かね子

98年生まれ。時事に思うことや卒業研究のメモを少しづつ。

かね子

98年生まれ。時事に思うことや卒業研究のメモを少しづつ。

最近の記事

貫伝松『芸術社会学』(1954)

目次 第一章 自然、社会、人類(p.1-pp.14) 第二章 芸術社会学の形成(p.15-pp.38) 第三章 芸術社会学の形成(p.39-pp.53) 第四章 芸術社会学における儀式と演劇(p.54-pp.92) 第五章 音楽と社会学(p.93-pp.144) 第六章 芸術社会学論(p.145-pp.209) ※本稿では第一章から第四章の要約を掲載する。 第一章 自然、社会、人類(p.1-pp.14) 元来、自然・社会・人間は相互に密接に結びついている。社会の存在せざる

    • 「収集→保存あつめてのこす」展

      本展は2020年4月4日から5月17日を会期として、高知県立美術館にて企画開催された。美術館としては「tupera tupeta」展に続く改修後2回目の展覧会である。企画のきっかけは、学芸員が改修中に収蔵庫の整理作業にあたり、美術館自らの抱える課題に向き合わざるを得ない状況に立たされたことだという。 2020年5月現在、高知県立美術館は3つの収集方針のもと約41,000点の作品を収蔵している。その収集方針は、(1)マルク・シャガールの作品、(2)表現主義的傾向のある国内外の

      • うさんくさいフレーズ

        ※本文は諸事情により敬体で書かれています。 「フェアトレードはお買い物でできる国際協力」 これは一時期流行った(と筆者が勝手に思っている)、フェアトレードの売り文句です。ちょっぴり大げさな感じがしますが、決してうそを言っているわけではありません。 国際協力というのは、 「国際社会全体の平和と安定、発展のために、開発途上国・地域の人々を支援すること」。(JICA「国際協力とは」<https://www.jica.go.jp/aboutoda/whats/cooperat

        • もういちど,フェアトレード

          フェアトレードは「発展途上国と先進国の経済取引を、公正なものにしよう」というムーブメントです。 _ 1940年代後半から50年代にかけて、アメリカおよびヨーロッパ諸国の慈善団体の働きかけによって始まり、アジア・アフリカにまで広がりました。結果として今日では、独自の審査基準を満たした商品に「認証ラベル」をつける機関も世界各地に存在しています。 _ では具体的に「フェアトレード商品」と呼べるのは、どのようなものでしょうか。 _ 基本的には、生産者組織に対して次の3つを保証している

        貫伝松『芸術社会学』(1954)

          人格の併有

          「きつねみたいだね」 随分昔に言われた台詞が忘れられない。 教室のなかでは静かに過ごしているのに、部活では人が変わったようにはしゃいでいるからと、同級生がわたしに言ったのだ。ショックだった。 一年前、思想史の演習でこんな発言を聞く。 「人は他人をひとつの人格だけで見てしまいがちだが、その人格はその人の全てではない」 どんな人だって複数人格をもっていて、必ずしもみえる部分だけがその人のすべてではない。わかってはいるはずなのに忘れがちなことを、誰かが教えてくれた。 複数

          人格の併有

          ストレスフル、キャッシュレス

          このところ、レジのやりとりにストレスを感じてしまう。お互いの言いたいことがが、上手く伝わらないからだ。マスクをした人間同士が、ビニールカーテンを介してコミュニケーションをとるのは簡単ではない。 特にキャッシュレス決済ならなおさらのこと。 現金決済では、「現金で支払います」と言わなくとも(当たり前だが)、カルトンに小銭を載せれば意思表示ができる。その一方、キャッシュレス決済では、カードやスマホを提示したうえで、かならず「○○で支払います」と言わなければいけない(○○にはポイン

          ストレスフル、キャッシュレス

          フェアトレードデー2020

          ※本文は諸事情により敬体で書かれています。 別の媒体でフェアトレードに関するコラムを書き始めました。こちらにも共有していきます。 今日は年に一度の特別な日、 「世界フェアトレードデー」です。 いったいどんな日かというと「フェアトレード」というムーブメントをひろく世界に知らせる目的で、オランダ・クレンボルフに本部を置く世界フェアトレード連盟(WFTO)が制定した記念日。 毎年5月の第2土曜、世界各国の関連団体や生産者組織はこの日のためにイベントを企画し、フェアトレードを

          フェアトレードデー2020

          牛乳をめぐる攻防

           Instagramで地元・北海道のあるテレビ局の投稿を眺めていた。すると、「牛乳チャレンジ」なるハッシュタグがいくつか見られた。調べてみると、「学校給食の休止に伴い困っている酪農家を救おう」という趣旨のもと、鈴木直道知事が推し進めるキャンペーンらしい。  なるほど、そういう問題があるよな。ふむふむ、私も投稿しようかな。…と再び投稿を見返していると、違和感あるコメントに気がつく。「すてきな投稿ですね!でも牛乳は子牛のための飲み物であって、本来搾取すべきものではありません😣」と

          牛乳をめぐる攻防

          ステイホームという引きこもり

          あと一日乗り越えれば、県の外出自粛要請が解除される。自粛が要請されたのは4/9だったから、おおよそ1ヶ月、つとめて引きこもっていたわけか。 こういうと不謹慎かもしれないけど、いまはなんだか達成感に溢れている。曲がりなりにも社会の要求に応じ、静かな暮らしを送ることができたかなと。  自粛が要請されたばかりの頃、「ステイホーム」という言葉がきらいだった。…単純な言葉を使って同調を求めるなんて、安直で馬鹿馬鹿しくない?「うつらない、うつさない」ことが大事なわけで、別に必ずしも家

          ステイホームという引きこもり