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徒然 ラジオ (2020.10.2)

3月から仕事はテレワークに突入し、作業机の上を片して、支給のノートパソコンを開いて日長一日座っているようになりました。

8時半過ぎコーヒーをいれ、ノートパソコンに電源を入れる。
パスワードを入力し個々のアプリが立ち上がる間に、今度は自分用のiMacを立ち上げて「radiko」をOnにします。

仕事をしながらラジオを聴く。
作業の邪魔にならないし、待ち時間の程よい潰しにもなる。聴きたい内容の時は少し手を止めてじっと聞き入ったりもします。

今までラジオを聞くとしたらFMを聞いていましたが、ここ最近はTBSラジオがお気に入り。

8時半から11時まで伊集院光さんのラジオと。
そのあと11時から13時まで、コラム二ストのジェーン・スーさんの生活は踊る。
14時から15時半は赤江珠緒さんのたまむすび。
15時半からは17時50分までは、今週から番組が変わって始まった、荻上チキさんのsession。
ここで私の就業時間は終わります。
金曜日は番組編成がガラリと変わるのですが、それもまた「嗚呼、今週が終わるんだな」と思わせてくれます。

新しく始まったsessionは時間帯が夜だったものがずれてこの時間から始まるようになったらしいのですが、ニュースや社会問題を取り上げ色々と考えさせてくれるのですごく面白いです。
テレビを見ても分からなかった事、理解できなかった事知りたかった事を解説してくれてすごく良い。するっと理解できる。ラジオの良いところは本当にこういうところなんだなと感じます。
伊集院さんと珠緒さんは、ともかく話がうまい。アシスタントが芸人さんが多いこともあり、ちょっとした物事を面白おかしく話して聞かせてくれ、腹を抱えて笑います。
何気ない失敗談などで実は落ち込んでてとか聞いちゃうと、「いやそれ、私もやるやる!わかる!」とつい声をかけたくなる感じ。
ジェーン・スーさんは、近所の頼りになる先輩という感じ。
重たい相談に寄り添いつつズバッと答えてくれる。聴いててスカッとする。生活感溢れる内容が多く、近所で井戸端会議してる気持ちになれる。

今まで、毎日のように楽しみにラジオを聞く事がなかったので、リスナーとのやりとりや親密さ。声だけであるがゆえの表現の豊かさを初めて知っています。

母もラジオを聴きながら仕事をしていました。
スーパーのお惣菜を作るパートの他に、彼女は縫製の技術があったので家で縫製の内職を常にしていました。
とあるブランドのコートやジャケットを縫っていた時期もあったし、晩年は染物屋の半纏を大量に縫っていました。
なので、母の仙台のAMラジオと業務用ミシンの音は常にセットでした。

そういえば、姉は結婚を機に仕事を辞め3人の子育てに奮闘する中、テレビではなくここ何年かラジオばかり聴いていると言っていました。
その時は「ふうん、お母さんみたいじゃん」としか思ってませんでしたが、この数ヶ月で少し気持ちがわかった様な気がします。

子育ては割と孤独。
まだ意思疎通が叶わなくて、ちょっと目を話すと死んでしまう様な生き物とほとんどの時間二人きり。
上のお兄ちゃんが学校から幼稚園から帰ってくるし、夜は遅いが夫も帰ってくる。けど、朝起きたと思ったらあっとゆう間に夕方になり夜になり疲れ果てて寝る。家族以外とほとんど話もしてないし、ハッと気づくと数カ月が経っている生活。そういえば、わたしいつ美容院行ったんだっけ?と邪魔になった前髪をピンで止めならが思う…
なんだか世の中から切り離された様な気持ちになるのではないか?
子供を産んだことない私としては、子育て中の皆さんが「孤独だ」と嘆くのをtwitterや姉の様子などで見ていての想像でしかないけど。

今まさに、私が過ごしているこの生活。
なんだかこの世から隔たれた、狭い箱の中で過ごしているみたいな。
人恋しさ。
かと言って、疲れた自分を振り絞ってまでなんとか人と会う努力をして過ごしたいわけじゃない。けど、恋しい気持ち。

それを紛らわせてくれるのにラジオがすごくフィットしている気がします。
テレビをつけて見ても、なんとなくピンとこない。
テレビも面白いけど、完全なる一方通行で。
この違いはなんなのか?

ラジオは別に「私」個人に喋ってるわけではないのに、寄り添ってくれている様な感覚。
友達や仲間がゲラゲラ笑いながら話していて、輪に入ってはいるけど別のことをしていて黙って聴いて笑っているという感じの近さ。
さっきテレビやネットニュースで見たことを話題にしてたりすると、「そうそう!それ私も思ってた!」っていう、気持ちを仲間と分かち合った様な気持ち。
突っ込みたい時、ハガキやメールを送れば伝わったりする近さがそれなのか?

さらに、AMラジオとFMラジオの距離感。
音楽が好き、音楽が聞きたかったら俄然FMラジオでしょう。
AMラジオはまさに「生活」の物音。
聴いてる私の年齢も上がってきたからこそ、おじさんおばさんがゲラゲラ笑って面白い話を聞かせてくれるのが大変楽しいのかもしれません。

ともかく、このほんのり孤独な気分を和らげてくれるラジオに日々感謝しています。
もしもテレワークが明けてしまったら、一番寂しくなるのがラジオが聞けないことかもしれないなと思っています。

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