2021年よかったゲーム:OMORI
2021年に遊んでよかったRPG、OMORIの好きなところの話です。核心的なネタバレは無いですが、ファーストインプレッションを大事にするタイプの人や、興味がある人はここで読むのをやめて遊んでみてください。見かけによらず、しっかりと作り込まれたいいゲームです。
ジャンルは「サイコホラーRPG」。ツクール製ゲームです。2020年12月に発売、2021年12月に日本語化しています。ただし、作者の構想自体はかなり前からあったらしく、2014年にはこんなトレーラーが発表されています。
結構キマったトレーラーなんですが、結構このゲームの雰囲気に近いです。ファンシーなフィールドと不気味な世界を行ったり来たりする、悪夢のような体験、それがこの曲にピッタリ。7年前の段階から、ゲームの軸がぶれていないのが驚きです。
ゲームを遊んでいて、僕が一番うわ~となったのは…ネタバレなので、2番目にうわーとなった話をします。このゲームでは、主人公がおそらくうつ病(ゲーム内では明確に描写されない)で、彼を操作して物語を進めます。彼の周りには様々な人が現れるのですが、その反応が、まあーリアルなんですよ。例えば、仲良くない人にとっては、主人公がどうなろうと構わないので、腫れ物のように扱われます。分かりやすく嫌っているわけではなく、距離を取られるんですよね。
一方、彼にも友達がいて、空気は読めないけど明るく接してくれる人、普段通り接してくれる人がいたり、やさしく寄り添ってくれる人もいます。その中で、僕は、明るい人にどうしても違和感を感じてしまって、あんまり好きになれませんでした。彼があまりにも子供で、なんで気を遣えないかなあとモヤモヤするんですよ。
で、ゲーム内で、彼とハイタッチするか選択するシーンがあるんですが、僕(の主人公)はなんとなく無視してしまいました。手を差し出されたのに。その選択自体は、特にストーリーに関わるわけではないんですが、選ぶときにいろいろ考えてしまいました。今思うと、それはプレイヤーに考えさせるための演出なんですが、好きになれないところまで許容してくれているのが素敵だなあと思います。こういった細かい仕掛けのおかげで、主人公に感情移入できたし、選択に重みを感じられたんだと思います。感情ぐちゃぐちゃにされました。いいゲームだった。
バジルくん(右)すき
インディーズのRPGとして、Undertaleと比較されそうなんですが、あれとはまた違った面白さなので、アンテナにビビっときた人は、なる早でプレイしてみてください。ネタバレが致命傷なタイプのゲームなので。プレイした人はお話ししましょう。
ちなみに、僕はBGMが結構気に入っていてサントラをよく聴いてます。特にこの曲はトレーラーと同じ、bo-enというトラックメーカーが手掛けていて、かなり好きです。
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