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報道と実際に思うこと
まずは大津の保護司、新庄先生が亡くなられたことにご冥福をお祈りいたします。
法務省と保護観察所はかなり深刻に捉えているようで、役所からも上位組織からもメッセージが発出されるなどしています。
実際、いち保護司としてどう捉えているかと言うと、驚きはしたけど全く動揺はないというのが現実です。
地域性などもあるかも知れないので、全員がそうとは言いませんし、あくまで個人的には…ですが。
長い保護司の歴史の中で、こういう事件はとても少ないです。それにおそらく、交通事故に遭う方が確率が高いでしょう。
保護司は、犯罪を犯した方の更生をサポートするのが仕事で、それをボランティアで行っています。保護司が「更生させる」わけではないですし、そんな特殊能力も権力も持ち合わせていません。
あくまで、話を聞いて、寄り添って、アドバイスできることがあれば伝える。それを足場にしてもらって、保護観察対象者本人が更生に向かっていく。
そういうものです。
その過程で逆恨みされたりするのであれば、力不足で申し訳ないし、事件に巻き込まれるとしてもそれはそれ。
犯罪者に対して、警察や検察、裁判所は法に基づく職権という武器を持って対峙するわけです。保護司は「保護観察対象者」と呼び名を変えた彼らに対し、民間のボランティアが丸腰で向き合う。そういうシステムですし、覚悟は持ったうえで受任しています。
保護司定年まで、まだ26年もあります。
様々なことが起きるでしょうし、様々な対象者と出会っていくのだと思います。寛容さと寄り添う気持ちを持って、それぞれの更生への道をひと時一緒に歩む。
できることは、ただそれだけです。
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