人と同じか違うかなんてどっちでもいい
日本は同調圧力が強く、他人と違うことを恐れる、他人と同じであることを良しとされるという意見をよく聞きます。
そうだなと感じます。
個性を重視しなければならないとも聞きます。
そうだなと感じます。
人と違っても良い。違いを活かそうとも聞きます。
そうだなと感じます。
でも、人と違わなければならないとは思いません。
今日はこのあたりについて記します。
■ 人と違うこと/同じことはただの状態
人と違うからといって、そのことを心配したり、「いけないことだ」と思ったり、「人と同じでないといけない」と考えたりしなくてもいい。そうしたことは間違いではありません。
あるいは、人と違うことを活かして何かに取り組むのも素晴らしいと思います。
そう、同調圧力なんてバカげています。
しかし一方ではこうも考えます。
人とは違わなくてはならない、個性的じゃないといけないというものでもありません。
人と違ったり同じだったりするのはただの状態です。それ以上でも以下でもない。
例えば、働いている人のうち90%が雇用されて働く者=会社員という現状があります。だからといって、「会社員でなければおかしい」という考えも、逆に「会社員であってはいけない」という考えも、両方おかしなものです。
若いうちから個性的じゃないといけないわけでもありません。
やりたいことをやることこそが正しいとも限りません。かといってやりたくないことを我慢してやることが正しいというわけでもない。
人と違ってはいけない、人と同じようにあらねばならないというのも同調圧力なら、個性的でなければならない、人と同じであってはならないというのも同調圧力です。
そんな、ただの状態についてのお話なんてどうでもいいんです。
■ 重要なのは極めようとすること
好きなもの、やりたいこと、興味を持つ対象が人と同じだろうと違おうとどちらでも良いんです。
重要なのは極めることです。
『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』で著者は、どんなことに対しても10,000時間を費やせばプロ級になれると説きます。
これは、税理士や弁護士といった難関資格取得のための勉強時間ともだいたい一致しています。
納得できる数字です。
このくらいの時間を投じることで価値は生じてきます。
10,000時間は長い。
毎日3時間、365日休み無く続けて9年以上です。
私の場合、今までこれを達成できていると言えるのは、「会社経営」(ちょっと大雑把すぎますが)と「漫画を読むこと」くらいなものです。
■ 経営者が必ず会社経営を極めようとするわけではない
「漫画を読むこと」はひとまず置いておきますが、「会社経営」については、「あんたは経営者だから極めようとするのが当たり前だろう」と言われるかもしれません。
しかし、これが当たり前ではないのです。残念ながら。
経営者だからといって、あるいはオーナー経営者だからといって、すべての経営者が経営を極めようとするわけではないのです。
いわゆる「遊び」に走る人もいますし、経営とは関係の薄い財界活動に没頭される方もいます。いろいろな方がいらっしゃいます。
経営を極めようとすることは、経営について学ぶこと、考えること、実践することに10,000時間を投じようとすることです。
もちろん10,000時間投じれば成功するわけでもないし、投じなかったら失敗するわけではありません。かく言う私も成功しているとは言い難い。
しかし、それは、10,000時間練習すればプロ野球選手になれるわけではないが、プロ野球選手になった人の多くは10,000時間練習していることと同じです。
■ お話はそれからだ
要するに、人と同じか違うかなんてどっちでもいいのです。
何でもいいから10,000時間投資して価値を出しましょう。お話はそれからということですね。
なんだか書いていて特大のブーメランが自分に帰ってきている気がしますが。