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問答

屋上を優に超える背丈があって
堂々たる姿の兄ブライアン
肩口に頭を寄り添わせるようにして
静かに在るのは弟のロイ

大好きな針葉樹の兄弟です

彼らが見守る部屋のなかには
喜怒哀楽が満ちています
色々な想いが調和を生み
真っ白なキャンバスへ
毎日新しい絵が描かれます

ロイとブライアンの兄弟は
そんなわたし達をただじっと
黙って見守っているのです

笑いが弾けている時は
気配を忘れるほどじっと居て
怒気や悲しみが満ちてくると
何故かそっと目が合うようです

色々が混じり合い
何色か分からなくなる時にも
たちまち心を鎮めてくれた

どんな時も動じることなく
晴れの日も雪の日も嵐の日も
揺るがずそこに居続ける
ブライアン そしてロイ
貴方達に訊ねたい事があります

わたし達のあり方を
動かぬ心の持ち方を
数十年もの時を生きる
あなた達の心持ちを

次々と切り倒された仲間達を
どう見守っていたのでしょう
酷寒の冬に風を受け雪を背負いながら
貴方は何故 地の底へ向かい深く広く
根を張ることが出来るのでしょう

 心整えて在るがままに。
 太陽の光をその身に受けて、
 冬も春も全て我が時と思うこと。

ありがとう
わたしもそうして生きていきます

窓の外はまだ明るいのですね
冬が終わり 季節はもう春です

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