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2022 参院選 近畿地方

今回はきんきです。(硝子の少年や高級魚のことではありません)
近畿地方です。この地方の最大の特徴は維新が強いことですね。関西メディアをジャックし、大阪を中心に勢力を拡大している日本維新の会と全国で圧倒的な強さを誇ってきた自由民主党、勝つのは一体どっちだ!?

※この記事のサムネイルにれいわ新選組とありますが、れいわについては記事の後半で取り上げます。前半は近畿地方6府県の各党の得票率や得票数についてまとめています。れいわだけを見たい、れいわ以外は興味ないという方は後半まで飛ばしてください。


前半

【和歌山県】

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最初は和歌山県です。3年前も今回も和歌山は近畿地方で最も自民の得票率が高い県でした。しかし、得票率自体はこの3年で大きく減らしています。(41.69%→36.06%) 減らした票は主に維新に流れた感じですね。維新は和歌山でも勢力を拡大し得票率は全国第6位ですが、近畿地方の中では最弱です。(つまりこれから登場する近畿地方の5府県がTOP5を独占!)
リベラル系野党は選挙区に候補者を擁立した共産党以外の3党は得票率がかなり低いですね。(立憲は全国第46位で社民、れいわは全国ワースト1位)


【奈良県】

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続いては奈良県です。奈良もすごい勢いで維新が伸びていますね。自民との差は約3万4千票です。二大政党制という感じがしますね。(あれ? 立憲...)
NHK以外は票を減らしていますね。福島党首効果で全国的に票が伸びた社民も減少しています。


【兵庫県】

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兵庫県です。表を見て驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうです。兵庫も維新が自民を上回りました。(超僅差です!!)
その影響で立憲の票がごっそり減っていますね。完全に政権批判層の投票先が維新になっています。
また、れいわは兵庫でも参政に得票数で負けています。(和歌山、奈良でも敗北) れいわが選挙区に擁立しなかったとはいえ、9千票の差はかなり痛いですね。


【大阪府】

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お待たせしました。大阪府です。予想通り維新が圧倒的ですね。あの自民のほぼ倍の表を取っています。自民、立憲は両党共得票率が全国ワースト1位という結果になりました。さらに立憲は選挙区と比例の両方で共産にも負けたのでかなり厳しいですね。れいわは維新バスターとして一部の人に注目されていましたが、結果は思うように伸びませんでしたね。(選挙区の候補者も去年のうちに発表したが、供託金没収ラインに届かず...)


【京都府】

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京都府です。京都は兵庫、大阪と違ってまだ自民が勝っていますが、票差は2万1千票なので次の選挙では逆転する可能性も高そうですね。
京都といえば共産が強いイメージがありますが、今回の選挙では大きく票を減らし、立憲に抜かれました。(さっきの大阪と逆) さらに前回の参院選では、京都は共産の得票率全国第1位でしたが、今回の選挙で第2位に転落しました。(1位は前回2位だった高知県です)
そしてれいわも前回得票率が全国第6位でしたが、今回は第31位と大幅にランクダウンしました。
京都もかなり票の移動がありましたね。


【滋賀県】

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滋賀県です。滋賀も維新が伸びてはいますが、一番最初に取り上げた和歌山と同じで自民の方が強いですね。(和歌山と滋賀、どっちが最後の砦だ?)
国民と立憲は両党共票を1万票以上減らしました。滋賀県もかつては民主王国でしたが、今は見る影もありませんね。(2013年の民主党の得票率17.09%を下回りました) 維新だけではなく参政にも流れていそうですね。
反対に社民とれいわは票を増やしました。社民は福島党首効果だと推測できますが、れいわの要因は難しいですね。昨年の参院選で滋賀3区(草津市、守山市、栗東市、野洲市)に高井崇志氏を擁立したのが要因と考えられなくもないですが、高井氏の票が滋賀県全体で250票にも満たないので違う気がします。ボランティアが優秀とかかな...?


近畿まとめ

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近畿地方全体を見ると維新の伸びが凄まじいですね。(60万票以上! 衆院選だと比例2議席分です)
他にも国民、社民、NHKの3党も票を増やすことに成功しました。(そのうち、得票率も上昇したのは社民、NHKの2党)
残りの5党は票を減らしました。れいわが微減、自民がやや減少、公明、立憲、共産の3党が大幅に減少ですね。公明は固定票なので安定しているイメージがありましたが、今回の選挙では全国的に票を減らしていますね。この票がどこの政党に流れたのか気になります。(維新かな?)
今回初登場の参政は全選挙区に擁立したこともあって、れいわに迫る勢いですね。(府県ごとに比べると3勝3敗で互角)


今回の選挙の結果を衆院選の比例区に当てはめてみました。

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この結果だと立憲の3議席目が参政の1議席目になります。

じゃあ次の選挙では立憲がたった2議席に!?
...とはならない気がしています。

前回の衆院選の順位↓

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これを見ると一番やばいのはれいわの1議席目です。衆院選と参院選で投票先が変わる人が一定数いる(戦略投票など)ので、衆院選ではもう少し立憲が票を取る可能性が高いですね。そうなると一番ピンチなのはれいわです。28番目ギリギリだからというのもありますが、衆院選よりも票を取りやすいはずの参院選でも25番目、参政に抜かれそう、3年間で票を増やせなかったなどなど理由はいくらでもあります。
近畿ブロックは大石議員が目立っているので大丈夫だと安心している人もいますが、この結果を見ると、本当にマズいですね...
東京や南関東どころか東海よりも議席を獲得するのが厳しい気がします。

なんかもうれいわメインになっているな(笑)
このまま後半に行きますか!


後半

れいわの得票率(2022)と(2019)です。

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間違い探し 難易度Hard(?)

・滋賀県の市町村の得票率が全体的に上昇
・京都市の得票率が減少(特に左京区)
・大阪市の中心(北区、中央区、西区など)の得票率が下がり、反対に大阪南部では得票率が微増
・神戸市の得票率が減少
・奈良市や生駒市の得票率が減少し、黒滝村の得票率が上昇
・和歌山はほぼ横ばい、一部自治体で減少

という感じですかね。サイゼの間違い探しよりは簡単(?)なはずです。


得票率の比較だと投票率によって左右されてしまうので、次は単純に得票数で比較した地図です。(赤色が票を減らした地域、緑色が票を増やした地域です)

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どうでしょうか? この地図だと滋賀で得票数が増加したことや京都で得票数が減少したことが一目見てわかりますね。

ここからは細かいデータを見ていきましょう。


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滋賀県は全ての自治体で得票数を増やした超優秀な自治体ですね。ちなみに全自治体で得票数を増やした自治体は他だと佐賀県だけです。滋賀佐賀、千葉も揃えば...ってこのくだり前もやりましたね。

この記事の前半にも書きましたが、滋賀県で票が増えた要因は高井幹事長とは関係がない気がします。滋賀県の個人の比例得票数を比較すると、多い順に水道橋博士氏 958票、長谷川ういこ氏 304(.998)票、大島九州男氏 297票、つじ恵氏 270票、高井たかし氏 247(.634)票... となります。

昨年の衆院選の高井氏の得票数11,277票と比較する票をかなり減らしていますね。もちろん小選挙区と全国比例は一概に比べられるものではありませんが、それにしても気になってしまいますね。

この結果を見ると、去年の衆院選でも滋賀の結果が良かったのは高井氏というよりも地道に活動したボランティアの力が大きいような気がします。(高井氏効果を全否定しているわけではありません)

統一地方選は大津市(定数38)での候補者擁立が大事ですね。


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京都府は多くの自治体で得票数を減らしてしまいました。特に京都市はもともとの得票数が多かったのでダメージが大きいですね。一番の原因は候補者擁立を見送ったことでしょうか。それにしてもこの減り方はヤバいですね...(=近畿ブロックを落とす可能性が高まる)
次回の参院選と衆院選で候補者を擁立+統一地方選(宇治市など)で地方議員を誕生させない限り、票を減らし続けそうです。


大阪は近畿全体だと見辛いので単体のも用意しました。
1枚目は2019(参)得票率、2枚目は2022(参)得票率、3枚目は2019(参)と2022(参)の得票数の比較です。

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3年前は大阪北部の得票率が高く、南部の得票率が低いという結果でしたが、今回の参院選では北部と南部の差がだいぶ縮まっていますね。(北部の票が減って、南部の票が増えた)


細かいデータを見ていきます。

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大阪府全体では得票数が約5,800票増加し、得票率が僅かに上昇しました。これは選挙区に候補者がいたことが主な要因ですね。
しかし候補者がいた割には比例票が伸び悩んでいます。
他に候補者がいた地域(東京、埼玉、福岡、愛知)はれいわの得票率が全国第2位〜第5位(第1位は沖縄県)ですが、大阪府は第34位です。大阪は維新が異常に強い地域なので、他の都道府県とそのまま比べること自体がナンセンスかもしれませんが、この結果はきちんと分析する必要がある気がします。(維新と支持層が被っている可能性も考えられます)

一番はれいわという党名がまだ認知されていないのが原因だと思います。選挙期間中の八幡氏(大阪選挙区の候補者)の活動場所はほとんどが大阪市内で、堺市、泉州地域は最終盤に少し回っただけでした。この地域はもともとの得票数がかなり少ない地域なので、2019年と比較すると伸びてはいますが本当はもっと票を取れたはずです。(選挙区でも)

大阪市内は確かに人は多いので効率がいいように見えますが、都市部の票は風が吹けばすぐに他のところに行ってしまいます。反対に人の少ない地域では活動しにくる政治家も少ないので、有権者に覚えてもらえる可能性が高いです。(=票を入れてもらいやすい)
それにみんながみんな大阪市内に来るわけではないですからね。直接その地域に行かないとエンカウントできない人もたくさんいるはずです!

大阪で本当に維新を倒したいのなら地盤固めから始めないといけません。
博士から最初のポケモンをもらったらすぐにポケモンリーグに挑みますか? シューティングゲームでいきなり最高難易度に挑戦しますか? 始まりの大地を出たらハイラル城に直行しますか?(これはするか...)

大阪で維新を倒すのはまだ早いです。急がば回れ!(滋賀じゃないけど)
まずは地方選(レベル上げ、装備入手)からですね。大阪市議会や大阪府議会は定数が少ないので中盤〜終盤に攻略しましょう。
まずは定数の多い議会(最初のボス)を攻めましょう。定数が30以上の自治体は東大阪市、吹田市、豊中市、高槻市、枚方市です。この辺りは当選(討伐)しやすい方なので、必ず攻略ですね。

なんでゲームみたいになっているんだ? 長くなったので次行きます。

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兵庫県は京都府と同じように票を減らしてしまいました。辻氏が衆院選から活動していた尼崎市では票を維持できましたが、その他の自治体では票を減らした地域がほとんどですね。兵庫県も3人区なので擁立しなかったのは非常にもったいなかったです。(最初から4人区以上は絶対擁立、兵庫は例外で立てると言っていたような...)
兵庫も維新の侵食が始まっているので、維新を倒したいのならもっと早く動かないといけないのに、後手後手に回っていますね。
兵庫県は姫路市、西宮市、明石市が定数が多いのでこの辺りを中心に活動していく感じですかね。


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奈良県は微減ですね。奈良市の減少分を他の自治体でカバーできなかったようです。1人区で擁立は厳しいのでこれは仕方ないのかもしれません。
しかし半分以上の自治体では票を増やすことに成功しています。これは現地のボランティアの皆さんのおかげですね。奈良市議選はまだ先のお話になりますが、定数が多いので奈良でちゃんと地盤を作るなら必要ですね。


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最後は和歌山県です。和歌山は得票数が微増しました。(得票率も0.03ポイント上昇しています) 和歌山は党が力を入れていた訳ではないので、地元のボランティアの活動が主な要因ですかね。

和歌山県は2019(参)、2021(衆)、2022(参)と3回連続れいわの得票率が全国ワースト1位の県なので、まだまだ党名が浸透していないようですね。人口が少ないとはいえ和歌山も近畿ブロックなので疎かにすることはできません。まずは来年の統一地方選でれいわ系の和歌山市議(無所属でも可)を誕生させることからスタートですね。


国政選挙についても考えていきましょう。
参院選は2人区以上(京都府、大阪府、兵庫県)の3選挙区は擁立が必要ですね。立憲も共産も候補者を立てているので、文句を言われる筋合いはありません。(2人区以上は自由でいいでしょ?)

衆院選は近畿ブロックの議席の維持や比例獲得議席を2議席以上を狙うために複数の選挙区で擁立する必要があります。前回の衆院選で擁立した選挙区(滋賀3区、京都2区、大阪5、大阪7区、兵庫8区)と擁立予定だった大阪1区は継続して擁立することが望ましいですね。(一部候補者の差し替えがあるとは思うが)
その他の選挙区で候補者を擁立するならどこがいいのかアタイなりに考えてみました。(大阪と兵庫は全部擁立してもいい気がしますが...)


・大阪8区(豊中市)
大阪5区、7区と隣接しているので、他の候補と連携しやすいのがポイントですね。また選挙区が狭いので活動がしやすいですね。

・大阪12区(寝屋川市、大東市、四條畷市)
近隣の6区や9〜11区は他党候補が立つと思われるので、12区を選びました。現職は維新の現幹事長なので、ある意味面白い選挙区ですね。

・大阪18区(岸和田市、泉大津市、和泉市、高石市、忠岡町)
泉州地域は維新が強いので、その票を削りにいくためにも擁立したいですね。泉州地域は18区と19区がありますが、人口の多い18区をお勧めします。(政党助成金の金額を増やすため)

・兵庫2区(神戸兵庫区、神戸市長田区、神戸市北区、西宮市一部)
神戸市内で擁立するならここですかね。現職が公明なので票が取りやすいかもしれません。(まあ相手が赤羽元国交相ですが...)

・兵庫7区(西宮市一部、芦屋市)
兵庫7区は狭い選挙区なので活動がしやすいですね。隣の8区とも連携が取れそうです。

・兵庫9区(明石市、淡路市、洲本市、南あわじ市)
兵庫9区は西村大臣経産相のお膝元ですね。昨年の衆院選は共産党しか他に候補がいなかったので穴場です。また区域が明石市と淡路島なので維新と戦うためにも絶対に外せない地域ですね。

・兵庫11区(姫路市一部)
ここも前回野党が共産だったので穴場です。統一地方選(姫路市議選)と参院選(兵庫選挙区)、衆院選(兵庫11区)で姫路市に地盤を作りましょう。

・奈良2区(奈良市一部、大和郡山市、天理市、香芝市、山添村、平群町、三郷町、斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、田原本町、上牧町、王寺町、広陵町、河合町)
奈良1区は立憲の馬淵氏がいるので、擁立するとしたら奈良県は2区になります。現職は高市大臣なので強敵ですね。

・和歌山1区(和歌山市、岩出市、紀の川市)
現職は国民の岸本氏ですが、知事選に出馬すると思われます。
次回の衆院選では、国民の新人候補(もしくは知事選のバーターで維新の新人候補)と自民党候補の一騎打ちになりそうなので、れいわも参戦しましょう。


れいわが国政政党になってから3年の年月が経ちましたが、近畿地方全体では票を増やすことが出来ませんでした。そればかりか新参の参政に今にも抜かれそうな状態です。(差が5,400票くらい)
近畿ブロックは維新と戦う上で最も大切な地域なので、「新選組」を名乗るならこの結果はきちんと総括しないとダメですね。次の国政選挙まではまだまだ時間があるはずなので、今が地盤を形成するチャンスです。(衆院選はいつあってもおかしくはありませんが、あと2年くらいは解散しない気がします)

れいわはまだ小さな政党だけど維新とは一番距離がある政党です。反維新の政党として社民や共産の名前を挙げる人もいますが私はそうは思いません。彼らの政策や横浜市長選〜現在の横浜市会を見ると維新と似ているところがあります。

だいぶ前にTwitterに投稿したやつ↓

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なので維新に対抗できる勢力は(現状)れいわしかいません。
れいわには反維新という意味でも期待しているので、今回は少し厳しめに書かせて頂きました。次の衆院選で近畿ブロックの議席がピンチということが少しでも伝われば幸いです。(批判記事を書くとメンタルが疲れるのよ…)

アタイのTwitterをフォローしている人は知っているかもしれませんが、一人称が「私」から「アタイ」に変わってしまいました。(一週間だけ) このノリはTwitterだけで完結するつもりでしたが、それだったらあまり面白くないのでnoteでも一箇所混ぜてみました。(気が付いたかな?)

※ややこしくなるので次回以降の記事ではこのノリは持ち込みません。あくまでTwitterだけのネタということで〜 (さっきコメント返信で使っちゃったけど...)


次回は東海(三重県、愛知県、静岡県、岐阜県)の予定です。東海は今回とは真逆で希望を感じる記事になると思います♪ 仕込んでいたネタもやろうかどうか悩み中… 次回もお楽しみに〜



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