なぜ私はエロゲソングのことが語りたいのか

 私はエロゲソングが好きだ。特に電波ソングと言われるジャンルが大好物である。

 始まりは『巫女みこナース・愛のテーマ』だった。初めて聞いたときから、頭の中に延々とループするメロディに虜になっていた。その次はMOSAIC.WAVの『洗脳・搾取・虎の巻』だ。当時はフルバージョンが聞けず、公式サイトからダウンロードできるショートバージョンだったが、狂ったように聞き続けた記憶がある。この二つが今の私の人生を築いていると言っても過言ではない。

 好きなものを語るとき、人は饒舌になる。誰だって内に秘めた「好きだ!」という思いを出せるはけ口を探している。私にはエロゲソングを語る場が無かった。だが話そうと思えば一時間は話せるだろう。そして話しているときの私は、きっと生き生きしているだろう。誰にだってそんな瞬間が必要なのである。

 好きなことを見つけるのは難しい。趣味がない、家に帰っても休日でもテレビを見てスマホをいじって終わり、そういう人は多いだろう。そういう人は放っておいていい。語る口を持たないなら、漫然とした毎日を過ごす以上のことを強いてはらない。

 でも何かを話したい、と思うことがある人は是非それを表現した方が良い。仕事や学業、周りの目を気にしては自分が社会に黙殺されるだけだ。臆さず飛び出してほしい。……と私が言えることでもないのだが。

 それともう一つ。願わくば語りたいものがない人の心に、「洗脳・搾取・虎の巻」が響き渡りますよう。

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