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読書メモ『9割の社会問題はビジネスで解決できる 世界を変える新しい組織とビジネスのつくり方』

ボーダレス・ジャパンの取り組みをじっくり見聞きしたことがない方にとっては、かなり驚きの取り組みやストーリーが満載ではないかと思います。
そして実際にソーシャルビジネスに取り組もうと考えている人にとっては、強力な参考書になること間違いなしです。

おれはたしか3〜4年くらい前に、とあるソーシャルビジネス系のイベントにワークショップ通訳のボランティアとして参加していたとき著者である田口さんの講演を聞き、ボーダレス・ハウスやハーブティーのAMOMAなど、この本の中でも詳しく紹介されているボーダレスの初期のビジネスの「裏側」的な話を聞いたことがありました。

今回、改めて本を読み、そのイベントで初めて耳にした話の痛快さと、田口さんの「強烈な想い」にすごく感動したのを思い出しました。

Enter the E
ハチドリ電力
タベモノガタリ
TOÏRO (…は今回の本の中ではフィーチャーされていなかったか。)

などなど、それにしても、その後のボーダレスグループのソーシャルビジネス拡張スピードアップには目を見張るものがありますよね。

今回本を読み、ここ数年のアップデートに圧倒されました。そして、自分ができる応援の形について改めて考えさせられました。

いやーすごい。田口さんの政治の世界への進出が待ち遠しいです!!

そういえば、出版前に田口さんが「A案とB案どっちのタイトルがいいとう思う?」とか「表紙はA案とB案とどっちが伝わるかな?」なんて問いかけをFacebook上で友人向けにしていたのを思い出しました。
あの手法(!?)、印象付ける効果が高そうです。今後流行るかも!?


以下、いくつか引用を最後に。

ソーシャルビジネスというのは、みんなで社会の「穴」を埋めていく作業です。誰か一人で社会の穴を埋めきることはできません。だから、社会起業家に必要なのは、同じ穴を競争して取り合うことではなく、まだ放置されたままの隣の穴を埋める役割分担です。 これからのビジネスに必要なのは、「競争」ではなく「協創」 なのです。
 効率の追求という資本主義の基本原理がさまざまな社会問題を生んでいる、とも言えるのです。
効率を追求するあまり、取り残されてしまう人や地域が出てくるというビジネスのあり方こそが原因なのであれば、そのビジネスにおいて対策を講じることが本質的な解決策です。すなわち、非効率をも含めて経済が成り立つようにビジネスをリデザインすることです。
文化の共有は、会社が一つにまとまり、全員一丸となって成長していく原動力になります。創業期にはとても重要なことだと思います。
一方で、ボーダレスグループの場合は、あるステージから文化の共有が逆に成長の足かせになっていたことも確かです。文化共有に代わり、今度は「社会をみんなで良くしよう!」という共通の目的・ビジョンのもとに多種多様なカルチャーの仲間が集まる集団へと脱皮するステージに入りました。
お金や支持基盤がなくても、社会を良くするために活動したいという人が、個人リスクなく立候補し、当選できる仕組みが必要。子育て中の女性や障がい者、LGBTQ 当事者など、様々な人たちが議員として参加する。そういうダイバーシティが議会に担保されてこそ、社会の声を反映するいい政治ができると思います。

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