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内定辞退を防ぐためにやるべきこと

お金を使い、時間を使い、やっと採用に至ったと思ったら、内定者から不吉なメールが…。「内定辞退」は、大企業の新卒採用では一定のリテンションを覚悟しておくべきでしょうが、中小ベンチャー企業ではそうはいきませんよね。今回は、そうした内定辞退を防ぐためにやっておきたいことをお伝えします。

退職の段取りをリアルに話す

中途の内定者にとって、今後待ち受ける最大の壁、それが「退職交渉」です。上司に退職の相談をしたら、懐柔され、「今の職場も悪くない、自分が誤解していただけだった」といって、元の会社に居残るパターンや、会社の同僚に相談したら、「え、ベンチャー?悪いこと言わないからやめとけって」等と言われて勢いがなくなってしまうことは、ほとんど全ての候補者の身に起こります。

そこで翻意されないためには、退職の段取りはこう、そして、退職の意向を周囲に伝えたらこういう事を必ず言われる、といったシミュレーションをしておくことが重要です。お化け屋敷では、暗い中、どんなお化けが来るか分からないから怖いのであって、入館前にどんなお化けが来るか、そしてその対処法を知っておけば怖くないのと同じ原理です。シミュレーションがきちっと出来ている候補者は、入社までの壁をしっかりと超える事ができるでしょう。

小まめに連絡を取り、兆候を見逃さない

内定が決まっても、今の会社と御社では、接することの出来る時間が違います。候補者が今の会社を辞めようと思うと、優秀な人であればあるほど、急に大口の案件が舞い込んできたり、お客様や上司から褒められたりします。そうすると、意外と今の会社でも悪くないかも、と思ってしまいます。

そうした事態は防ぎようがありませんので、兆候を見逃さないことが重要です。小まめに連絡を取りつつ、内定辞退の兆候を感じたら、すぐに会社に来させたり、飲みに連れていったりしましょう。「今の会社では、有終の美を飾れそうでよかった。そのくらいでないと〇〇さんに用意したポジションはやっていけないから」など、退職することを明示しつつ、緊張感を持たせます。また、極力相手に話させるように質問をします。答えるとき、トーンが落ちていたり、うわの空になっていたら、注意が必要です。

宿題を出したり、社員と仲良くさせる

内定者を出した瞬間から、本人には「すでにこのチームの一員だ」という意識になってもらう必要があります。そのためには、「この本読んでおいて、感想きくから」「この勉強しておいて、入社したらテストがあるから」といった形で、ちょっとした宿題を与えてあげましょう。これにより、御社の事を常に意識するだけでなく、きっちりと勉強をしてもらう事で、入社後も業務への定着が早まります。または、年が近い社員と積極的に絡ませて、チームに溶け込ませることも効果的です。

尚、内定者を放置するのは厳禁ですが、優しく接しすぎるのも良くありません。理想は、宿題を与えるような緊張感のある存在をCEOやCOOが、優しく小まめにフォローする役割をCFOやCHROが、という形で役割分担をしておくことです。

いかがでしたでしょうか?中小ベンチャー企業にとって、1人の人員加入によるインパクトは大きいだけに、力を入れて採用をしていることと思います。せっかくの内定者が辞退とならないように、フォローしていきましょう。

一般社団法人 日本パートナーCFO協会 編集部


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