塗料出荷数量・出荷金額推移2006年~2019年
高度経済成長時代から国民1人当たりのGDPは上昇し続けて、国民は自動車、家電製品、パソコン、携帯電話といった耐久消費財を購入するようになり、道路や橋梁、水道といった公共施設等のインフラも整っていき、国民の生活は次々と豊かになっていった。そのお蔭で生活と密接に関わりあっている美観・保護・機能の役割を担う塗料の出荷量は、1996年に229万tと過去最高を更新する事になった。しかし2008年に起こった世界金融危機により日本経済全体が冷え込み、耐久消費財の購入が控えられるようになった。そのため塗料出荷量は減少し2009年には169万tと2008年に比べ17%もダウンしており、1983年に記録した164万t以来の低水準である。2009年以降出荷量は回復基調にあるが、2019年171万tと世界金融危機前の2007年に記録した207万tと比べるといかに低い出荷数量かわかる。この数字を分かり易く例えると25メートルのプール約600杯分の塗料が出荷されていないことになる。今後も国内塗料出荷量は、自動車部品点数の減、国内人口減少などにより出荷量は年々減少していくと考えられる。
↑ 出所:経済産業省化学工業統計月報より筆者作成https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/result/ichiran/08_seidou.html
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