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パシフィコ動植物図鑑

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パシフィコ・エナジーは、地域の環境や生態系との共生を大事にしながら、全国各地で環境配慮型の太陽光発電所を開発・運営しています。そんな発電所のまわりに生息するさまざまな動植物をピッ…
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主食はスズメバチ!? 優雅に発電所上空を舞う森の王者ハチクマの生態【パシフィコ動植物図鑑】

スズメバチの攻撃もなんのその、ユニークな猛禽類の生態夏を迎えるころ、パシフィコ・エナジーの作東太陽光発電所では、上空を優雅に旋回するハチクマが見られます。ハチクマは、環境省と岡山県で絶滅の恐れがある種に指定されているめずらしい生き物。名前だけ聞くと“ハチ”や“クマ”を連想してしまいそうですが、実は猛禽類のタカの一種で、ハチを好んで食べることと、同じく猛禽類のクマタカに似ていることから、この名前で呼ばれています。 ハチを食べるという特徴的な食性をもつ理由は諸説ありますが、「成

川を下るとビッグな魚に変身!? 太陽光発電所に棲むアマゴの生態とは【パシフィコ動植物図鑑】

自然豊かな発電所に生息する天然アマゴ美並太陽光発電所内にある調整池には、環境省と岐阜県で準絶滅危惧種に指定されているアマゴが生息しています。アマゴはもともと渓流などの上流域に棲む川魚。ここに棲むアマゴたちは、おそらく発電所近くを流れる長良川や吉田川を下ってたどり着いたと考えられます。 アマゴは手のひらサイズほどの小ぶりな魚で、体の側面に「パーマーク」と呼ばれる大きな楕円形の青い斑点と、小さな赤い斑点があるのが特徴です。また、主食は水生の昆虫類で、美並太陽光発電所ではカワゲラ

生存率は1万匹に1匹!? ニホンヒキガエルの産卵の裏側【パシフィコ動植物図鑑】

発電所内の調整池に、オスとメスのペアが卵を産みに来る早春の夢前太陽光発電所の水路に響き渡る「アオアオ」という鳴き声。毎年2〜3月ごろ、発電所内の水たまり(調整池※)に、山から下りてきた大量のニホンヒキガエルが姿を現します。 ニホンヒキガエルが調整池を訪れるのは、産卵のため。彼らは普段、山で暮らしていますが、卵は池や湿地帯といった水辺で産む習性があるため、産卵期は山のふもとで過ごすのです。 ニホンヒキガエルのサイズは、アマガエルのようなカエルと比べるとかなり大きく、成人男性