Capital One クレカ概要
AmexやChase系カードに比べると注目されることが一回り少ないCapital Oneクレカについてまとめます。
どういう会社?
あまり日本では知名度がないですが、クレカ事業や銀行業を行っているアメリカの会社です。よくアメリカではCapital 1とかC1とか略されます。ということでこの記事でも楽してC1とします。なぜかスタバのようなカフェ事業もやっていますがC1のクレカを持っているからといって特別な特典があるとは聞いたことないです。
次にカードを紹介します。名前が似ているカードが多いのは要注意。
年会費有料カード
Venture X Rewards
年会費
$395
発行特典
75,000ポイント (ミニスペ3カ月以内に$4,000)
ポイント還元
10x ホテル、レンタカー(Capital One Travel経由)
5x フライト(Capital One Travel経由)
2x その他
独自特典
毎年10kマイル付与(ただし2年目以降)
毎年$300分のトラベルクレジット付与(ただしCapital One Travel内)
空港ラウンジが利用できる(C1ラウンジ, Priority Pass, Plaza Premium)
$100をGlobal Entry または TSA PreCheckに使える
海外手数料無料
通称VX。Amex platinumやChase Sapphire Reservedと同じランク。なんといっても毎年の10kマイルと$300分のトラベルクレジットが付与されるため、それだけで年会費$395がペイできるのがお得。一方でラウンジサービスも使えたり、なんにでも少なくとも2xつくというのがうれしい。2023年まではレンタカーがらみでお得な特典がありましたが今は残念ながら廃止。昔はミニマムスペンドの条件が$10,000と高額だったのですが、今の$4,000になってからこのカードの人気がさらに高くなった気がします。
Venture Rewards
年会費
$95
発行特典
75,000ポイント (ミニスペ3カ月以内に$4,000)
2024年期間限定で$250分の旅行ポータルで使えるクレジットが付与
ポイント還元
5x ホテル、レンタカー(Capital One Travel経由)
2x その他
独自特典
$100をGlobal Entry または TSA PreCheckに使える
2024年中までだが、空港ラウンジサービス利用可
海外手数料無料
内容としてはよくある年会費有料タイプと同じ。これもその他2xというのが魅力。2024年期間限定で発行時に$250分の旅行ポータルで使えるクレジットが利用できますので、トータルで250+750=$1,000分の価値が現在あります。
年会費無料カード
SavorOne Cash Rewards
発行特典
$200 (ミニスペ3カ月以内に$500)
ポイント還元
8x Capital One Entertainmentでの購入
5x ホテル、レンタカー(Capital One Travel経由)
3x スーパー、レストラン、エンタメ系、ストリーミングサービス
独自特典
最初の15カ月はリボAPR、借り換えAPR0%
海外手数料無料
発行特典として$200をもらえ、さらに3xのキャッシュバックがスーパー含め広くカバーしており、さらに金利類も最初は0%、海外手数料も無料となっています。ここまで幅広く特典をカバーしているカードは珍しく、それもあってアメリカ人の間ではかなり人気のあるカードです。Chase Trifectaに対抗して、このカードとVenture Xを持つことをCapital One Duo/Bifectaと呼ばれることもあるようです。
海外手数料無料で為替レートがお得なMastercardなので、3xのスーパー、レストラン、エンタメ系が日本でも十分享受できるところが個人的にはグッド。
Quicksilver Cash Rewards
発行特典
$200 (ミニスペ3カ月以内に$500)
ポイント還元
5x ホテル、レンタカー(Capital One Travel経由)
1.5x その他
独自特典
最初の15カ月はリボAPR、借り換えAPR0%
海外手数料無料
海外手数料無料でかつなんにでも1.5xつくため、日本での一時帰国にも使えるかも。
VentureOne Rewards
発行特典
200マイル (ミニスペ3カ月以内に$500)
ポイント還元
5x ホテル、レンタカー(Capital One Travel経由)
1.25x その他
独自特典
最初の15カ月はリボAPR、借り換えAPR0%
先の2つはキャッシュバック系ですが、こちらはトラベル系で、年会費有料のVXとVenture Rewardとも連携して使える。年会費無料なのでAmex Blueのようにポイントを維持する用途として使える。
ポイント提携先
厳密にはC1はポイントではなく、マイルという呼び方をしていますが、多くのポイント提携先があります。以下一覧ですが、太字にしているのがホテルです。ここで例えばEVA Airはトランスファー比が2:1.5となっていますが、要はC1マイルが10,000に対して、7,500が得られる、つまりやや損する形になります。
1:1 transfer ratio
Aeromexico Club Premier
Air Canada - Aeroplan®
Cathay Pacific - Asia Miles
Avianca LifeMiles
British Airways Executive Club
Choice Privileges®2
Emirates Skywards
Etihad Guest
Finnair Plus
Flying Blue
Qantas Frequent Flyer
Singapore Airlines KrisFlyer
TAP Miles&Go
Turkish Airlines Miles&Smiles
Virgin Red
Wyndham Rewards
2:1.5 transfer ratio
EVA Air - Infinity MileageLands
2:1 transfer ratio
ALL - Accor Live Limitless
この提携先のラインナップについてよくC1が批判されるところが、ラインナップが弱く、結果的にAmexやChaseよりおすすめされない要因となっています。具体的にはDeltaやUnited、アメリカン航空のようにアメリカ系の主要エアラインがなく、かといってAmexのANAやChaseのHyattのようなキラーパートナーもないところも惜しい。
また以下のようにマイルを現金系にも替えることができます。他の会社もそうですがあまりお得ではありません。
現金 $0.8/100 mile
ギフト(Amazon、Appleなど) $0.8/100 mile
ラウンジサービス
VXカードを所有すると空港ラウンジサービスが利用できます。
まずAmexのセンチュリオンラウンジのようにC1が運営する空港ラウンジ、その名もCapital one loungeがアメリカで2024年時点で3か所あります(ダラス、デンバー、ワシントンDC)。ラウンジ自体は他の場所にも設置予定ですが、C1カードが無くてもPrority PassでC1ラウンジ自体は利用できます。
そのC1ラウンジとPriority Pass、Plaza PremiumはVXカードで利用できます。またいずれも1回の利用で2人までのゲストも利用できます。実は通常年会費カードであるVenture RewardsカードでもC1ラウンジとPlaza Premium Loungesが利用できたのですが、2025年から廃止されてしまいます。
事前承認
Capital Oneの場合、各カード発行に必要なクレジットスコアのランクがRebuilding、Fair、Good、Excellentと分類されています。また公式サイトのほうで個人情報を入力するとランクが確認でき、各カードが承認されるかどうか事前に確認できることができます。
さて、Venture XやVenture Rewardなどの豪華なカードはExcellentに分類されていますが、これは限度額が5,000ドルを超えるローンまたはクレジットカードを3年以上持っているというのが条件になっています。ローンがなければ駐在員の方が3年以上、クレヒスを持つのは期間的に厳しく、あまり駐在員の方にC1が注目されない要因ではないかと思います。ただRedditを見ると、この要件を満たしていなくても、Venture Xを発行できることもあるようで例外もあるよう。
https://www.capitalone.com/credit-cards/preapprove/miles/?landingPage=venture
クレカ発行ルール
まずChase 24/5ルールほどはっきりとしたルールは聞いたことありません。割と頻繁に制限が変わるような印象もあり、あまり確かな情報はないのが正直なところです。それでも噂レベルでよく聞く話として、
1 C1系のカードは半年に1枚しか新規発行できない。
2 Chase同様24/5ルールがある。
3 クレスコアが高いと逆に承認されない。
4 Amex GoldやChase Sapphire Prefferedのように年会費有料で豪華なカードを入会特典入手後あまり使っていないと承認されない。
全体的にいえるのが、C1は特典目当てで発行特典獲得以降の日々の支払いやリボ払いをしない会社側の利益にならないような対象者に厳しいところがあります。最後の4番はそもそも調べられるのかという疑問もありますが、本当だとすると、ChaseやAmexと両立することが出来ず、入手する機会が少なくなってしまいます。
結論Capital Oneはお得か?
提携先はややマイナスですが、それでもやはりお得なことには間違いありません。カードのラインナップを見てもVXはかなり魅力です。ただしいかんせんVX、Venture Rewardも長いクレヒスが必要で、滞米期間中に入手できる可能性が高くない。となるとどうしても駐在期間が2,3年の方の場合、Chaseカード勢と同時に両立することが出来ず、その場合提携先のラインナップなどの関係で年会費有料無料問わずC1よりChase勢を先に選ぶほうがお得になってしまいます。で結局そうなると、クレカ作りすぎを嫌われてVX、Venture Rewardは手に入らずという袋小路な状況。
というわけで個人的な感想としては駐在員の方はあくまでAmex、Chaseが優先度高く、もし駐在期間が長く手を出す余裕の方がAmex、Chaseの次に発行するのかな、という感じです。
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