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【読書からの贈り物】『走れメロス』を読んで、物語のクライマックスについて調べてみた!

おはようございます、金木犀川かおりです。

最近、昼、夜の読書に加えて、別の本を朝活として読むようになりました。
今日は、太宰治の「走れメロス」を読みました。

子どもの頃に読んだとは思うのですが、あまり記憶がなくて、今回読むことができてよかったです。

でも同時に、この本って、薄っすら記憶にあるような、単なる友情と信頼の物語、でもないような気がしました。
もっと深いし、何よりメロスが意外と弱音吐いているな、なんていう発見もたくさんありました。

なんですが、自分では解釈しきれなくて、どんなふうにこの物語を考えたらいいのか、少し調べてみました。
参考になった動画とともに、ご紹介したいと思います。


1、走れメロスって、つまりどういう話?

「走れメロス」の構造を理解するのに役立ったのが、こちらの動画です。

この動画を見ると、「走れメロス」の構造と、そして、クライマックスはどこなのかについて、知ることができます。

「走れメロス」は、メロスと王の物語という部分と、メロスとメロスの内面との対話、という2つの面があると分かりました。
なので、これだけメロスの内面の葛藤について、描いている部分が多いんだなと分かりました。

2、メロスを動かした、大きな力とは?

「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。人の命も問題でないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ。ついて来い! フィロストラトス。」
「ああ、あなたは気が狂ったか。それでは、うんと走るがいい。ひょっとしたら、間に合わぬものでもない。走るがいい。」
 言うにや及ぶ。まだ陽は沈まぬ。最後の死力を尽して、メロスは走った。メロスの頭は、からっぽだ。何一つ考えていない。ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて走った。

太宰治 走れメロス (aozora.gr.jp)

私自身、読んだ時にどういう意味だろうと思ったこの部分。
ここについて、じっくりと解説してくれるのも、先ほどと同じ方の動画です。
いい意味で、教科書的な、しっかりとした解説をしてくれて、とてもよかったです。

詳しくは、この動画をご覧いただきたいのですが、
この大きな力とは、直前にある、「信頼されている」ということ。
それがメロスを動かしていたということです。
でも、それは同時に、メロスにとって、最初は自分こそが知っている、自分が体現していると思っていた「信実」が、今度は自分を引きずるような恐ろしい力にもなる。
信実とは素晴らしいもの。でも時に、人から信じられていることが、苦しい時もある。
そんなふうに変わった瞬間でもある、ということでした。

3、メロスってどういう人?

今回、読んで一番感じたのが、メロスが意外と弱音吐いているな、ということなんですが。
そこにしっかりツッコミや解釈を入れてくれたのが、こちらの動画です。

なんと、ピース又吉さんの公式動画で、この「走れメロス」が取り上げられていました!
「走れメロス」の最初から最後までを朗読しながら、その都度、ツッコミ、解釈、そして太宰治の文章の素晴らしさを教えてくれます。
全部で6つの動画に分かれているのですが、あっという間に見れられる動画です。
面白くて、つい声を上げて笑いながら見ていました。

また、クライマックスシーンの一つである、メロスが大きな力に動かされて走る、というシーンについても、前述の動画とはまた違う解釈をされていて、それも勉強になります。

見る人により解釈が違う。
でも全て真実だし、そのとおりだなと思わせてくれる。
「走れメロス」のすごさをあらためて知ることができました。

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