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PAIR → Patent Center
みなさんも既にお気づきかと思いますが、米国特許庁のデータベースとして長年使われてきたPatent Application Information Retrieval(通称「PAIR」)を開くと、本年7月31日をもって本サービスを終了する旨が表示されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1657518816255-jbBZBOYArC.png?width=800)
PAIRに代わる新しいデータベースはPatent Centerとなりますが、Patent Centerもすでにそれなりの期間使われているので、馴染みのある方も多いかも知れません。
なお、Patent Centerは、単なるデータベースとしてではなく、出願用のシステムとして使うことが可能であり、いずれは、これまでの出願用システムEFS-WebもPatent Centerに置き換えられるとのことです。
ちなみに、Public PAIRでダウンロードできる拒絶理由通知書(Office Action)などの庁書類の場合、ダウンロードしたPDFは文字認識ができないのですが、Patent Centerでダウンロードすると文字認識ができるという、ちょっと嬉しい?機能がついています(*PAIRも、ユーザ登録したPrivate PAIRであればダウンロードした書類の文字認識が可能)。
また、年明けから本格運用が開始されるDOCX Filingですが、EFS-WebではなくPatent Centerを使う場合、バックアップ用にPDF版を併せて提出する、というオプション機能がついているそうです。
なお、DOCX Filingについてはこちらをご参照ください ↓
DOCXでの出願にはまだまだ不安もあると思いますので、Patent Centerを使ってPDF版をアップロードすることで万が一の場合に備えておくことができる、というのはとてもユーザーフレンドリーな機能ではないかと思います。
なお、DOCX以外の書類で提出した場合の追加費用はどうなるのか、という問題ですが、残念ながら、バックアップとしてPDF版を同時に提出する場合はこの追加費用の支払いが必要になるとのことです(ただし、追加費用が適用される2023年1月1日より前の出願については追加費用なしで両方の形式を提出することができます)。
また、PDF版の書類は出願人が自分で準備しなければならないため、DOCXで提出する書類とPDFとして提出する書類との間の齟齬が生じないように気を付ける必要があるかと思います。
参考:Federal Register No. 2022-09027
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