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オゾン発生器(業務用)の比較するポイント

業務用のオゾン発生器を選ぶとき、何をチェックすればいいのか。比較するポイントや注意点など、わかりやすく解説します。これから業務用オゾン発生器を購入する人は、是非、購入前にお読みいただければと思います。
<家庭用はこちら>
オゾン発生器(家庭用)の比較するポイント

業務用オゾン発生器の比較ポイントは6つ

業務用オゾン発生器の比較ポイントは、次の6つです。

1) オゾン発生量(◯◯◯◯mg/hr)
2) 適用範囲(◯◯◯㎡)
3) 風量(◯◯◯◯L/min)
4) 導入事例や実績(口コミや評判、評価など)
5) 製品寿命や耐久性(放電管の数など)
6) 販売価格

それでは、それぞれみていきたいと思います。

1) 業務用オゾン発生器におけるオゾン発生量

業務用オゾン発生器のオゾン発生量は、概ね300mg〜10,000mg/hrです。
なかでも、よく使われているものは500mg〜2,000mg/hrのオゾン発生器でしょう。
オゾン発生量が多量であればあるほど、殺菌消毒効果が高くなります。

たとえば、「黄色いオゾン発生器」で有名なパンサーJのオゾン発生量は7,500mg/hrと、ハンディタイプ(と呼ぶには本体重量が重いですが)のなかでは、トップクラスのオゾン発生量であり、このような多量なタイプのオゾン発生器は、主に過酷な現場が多い特殊清掃などで使用されています。
ちなみに、パンサーJの本体価格は64万円程度しますが、Amazonなどではmade in chinaの業務用オゾン発生器でオゾン発生量が5,000mg/hr(とされる)のオゾン発生器が1万円程度で売られています。
なんと価格は、パンサーJの1/64ですが、品質も1/64程度と考えるのが妥当でしょう。
1/64といえば、車に例えたら、一方の車両は300万円。もう一方は4.6万円です。
4.6万円で買える車がまともに走るでしょうか。

オゾン発生量を単純に比較すると、そのような商品も選択肢に入ってしまうため、メーカー公表のオゾン発生量に加え、そのメーカーが信頼に値するのかを確認してから、比較するのが賢明だと言えます。

2) 業務用オゾン発生器における適用範囲

家庭用オゾン発生器の適用範囲がオゾン発生量のみで構成されているのに対し、業務用オゾン発生器の適用範囲は「オゾン発生量」と「風量」で構成されています。
そのため、公表されている適用範囲を鵜呑みにする前に、必ず「風量」も確認して下さい。(次項で説明)

人や動物がいない環境で使用する業務用オゾン発生器の適用範囲は、家庭用オゾン発生器とは異なり、「大は小を兼ねる」が有効です。
つまり、対象空間が60㎡であっても、適用範囲が120㎡の製品でも何ら問題はないどころか、理論的には2倍のスピードで作業が終了します。

業務用オゾン発生器の適用範囲の平均値は、60㎡程度でしょうか。
まぁ、実際は100㎡程度の適用範囲だといろいろと使い勝手がいいと思います。

3) 風量〜適用範囲の大事なポイント

業務用オゾン発生器は、自然対流がメインの家庭用とは異なり、80㎡や120㎡など広い室内空間や、また倉庫やオフィスなど、一般家庭の天井高より高さがある空間(容積が大きくなる)で使用されるケースが多いです。
そのため、機器内部にプロペラのようなファンが搭載され、そのファンによって風を起こし、室内空間にオゾンが拡散されるような設計になっています。

風量が多量であればあるほど、生成したオゾンがきれいに拡散されていきます。
ただ、多量の風量をつくり出すためには大型のファンが必要であり、パーツコストも高めです。
そのため、基本的には「風量が多量=販売価格が高い」というような傾向があります。
業務用オゾン発生器の平均的な風量は800L/min程度という印象です。
ちなみに、自然対流がメインの家庭用オゾン発生器ならいざ知らず、業務用オゾン発生器で風量を公表していない製品は、いわゆる「モグリ」のメーカーやショップの可能性が高いので注意して下さい。

(風量の目安)
300L/min→す、少なすぎる、、、
500L/min→頼りない、、、
800L/min→平均的
1,000L/min→偏差値でいうと55くらい
1,500L/min→なかなか強い、、、
2,000L/min→100㎡超でもオゾンが均一に充満
3,000L/min超→ガチ勢/150㎡もOK

4) 口コミや評判、評価などの導入事例や実績を比較する

口コミや評判などと聞くと、今の時代、何やらステマっぽい印象を抱くかもしれませんが、オゾン発生器はまだまだメジャーとまでは言えない機器です。
そのため、幸いなことに「製品名+口コミ」や「製品名+評判」で調べても、ステマ記事はほとんど見かけません。
ただ、Amazonのレビューは対象外と考えた方が無難です。私が簡単に調べただけでも、サクラレビューを多数確認しているからです。
単純に件数を比較するのではなく、そのレビュー内容やレビューしている人は実際にどのような人なのかなどを考慮しながら確認するといいと思います。

5) 製品寿命や耐久性(放電管の数など)

業務用オゾン発生器の場合、「製品寿命=放電管」と思ってもいいくらい放電管によって製品寿命が左右され、各メーカーは放電管の寿命をもとに、製品の寿命を決めています。

放電管というのはオゾンを生成するパーツであり、オゾンを生成すればするほど摩耗していくのが普通です。
高品質な放電管を使用していれば、摩耗や劣化が少ないのは間違いありませんが、それでも、放電管が1本(個)だと、どうしたって限界があります。
そこで高品質な業務用オゾン発生器のなかには、この放電管が2本搭載されている製品があったりします。
理論的に言えば、負荷が半減(50%)するから2倍の製品寿命となりますが、実際には負荷が半減以上(60〜70%程度と言われています)なので、製品寿命も2倍以上となります。

使用頻度にもよりますので、一概には言えませんが、一般的な業務用オゾン発生器の製品寿命は2〜3年程度だと考えておくべきでしょう。
ダブル放電管仕様の製品だと、5〜7年程度は性能を維持したまま何ら問題なく使えることが多いです。

製品寿命は長ければ長いほうが実質的に安いと考えることもできますから、製品寿命は確認・比較されるのがよろしいかと思います。
ただ、放電管が1本なのに、「うちの製品は5〜10年程度はノーメンテナンスで使える」などというメーカーやショップがいるとしたら、鵜呑みにはしないほうがいいでしょう。
※放電管が1本で5〜10年の製品寿命というのは一般常識的に考えても無理があります。

6) 販売価格の比較

多くの方は、比較といえば、まず販売価格を比較しがちですが、この記事でお伝えしたとおり、その手前の1)〜5)を考慮したうえで、販売価格を比較することで、「ただ安いだけの粗悪品」をつかまされるリスクはかなり軽減されます。
安いほうが嬉しいのは、私もあなたも同じです。
しかしそれは、品質が担保されたうえでの話しですよね。
個人的には、コストパフォーマンスを重視して検討するのが良いと思います。

実績や信頼が厚い(ちゃんとした)業務用オゾン発生器の販売価格は、概ね25〜65万円程度といったところでしょうか。
オゾンマート社のオゾンクラスター1400が25万円程度なだけで、その他は40.50万円という印象です。

ちなみに、有名どころを3つあげますと、↓こんな感じです。

パンサーJ
オゾン発生量:7,500mg/hr
風量:4,333L/min
適用範囲:150㎡
販売価格:648,000円(税別)

オゾンクラスター1400
オゾン発生量:1,400mg/hr
風量:4,350L/min
適用範囲:150㎡
販売価格:248,000円(税別)

剛腕 GWN-2000S
オゾン発生量:2,000mg/hr
風量:1,800L/min
適用範囲:120㎡
販売価格:598,000円(税別)

なかでも、最近特に売れていると思われるのは、オゾンクラスター1400ですね。
オゾンクラスター1400は、アパホテル、コンフォートホテル、エイブルにサンフレッチェ広島など錚々たる企業に導入実績があり、しかも、先に書いた放電管についても2本使用する「ダブル放電管仕様」となっており、同クラスのパンサーJや剛腕シリーズを製造販売するメーカーは戦々恐々としていると関係者から聞いています。(だいたい同程度の製品の半額以下ですからね...)

そのスペックで約25万円なんて、信頼できない。ちょっと怖い。実績は?
→錚々たる企業

ということで大変売れているそうです。
この製品は、個人的にも実機を動かしたことがあり、実際に品質はきわめて高く、大変信頼できる製品だと思っています。
※パンサーJも剛腕シリーズ(GWN-2000S)も使ったことがあります。

なお、1つ注意点ですが、先に書いたオゾンクラスター1400の販売価格248,000円(税別)というのは、公式サイトのみ(公式サイトが最安値)みたいです。
楽天やAmazon、ヤフーショッピングなどでも販売されているようですが、公式サイトより1万円(税抜)高いので、買うなら公式サイトからがいいと思います。

そんなわけで、業務用オゾン発生器をお探しの方は、よく比較されたり、確認していただき、粗悪品をつかまされることがないようにご注意されてください。

ではでは、今日はこのへんで。

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