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コログに見るゼルダBotWの「好奇心駆動」

ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド(BotW)が5周年らしい。自分はこのゲームが大好きで、ゼルダシリーズとしても大きなブレイクスルーだったし、ゲーム全体で見ても素晴らしいゲームだったと思う。一方で、このゲームは地味で、万人受けするゲームではないと思っていた。Game of the Yearの受賞もあくまでオタクのためのイベントであり、紳士淑女には関係ない、と思っていたのだが、どうも違うらしい。

というのも、去年の年末番組で自由投票による人気ゲームランキングが行われ、1位がゼルダBotWだったのだ。(ランキング全体はここにある↓)

はいはい、テレビでしょと思った方、ちょっと待ってほしい。2位、3位がドラクエ、FF、と思えば13位にUNDERTALE、20位にMinecraft。おっさんから子供まで、日本人の民意の反映を感じないだろうか。ネット上でもこのランキングは割と受け入れられていた印象がある。もしTV局の操作があれば、ここにソシャゲやら、インベーダーゲームやらが並んで、1位は日本が誇る初代スーパーマリオブラザーズ!だったはずだ。ドラクエやFFがたくさん並んでいるのはランキングが正しい証拠だと思う。その中でBotWが1位。万人に支持される名作であったことが分かった。

では何故ここまで支持されているのか。自分は、このゲームの魅力は「好奇心駆動」にあると思っている。

本作はオープンワールドというジャンルとされる。迂闊なことを言うと、オープンワールド警察がマサカリを投げてきそうだが、要するに自由度が高いゲームだ。ただ、重要なのはやりたいことを自ら手に入れられて、かつ達成できなければならないということだ。これは、公園で遊ぶ子供に似ていて、オープンワールドは自由に選べるたくさんの遊具のある公園であるべきで、間違ってもサッカーが禁止されたただっぴろい公園や、巨大なアスレチックしかない公園であってはならない。BotWはこのバランスが本当に素晴らしい。

そして、これが反映され、本作が他と違って優れていると実感できる点はコログ収集という要素にある。コログとは、マップに散らばったアイテムを集める収集要素である。知らない人には、原神の「瞳」、アルセウスの「ともしび」と言えばわかりやすいだろうか。BotWはこのコログの置き方が本当に上手い。歩いていて違和感、例えば変な岩があるとか、丘の頂上とか、そういうところを見つけて「ちょっと行ってみるか、お、やっぱりあった!ラッキー!(必然)」という感じで、好奇心のままに収集できるのである。これがまさに好奇心駆動である。これがマップにちりばめられているおかげで、メインクエストのための移動でも、歩かされてる感が無い。

更にコログは、インベントリ拡張という、コンプしなくてもいいけど拾うと嬉しい要素に置かれているのも絶妙なバランスだと思う。BotWを表面的に参考にしたゲームでコログが上手くいっているのを見たことがない。大体wikiを見ながら集める作業になりがちである。なお、全く関係ないが、この時点で自分はミカルゲの図鑑が埋まっていない。

ちなみに自分は好奇心駆動(curiosity-driven)というワードが大変気に入っているのだが、改めて調べてみるとOuterWildsの作者の一人、Alex Beachumによる同ゲームに関する論文が元ネタであった。𝓑𝓲𝓰𝓛𝓸𝓿𝓮...

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