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パラサイト謎?のシーンを考察してみた

家族

この映画は細部にわたって階級社会を映像として見せる事にこだわってますね。

パク一家(上流一家)

(父、夫)ドンイク(母、妻)ヨンギョ(娘、姉)ダヘ(息子、弟)ダソン

キム一家(下流一家)

(父、夫)ギテク(母、妻)チョンスク(息子、兄)ギウ(娘、妹)ギジョン

家政婦一家(最下流一家)

ムングァン(妻)グンセ(夫)

パク一家は階段を上るシーンしか無い。その一方でキム一家は階段を下るシーンしか無い。時には滑り落ちます。家政婦一家に至っては、階段を激しく滑り落ちます。このそれぞれのシーンは階級を表しているんだと思います。上っていく者と、下っていく者を分かりやすく示している。持つ者は上がり続け持たざる者は下がり続ける。これが一貫したテーマかな?

又キム一家が失敗するシーンにも階段が使われてる。家政婦に見つかる時、ギウが石を持って下に降りて行こうとする時も滑り落ちるのはこの一家がどうやっても浮き上がる事のできないという暗示じゃないかなーと。

後この映画中流という概念が無い所が、現在の韓国を表しているんじゃないかと(これは日本も同じですね)こういう所がしれっと怖い

これからはそれぞれのシーンについて

ギウ

まずギウはミニョクに貰った水石を非常に大切にしてるのだけれど、これが良く分からないんで調べてみました。ポンジュノ監督のインタビューによると複数の意味を持つみたいな事らしい。ので何個か書きます。

まず分かりやすいところで、水石(幸福をもたらす石)つまり皆んな大好きパワーストーンですね。きっとギウはこれを貰った瞬間に得体の知れないパワーが沸いたんでしょう。素晴らしい石です。皆さんもお一ついかがですか

二つ目、石=ミニョクです。ミニョク=石=ギウ。ギウはパク一家に潜り込んだ瞬間に盛大にミニョクを裏切ってダヘにアプローチを仕掛けます。よくそんな事できるなーと思いましたか?安心してください彼はミニョクになったので何の罪悪感も感じる必要がないのです。また彼はダヘに結婚を申し込むと言っています。そんな事をすると嘘がバレますが、ミニョクになったギウにはそんな事考える必要が無いのです。ミニョク自身なのですから。

三つ目、石は石です。道端に転がる石もギウが大切にしている水石も何も変わらないのです。つまり価値が無い物を大切にしているんですね。その事はチョンスクが軽く言ってますね。石より食料の方が良いと。その事に気付かないギウは石に振り回されます。そんなギウですが終盤グンセに幸福(石)をぶち込みに行きますが失敗し、逆に幸福(石)をぶち込まれてしまいます。そこで覚醒したギウは初めて石は所詮石でしか無い事に気付きます。そのため最終的にポイします。ただこのポイは残りの二つの意味も含めてポイしてるのだと思います。ここまでたかが石に振り回されるギウは素敵ですね。

ただ石はポイしても覚醒してしまったギウはギテクからのモールス信号に気付くという超絶プレイまでしてしまいます。覚醒って素晴らしい。ただこのエピソードについて、ギウはモールス信号に気付ける能力は持っているというのは作中で語られてはいます。

さらにギウはこれまでとは違い学歴や経歴に頼らずあの家を買ってギテクを助けようと計画します。ですがこの計画は叶わないと劇中で暗に示されていますね。このシーンはグッと心にのし掛かってきて重い気持ちになりました。

さらにこのシーンはもう一つ示しているんじゃないかと思います。ギウのこの計画は計画になっていないという事です。これはギテクの計画は無いという事が計画だと言った事と重なるんじゃないかと思います。つまりギウはギテクと同じ様な道を歩んでしまう可能性が高い。これを感じた時にさらに重い気持ちになりました。

とここまで書いてふと思いいました。

これ全員分書いたら長くなる

めっちゃ長くなる・・

ギウについてさえまだ足りない気がするし。

とりあえず今日はここまでにしよう

諦めました。

この映画の中で1番ぶっ飛んでいるのはギウだと思います。とにかく振り切れ方激しい。愛すべき人間です。

次はギジョンについて書けたらな〜と思い

今日はこれで終わります。

#パラサイト #映画

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