戒名をはじめ宗教的善行の意味のお話

各宗派おのおの解釈があります。以下はざっくりの私見です。

『俱舎論』などを案じると、命あるものが死亡すると、死んだ瞬間とそのあと七日ごと七回、生まれ変わるきっかけがあると説かれています。

お葬式などをしない、または宗教的な修行を自分で行っていない場合、その人の生前の善悪の業だけで次の転生が決まります。

葬儀や戒名やそのほか年忌追善法要など宗教的な善業を行うことで、それに対して善業の仕送り、追加、下駄履かせができるとされます。

これは回向といって、行った善業を第三者に振り替えることができるという解釈に基づいて、故人のために縁者が善業を振り向けることを意図して行われた善業の結果は故人に振り替えられるという考えです。

別に、戒名や葬儀以外でも、故人の遺志を継いで寄付をしたり、何かしらの善業を行い、この善業が誰それに行きますようにと念じれば、宗教的には相手が生者であろうと死者であろうとその善業の力が振り替えられるという解釈です。

戒名の場合、これに血脈という概念がつきます。授けてくれたお坊さんから師弟関係をさかのぼっていくと、お釈迦様にたどり着く。ちゃんと仏縁があることになり、そこには加護が付随する、という考えです。会員特典ありになる、ということです。その加護の力によって、よい転生を得るように祈る、ということだと思います。

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