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10円玉5枚目:娘じゃなくて私(ママ)が好きなの!?1巻感想

She loves me (mom), not my daughter!

まずは結論。シンプルに面白かったです。


おすすめ度 ★★★☆

読みやすさ ★★★★

絵の綺麗さ ★★★★

お色気要素 ★★★☆

描写の細やかさ ★★★★

続き読みたい度 ★★★★

(漫画:東鉄神、原作:望公太、レーベル:ヤングアニマルコミックス、発行:白泉社、550円+税、2021年6月5日第1発行)


タイトルの通りの想像でOKです。年頃の娘がいるにも関わらず、娘と年齢が近い男性にお母さんの方が告白される漫画。マザコンだとかその性癖がメインのアダルト漫画ではありません。フェチを売りにしたものとはちょっと異なります。(異なると自分は思っています。)設定環境がちょっと複雑で娘が実の娘ではなく引き取った娘、男性がお隣さんでしかも"ママ"より10歳くらい。更には子供の頃から親としても接してきているいうもの。


面白いなと思ったのはやはり漫画家が良いに尽きます。もちろん原作者も良いからなのだと思いますが、漫画の描写に女性ならではきめ細やかさが散りばめられているところにとても好感が持てました。そこが男の欲望だけだったり、そのまんまさを描いてしまっている我々男性が手に取りやすそうな糖質漬けの漫画とは異なるところが、男性向けの漫画ながらも女性ならではの線の細さが入っていてそのバランスが素敵だなと思いました。似てる漫画で例えると「ドメスティックな彼女」が似てると思われます。作風は1巻だけではそこまで濃くシリアスになったり誰がどっちを好きになったりといった三角関係的描写や展開には向かっていませんが、巻数が長引くともしかしたら自然と昼ドラ的な方向には向かいやすいかもしれませんね。そういう意味では三角関係にすること=深い物語という風にはなって欲しくないなぁという願望もあるので、続きが読みたいと思いましたが複雑な想いもあります。

続いてキャラクターの良さも簡単に紹介。私が良いと思ったのは2名。ママと娘。女性キャラです。男性キャラは女性が描く男性から抜け切れていないのでどこか王子様ちっくさが抜けないんですよね。タイプは異なりますが、最初に一瞬登場したママの勤めている会社の社長なんかもそれ。まずママは鈍感なのですが、それのおかげでストーリーに厚みと面白味が出ている。純粋にこれが良い。そして娘は恋愛対象からは外いて、告白された男性の家庭教師を受けているので一見頭は良くないキャラというイメージを持ちがちですが、1巻だけでも要所要所で学力とは異なる頭の良さを発揮しています。観察眼が鋭く、現実(もしくは本質)を見抜く能力が高そうです。このバランスも絶妙で面白くなりそうな予感と言いますか想像を掻き立たせてくれます。一番は何だかんだでママ(年齢3X)とは言えどう見ても20代にしか見えないし、お胸も大きく、健気で一生懸命子供を育ててきていて、とても可愛いキャラなのでやはり一番目がいきます。鈍感であることが一番スパイスになっているので、このスパイスが面白く感じるうちはとても楽しく読める漫画なのではないかなと思いました。


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