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Kindleという悪魔

漫画が好きなんです。51歳なのでもう40年以上読んでます。いろんなジャンルを読みますが、主食はラブコメです。気持ち悪いかもしれませんが好きなものは好きなのです。漫画を読みはじめて40年以上、唯一読まなかった期間は40代後半の2年間、MBA取得のためビジネススクールに通っていたときだけです。(あのときはつらかった…)

漫画好きの制約


とはいえ、どれだけ好きでも昔は主に経済的、空間的理由から読む量に制約がありました。
「経済的制約って、ネットカフェ行って読むとか借りて読むとかすればいいじゃん。」と言われる方もいらっしゃるでしょうが、やはり私は買ってゆっくり読みたいのです。手元にあれば後からゆっくり読み返せますし。まあこれは私のわがままというか性癖みたいなもんでしょうね。
今ならある程度無料で読めるサービスとかもありますが、同様の理由であまり利用していません。

経済的制約<空間的制約


しかし、実は経済的制約というのはそれほど大きいわけではありません。私は月に10万円程度漫画に使っています。これが多いかどうかは議論があるでしょうが、普通に趣味に使う金額としては、さほど歪ではないと思います。若い時ならともかく、ある程度収入を上げることもできたし、人よりも早めに娘たちを育て上げた今となっては支払い可能な金額です。
本当に困っていたのはお金ではなく空間です。買ってくる漫画がどんどん空間を占領するのです。実際に空間を占領するという事実とそれをダメなことだと考えてしまう頭が購入にブレーキをかけていたのです。

Kindleという悪魔


しかし、そんな私の心理的リミッターを完全カットしてしまう悪魔がこの世に生まれてしまったのです。AmazonのKindleというやつです。いくら購入しても、多少ストレージは食いますが、空間を占領しない。好きなだけ買い放題、読み放題、かつてから考えると夢のようです。
で、こいつのお陰で毎月10万円オーバーがAmazonに吸い取られていくわけです。とある月などは、「とんでもない請求額!ハッキングとかに違いない!」と明細を確認しましたが、完全に私の購入したもの(主に漫画)で間違いありませんでした。
真面目な話、Amazonから「漫画読み放題年間100万円」みたいなプランが提供されたら躊躇なく購入します。(そんなプラン、Amazonに何の得もないでしょうが…)

まあ漫画に出会わなければ間違いなく1000万円以上節約できていたでしょうが、漫画が私に与えてくれたものはたくさんありますし、そういう部分やインプットで私は出来上がっている。で、今のところそんなに悪い人生でもないので良いんじゃないかなと思います。少なくとも自分の周りに漫画をあからさまにバカにしたり、強烈に読ませないようにする人がいなかったのはラッキーでした。
今、親が「子どもがゲームばかりやって困る。」みたいに言うのをよく聞きますが、好きにさせてやれば良いんじゃないでしょうか。好きなことに打ち込むことで人生どんなふうに転がるのかなんてわかりませんし、模範的な何かをさせておけば人生上手く行くというものでもありません。親世代以上の年齢の人たちが、若い人のすきなこと、打ち込むことに難癖をつけるのは害でしかありませんから。

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