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【番外編】ライブ生配信。

先日、ひょんな繋がりから某メジャーバンド(ビジュアル系)ワンマンライブの会場へと行ってきた。客ではなくこの日のライブは生配信するとの事でそのお手伝いである。


配信スタッフが足りず、『手伝ってくれないか』との声掛けに即了承した筆者。ただ気になる事があったので確認。


「動画撮影&編集は経験しているが、配信に関しては未経験で何の事やらサッパリですけど?」


現場では配信スタッフが全て事細かに指示してくれるとの事で緊張しながら会場に。


早々に挨拶を済ませ(初めましてなので)早速準備に取り掛かる。画角等の撮影に関しては問題無い。ただ、生配信の仕組みが全くわからない。そして配信担当スタッフから遂に聞きたくなかった言葉が発せられたのである。


『機材接続してもらえますか?』


・・・知らん。知らんぞ!カメラは知ってるけどそれ以外全くわからんぞ!目の前には以下の通り。

●モニター

●ノートパソコン

●ミキサー卓

●変な形状のキーボード単体

●小さい四角いやつ複数

●固く太そうなケーブル沢山


何となく映像と音声は別でいくのだなとは察したが、悩んでる時間など全く無いのでわからないモノは聞いた。『変な形状のキーボード単体』は映像をまとめて出力し好きなカメラにスイッチングする為の機材、『小さい四角いやつ』はコンバーターとの事。


『手元の接続関連以外をとっととやります。』と告げカメラを設置スタート。


カメラはステージ上に3つ(ドラム用、上手用、下手用)。加えてフロア最後部に客席とステージ全体を狙う固定カメラ、メンバー単体を抜いたりする移動カメラの計5台。筆者は移動カメラ(三脚固定でパンとズームのみ可動)で好きに撮りたい所を撮りたい画角でとの事(丸投げじゃん)。


HDMI出力にケーブルを挿す。それをコンバーターに挿してSPDIFケーブルでフロア最後部のスイッチングするブースへ。そこでまたコンバーターに繋いでHDMI出力に戻す。『だったら長いHDMIケーブルにすりゃコンバーターとか要らなくないか?』と疑問だったが帰ってから調べた所、HDMIでは数メートルしか使えないらしく、数十メートル離れてしまう際にはこの手法が必要との事で納得。


ミキサーにはライブハウスの卓からのステレオアウト(2系統)に加え配信スタッフが用意していたコンデンサーマイク(LR2系統)で合計4chを繋いでいた。配信の際にはライブハウスのライン出力とコンデンサーマイクでの収音を混ぜて使うらしい。


アーティストのリハーサルと同時に配信のリハーサルも始まり、筆者的に好きな画角で狙っていたがココに関しては全く問題無かったのでそのまま本番へ。


リハの際にモニターをちらちら確認していたが、現在採用されている映像、次に使う映像、その他の映像・・・こちらをモニタリング出来る事を把握。要するに筆者は『現在採用されている映像』に映っていない時こそが画角変更や移動のチャンスなのである。


映像と音声の遅延が問題だったりするんだろうなと勝手に思っていたが、全く遅延は起こしていない様で謎だったが、ノートパソコン側で何かイジっていたのを筆者は見逃さなかった。音声を遅らせている様に見えた・・・そうやってレイテンシー無くしていくのね。高い機材になればなる程解消されるとかではなく設定する事で解消されるっぽい。


流石はビジュアル系でチケットはソールドアウト。このコロナ禍なので普段収容人数の半分ではあるけどもお客さんを固定しソーシャルディスタンスを保つ為にあえて椅子席なのでパンパンに見えました。勿論本番開始すれば総立ち。ただ声を発する事は一切無く拍手のみ。コロナ始まってからライブハウスに行くのは初めての事だったのでとても異様な光景に見えた。


ちなみにこの日一回の公演でどれだけの売り上げなのか・・・コチラを聞いた所、驚愕だった。筆者の属するロックバンドとは次元が違う!流石ビジュアル系!流石メジャー!


ビジュアル系に産まれたい人生でした。


そんなこんなで無事生配信ワンマンは終了。トラブルもなく無事に終えてホッとしつつ後片付け。アーティスト含め帰りの道中で配信された映像を確認したらしいが、気に入って頂けた様でコチラも安心。


『人手足りなくなったらまた呼んでおくれ!駆けつけまっせ!』と告げ今回のお手伝いは終了。


正直ややこしいと思っていた配信だが、思っていたよりずっとシンプルで機材さえ揃えれば直ぐに出来そうだなと感じた。そして必要な機材も把握。コンバーターが高そうな予感。カメラに関しては民生用で充分なんだなと。と言うより最近の家庭用カメラの映像のキレイさに驚きました。

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