを読んでも気づきがないからです。
これから24年3月期の開示を検討する企業様は、参考にしてみてください。
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