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6歳の子供に説明できなければ、理解したとはいえない#9「負の質量」「虚時間」

日常生活では、1,2,3・・・のように正の数しか出てこない。ときどき、買い物などすればおつりの計算でマイナス(負)の概念もでてくる。

では、宇宙はそんな数だけ考えていれば十分なのか?また、負の数があるということは何でも「負」になれるのか、たとえば、時間とか、重さとかも。

まず、方程式というものを考えてみる。難しく考えずに、”なにかわからないもの”を意味する記号として「xエックス」という変数を使う。このxを2回かけて1になる数はどんなものがあるか?1かける1は1、-1かける-1も1、なので、答えは、x=±1ということになる。では、同じものを2回かけてマイナスになる数というものがあるのか?式で書けば、表題のようにたとえば x^2 = -1 という方程式になる。中学校レベルだとこれは「解なし」ということで正解になるのだが、別に年齢によって宇宙がかわることはないので、そんな限定は意味がない。2回かけてマイナスになる数を「虚数(きょすう)というものを導入して、これを「iアイ」とすれば、表題の2番目の式のように x=±i となる。このiは物理では「日常」のように出現する。一般的には、この虚数と普通の数(実数)を使って数は「複素数」α+iβのように表現される。

次に、負について考えてみる。物理だとエネルギーとか力とか、質量(重さ)とか時間、電荷、大きさ(長さ)、距離、いろいろな物理量がでてくる。この中で、「距離」「大きさ(長さ)」は定義からしてマイナスの数にはならない。

「負の質量」はあるのだろうか?ニュートンの方程式のF=maから考えると、負の質量があるとすれば、押した方向に力が加わらず、その反対方向に”押される”ことになる。ここでは、詳細は述べないが興味がある方は以下のサイト(物理学者が生成した「負の質量」をもつ物質の正体とは?)など参考に。

「時間が負」というのはなぜか考えやすく、時間が逆方向に進む、あるいは、観測者が「過去」に戻る、ようなイメージ。では、さきほど導入した虚数を考えると「時間が虚数」というのはあるのだろうか?これも、ここでは詳細は述べないが宇宙が始まる前は虚数の時間が流れており、そこからトンネル効果で宇宙が始まった、という説がある(ビレンケンの宇宙論)。

「電荷が負」というのは当たり前のようで、電流とかの電子の電荷はマイナスだ。では、「電荷がプラスの電子」は存在するのか?「陽電子」と呼ばれている反粒子がそれだ。しかも、「負のエネルギー」ということにもなっている。「陽電子」に関しては多くのサイトがあるので、そちらを検索してみてください。

このように単なる自然数(正の数)だけの概念を持つだけでなく、負の数や虚数の概念を持つと真の宇宙の正体がわかるかもしれない。あなたも身の回りのモノについて「もしマイナスだったら?虚数だったら?」と考えてみると楽しいかもしれない。
精神とか意識は実は虚数の世界の話だとか、時間の方向を決めるとされるエントロピーがマイナスになるケース、とか、ワームホールでの負のエネルギーとか、とにかく常識にとらわれずに自由に想像してみよう、宇宙は広大だ。

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