1ヶ月後の夜に【不思議で奇妙な話】
わたしは大のおじいちゃん子だった。祖父の葬式では「あんたはおじいちゃん孝行だったけぇね」と遺影を持たされて霊柩車を見送った。
ちょうどその頃、わたしは日々の肉体労働に疲れきって泥のように眠る日々が続いていた。
祖父が亡くなって四十九日も迎えていない、1ヶ月後。(月命日と言いたいところだが四十九日を迎えていないので、1ヶ月後と表現する)
オルゴールの音でわたしは目が覚めた。
音は頭を向けている方向から聞こえてきた。
そこには押し入れがあった。片方が開けっ放しの押し入れ