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不思議で奇妙な話

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わたしが体験した奇妙な出来事、わたしが聞いた不思議な世界の話を、おひとついかが。
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#縁

1ヶ月後の夜に【不思議で奇妙な話】

わたしは大のおじいちゃん子だった。祖父の葬式では「あんたはおじいちゃん孝行だったけぇね」と遺影を持たされて霊柩車を見送った。 ちょうどその頃、わたしは日々の肉体労働に疲れきって泥のように眠る日々が続いていた。 祖父が亡くなって四十九日も迎えていない、1ヶ月後。(月命日と言いたいところだが四十九日を迎えていないので、1ヶ月後と表現する) オルゴールの音でわたしは目が覚めた。 音は頭を向けている方向から聞こえてきた。 そこには押し入れがあった。片方が開けっ放しの押し入れ

運命の輪は回る【不思議で奇妙な話】

新卒で就職した会社はブラックで3年勤めて辞めた。 半年の転職活動を経てマッチングした会社に再就職した。 面接に行った時に「ここは初めて来た気がしない」と感じたくらい、自然な流れだった。 そして再就職先で出会った人たち。 上司の下の名前が、前職の上司の名前と漢字も読みも同じだった。 同僚は前職の同僚と誕生日がニアピン。 そして、別部署だけど特殊な仕事のためマンツーマンで技術を教えに来る担当者が、前職の同じようなポジションの人と名字が一緒だった。 1番身近な人たちの