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イムラン首相、ロシアのプーチン大統領との会談でエネルギー協力が焦点に

2022年2月24日にDawnに掲載された、Naveed Siddiqui氏の記事(以下は原文の日本語訳)

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写真:モスクワで会談中のイムラン首相とプーチン大統領―PTV

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写真:イムラン・カーン首相は木曜日、モスクワの記念建物にある
無名戦士の墓を訪問しました。―PMO/Twitter

2日間の日程でモスクワを訪問中のイムラン・カーン首相は、木曜日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談し、両国間の主要な経済プロジェクトであるパキスタン・ストリーム・ガスパイプラインの重要性を再確認したと、首相官邸が発表しました。

ロシア政府は簡単な声明を発表し、両首脳は二国間協力の主要な側面について話し合い、南アジアの発展を含む現在の地域の話題について意見交換を行ったと述べました。

首相官邸は新聞発表の中で、両首脳が、二国間関係や地域・国際的な相互関心事項について幅広い協議を行ったと述べています。

木曜日遅くに行われた新聞発表によると、「首相は、ここ数カ月の両首脳の電話会談を振り返り、二国間関係の前向きな軌道が今後も前進していくことに自信を示した」といいます。

Prime Minister Imran Khan meets with Russian President Vladimir Putin in Moscow. Video via PTIOfficial on Twitter. #DawnToday

Posted by Dawn.com on Thursday, February 24, 2022

イムラン首相は、この信頼と親密な関係が、多様な分野での相互協力のさらなる深化と拡大につながることを期待すると表明しました。

また、パキスタン・ストリーム・ガスパイプラインが両国間の主要な経済プロジェクトであることを再確認するとともに、将来的なエネルギー関連プロジェクトに関する協力についても協議しました。

首相官邸によると、「首相は、ロシアと長期的かつ多面的な関係を築くというパキスタンのコミットメントを強調した」といいます。

また、会談の中で、イムラン首相は、アフガニスタンの人道的危機に対処し、戦火の絶えない同国の潜在的な経済破綻を防ぐ必要性を強調しました。

「首相は、アフガニスタンの安定、平和、接続のために、パキスタンが国際社会と協力し続けることを改めて表明した。また、首相は、上海協力機構を含む様々な国際・地域フォーラムにおいて、パキスタンとロシアが継続的に協力・連携していることを強調した。」

南アジアに関しては、首相は、インド不法占領下ジャンムー・カシミール(IIOJK)における人権侵害を強調し、この問題の平和的解決の必要性を強調しました。

声明によると、「首相はまた、地域の平和と安定に有害な動きを取り上げ、地域のバランスを保つための方策の必要性を強調した」といいます。

首相官邸によると、イムラン首相はロシアとウクライナの間の最新状況を「遺憾に思う」とし、パキスタンは「外交によって軍事衝突を回避できる」と期待していたと述べました。

「首相は、紛争が誰の利益にもならず、紛争が起きれば経済的に最も打撃を受けるのは常に発展途上国であることを強調した。首相は、紛争が対話と外交によって解決されるべきだというパキスタンの信念を強調した。」

首相はまた、国内で過激派やイスラム恐怖症が増加していることに懸念を示し、宗教間の調和と共存の必要性を強調しました。

首相官邸によれば、「首相は、イスラム教徒が聖預言者に寄せる敬意と感受性をプーチン大統領が理解していることに感謝し、宗教間の調和とすべての宗教への尊重は、社会内および社会間の平和と調和のために不可欠であると述べた」といいます。

プーチンとの会談終了後、ロシアのアレクサンダー・ノヴァク副首相とニコライ・シュルギノフ エネルギー大臣が代表団とともに首相を訪問しました。

本日、イムラン首相はモスクワの無名戦士の墓に花輪をささげ、第二次世界大戦の犠牲者に敬意を表しました。


「首相は予定通りにパキスタンに帰国する」

イムラン首相とプーチン大統領の会談の前に、モスクワ訪問のパキスタン代表団の一員であるファワード・チョードリー情報大臣は、首相がプーチン大統領に会いに行くところであることを確認し、ウクライナとロシアの緊張の中で首相の訪問が短縮されるという「憶測」を否定しました。

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また、情報大臣は、首相の「訪問は進んでおり、予定通り今夜パキスタンに戻るだろう」と述べました。

AP通信が首相のモスクワ訪問終了を報じた後、チョードリー大臣はこのように明らかにしました。

現在モスクワに滞在中のDawn NewsのAdil Shahzeb特派員によると、首相のプーチン大統領との「重要な会談」は、当初1時間の予定が3時間に延長されたとのことです。

イムラン首相は昨日、2日間の公式訪問のためモスクワに到着し、到着後、ロシアのイーゴリ・モルグロフ外務次官の出迎えを受けました。


Prime Minister Imran Khan on Thursday laid a floral wreath at the Tomb of the Unknown Soldier in Moscow in a tribute to...

Posted by Dawn.com on Thursday, February 24, 2022


クレーシ外務大臣、ラブロフ外務大臣と会談

一方、外務省の声明によると、シャー・マヘムード・クレーシ外務大臣はモスクワでロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談し、両国の関係をさらに強化するという約束を再確認しました。

クレーシ外務大臣は、パキスタンがロシアとの二国間関係を特に重要視していると述べました。また、パキスタンとロシアの関係が徐々に強化されていると言いました。

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写真:シャー・マヘムード・クレーシ外務大臣と高官、
木曜日にモスクワでロシアの外務大臣や高官と会談―外務省

クレーシ外務大臣はロシアに対し、「パキスタンは、イムラン・カーン首相のビジョンのもと、経済的な優先順位を追求し、地域的な結びつきを促進する」と言いました。

ラブロフ外務大臣は、昨年12月にイスラマバードで開催されたアフガニスタンに関するOIC外相理事会の成功について、クレーシ外務大臣とパキスタン指導部に祝辞を述べました。また、来月イスラマバードで開催されるOIC外相理事会に関しても希望を表明しました。

パキスタンの首相が最後にロシアを訪れたのは1999年3月のナワーズ・シャリーフ氏で、アーシフ・アリ・ザルダリ元大統領は2011年にモスクワを訪れています。

イムラン首相の訪問は、パキスタン国内外から大きな期待を寄せられていますが、パキスタン政府は、戦略的、エネルギー的、地域的な接続性において、より大きな関係を築くための序章であると考えています。

訪問の時期は、これまでにも散々議論されてきましたが、パキスタン政府高官は、エネルギーに乏しい同国が、エネルギー、地域の接続性、米国撤退後のアフガニスタンでの役割において前進する貴重な機会であると述べています。

しかし、モイード・ユスフ国家安全保障担当首相補佐官は、この訪問の時期に関する考え方を否定していました。首相補佐官は、「確かに世界的な緊張はあるが、私たちの訪問は二国間のものであり、中国訪問の際も経済、経済指標、接続性が中心で、同じような道をたどった」と言いました。


写真:イムラン首相がモスクワでプーチン大統領と会談―PMO

Translated from:
https://www.dawn.com/news/1676820






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