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三日坊主に紙吹雪が舞う

一ヶ月前、リビングの隅っこに座りながら、スマホでぽちぽち文章を打っていたのを思い出す。

入力してはやめ、を繰り返し、公開ボタンを押すか30分ほど悩んだ。

他の誰かからしたら、小さな挑戦かもしれない。
だけど、何をやっても三日と続かない私には、一ヶ月毎日書くというのは結構なビックチャレンジだった。
それこそ、いつの日か富士山に登った時みたいに。

一ヶ月、色々なことがあった。
ライブに行った日も、仕事が忙しかった日も、眠い日も両親が遊びに来た日も、毎日毎日書いた。
そして、ついに今日で終わりだ。

気の早い私は、朝起きてすぐに、「やったー!!30日間達成だよ。今日で最終回だよ」と小躍りした。
「完走した感想を書かなきゃね!!」と、寒いギャグをとばす私に、夫が洗面所から「お、上手いこと言うねえ」と褒めてくれる。

最後のテーマは、「30日間書いて気付いたこと」
さっそく、振り返ってみる。

一ヶ月前、私はチャレンジを始めるにあたり決めたことがある。
一つは、始めたからには絶対に最後まで続ける。
もう一つは、ダサいことも、情けないことも、正直に書く。

書き終えてみると、いささか正直に書きすぎた気もする。

自分にプレッシャーをかけるために、古本市用Twitterのアカウントに毎日記事を投稿していた。
そこから何人が読んでいるかわからないけど、30日経つ頃には、店主が怠惰でうっかりさんだということがバレる仕組みだ。
まあ、いいか。

昔から、作文を書く時に無意識にウケの良さそうなそれっぽい事を書く癖があった。
だから、今回はなるべくありのままで書いた。
ドジも挫折も正直に。それが良かったのかはわからない。
けれど、誰かが読んで、記事に反応を残してくれるだけで、やらかした出来事も少しは昇華されたんじゃないかと思う。

次の話に移る。
私は記事を書くのが遅いので、この一ヶ月空いている時間は、ほぼnoteにかじりつきだった。
この点は、良し悪しだな、と感じる。

無駄にスマホをいじる事は減ったけど、逆にいうとnoteを書くこと以外ほぼ何も出来なかった。
本を読む時間も、ベースを触る時間もほとんどなかった。締切が色々重なっていた時は、どうにかこうにか時間をやりくりした。

あとは、文体がバラける。
他の皆さまはどうかわからないけど、私は脳みそ直結の書き方なので、頭で喋っていることをそのまま打ち込んでいる。

だから、である調(っていうのかな)で書く日もあれば、友達と喋っているみたいな砕け過ぎた文体で書くこともあった。
読む人は、もしかしたら読みにくいと感じたかな、と今になって反省している。
まあ、それも味といってしまえばそうかもしれないけど。
これは、読む人によると思うから、正直わからない。
今後は、なるべく統一しておこうかな、と考えている。

そうね、あとは上の話と重なるかもしれないけど、テーマによって書きやすいものと苦戦したものがあるな、と思う。

本当は、毎日ある程度読める文章を投稿したいという気持ちもあった。
現実は、やっぱり記事の出来に差があるよな、と感じる。
自分なりに、結構よく書けたな、というお気に入りもあれば、どうにか捻りだして書いたものもある。

「奇奇怪怪」というPodcastが好きで聴いているんだけど、前身番組の時にパーソナリティのお二人が、「週3配信だと、クオリティ落ちるときもあるよな」みたいな事を喋っていた。

私は番組のファンなので、お二人曰く「クソ回」も楽しく聴いていたけれど、今回一ヶ月書いてみて、あの時の二人の言葉に激しく同意する自分がいる。

面白いのは、よく書けたな、と自分で思っていたとしても、読む人の反応がそれに比例するとは限らないということ。

「書く習慣」の著者、いしかわゆきさんが、本の中で、文章に意味付けするのは読んだ人だ、と書いていたけど、その言葉を実感した。

一ヶ月続けてみて、もう書けないかも、と思ったこともあったけど、こうして締めの文章を書いていると、なんだか寂しいなという気持ちになる。

今回チャレンジしてみて、私は書くことが好きなんだな、ということに気付くことができた。
大変だったけど、それ以上に楽しかった。

表現力や語彙が足りないな、とか、毎回おんなじ感じになっちゃうな、とか、自分の足りないところもわかったけど、私は私の書く文章が好きだ。

対面でお喋りするのは苦手だけど、私は書くことで想いを伝えることができる。
ダメな部分も、苦い過去も、優しい思い出も、忘れてしまう前に、残しておくことができる。

読んでくれた人、コメントを残してくれた人、スキのハートをつけてくれた人、本当にありがとうございます。
私の話が面白かったかどうかはわからないけど、どこかで誰かが読んでくれているということが、とても励みになりました。

毎日投稿を続けるかはわからないけど、下書きに眠っている記事がいくつかあるので、しばらくはそれを投稿しようと思っている。

勝手に名残惜しいけど、そろそろ本当に終わりにしよう。

あ、そうだ、こっそり最後に書いていた、今日の一曲は、一応その日のエッセイに合う曲を選んでいた。
エンディング曲というか、テーマ曲みたいなイメージだ。
最終回の今日は、大好きなsyrup16gの曲にしようと思う。

必死に言葉紡いで 君とまた逢えるのを待ってる
残念の中で 落胆の雨でも 
勇敢な姿を誰かがきっと見ている

旅立ちの歌/syrup16g


またどこかで逢えるまで、細々と書いていこうと思います。
それじゃあ、バイバイ。ありがとう。

今日の一曲
旅立ちの歌/syrup16g

30日目
30日間書いて気付いたこと






















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