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Phoebe Bridgers - I Know the End

ボーイジーニアスの来日公演を実現させるべく、3人は最高だということをもっと日本に知らしめねばならないッッ!! と思い立ってそのうちのひとり、フィービー・ブリジャーズの歌詞和訳でも載せようかとなったのであった。Glastonburyでアーロ・パークスをコーラスに迎えてこの曲をやっていたのもよかった。

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それはドイツのどこかではじまった、場所は知らないけど
ああ、テキサスのこのあたりは大嫌いだ
目を閉じて、空想する
三つ数えたら、わたしは家にいる
戻ってくるとわたしは横になってぼんやりする
それから起きて、また横になる
静かな生活を夢見る
わたしの部屋みたいな場所はどこにもない

だけど行かなくちゃならなかった、わかってる、わかってる、わかってる
岸に打ち寄せて溶けた波のように
燃え尽きた人びとさえももうここにはいない
あなたは行かなければならなかった、わかってる、わかってる、わかってる

公園に行って夕日を眺めながら
錆びたブランコで語りあう
しばらくするとあなたは静かになり、わたしは意地悪になった
わたしはいつもあなたを遠ざける
でもあなたは重力で戻ってくる
そしてわたしが呼ぶと、帰ってくる
あなたの歯のなかの鳥

だから行かなければならない、わかってる、わかってる、わかってる
サイレンが鳴ったら、あなたは床下に隠れるだろうけど
でもわたしは竜巻にのまれた故郷と沈むつもりはない
あれを追いかけないと、わかってる、わかってる、わかってる
もう行かなきゃ
わかってる、わかってる、わかってる

太陽に向かって車を走らせる
紫外線がわたしを覆っていく
はじまりの神話を探しに行った
結局ひび割れた唇が残っただけだった

窓を開けて、
アメリカ第一主義のラップやカントリーソングにあわせて叫ぶ
屠殺場、アウトレットモール
スロット・マシーン、神への畏怖

窓を開けて、ヒーターをつける
大きな稲妻が低く垂れこめている
沿岸部の上空で、誰もが確信している、
それは政府のドローンかUFOだ

どちらにせよ、わたしたちは独りじゃない
新しく生まれ変わる場所を探そう
柵で囲まれたお化け屋敷
あたりを漂って友だちとさよならする
消え去ることは怖れていない
看板に「終末の日は近い」と書いてあった
振り返るとそこにはもう何もなかった
そうか、終わりはここなんだ






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