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としのはなれた友だち 3

としのはなれた友だちと外に遊びに行こうとしたとき、上着を着てくれなかったことがあった。冬場にそんなことをしていたら風邪をひいてしまうに決まっている。どうやら重ねて洋服を着るよが嫌なようで、むりやり着せても、泣き叫んでそこらへんに脱いで放ってしまう始末。どうにかして上着を着せたい。苦肉の策を投じる。

「わあ!見て〜、この上着かっこいいな〜。これ着たらもっとかっこよくなれそうじゃない?」などと言っても「かっこよくねえし」と一蹴されて終わる。なんでだよ。

でも、友だちのお母さん(妹のこと)によると、マントやポンチョ的なやつは着てくれるとのことだった。本人によれば、マントやポンチョはかっこいいし、普通の上着よりも暖かいらしい。そんなことある?

後日聞くと、友だちのお母さんは裏起毛のあったかスウェットなどを着せていた。上着を着なくてもなんとか暖かくいられるようにという、母なりの配慮。友だちのお母さんは努力の人だ。

(閑話休題。裏起毛のスウェットには難点がひとつある。かゆみが出ることだ。保湿のためにキュレルを爆塗りすることでできるだけ乾燥しないようにしているらしい。閑話休題おわり)

これは私の予想だが、きっと友だちはマントやポンチョなどを着たときに暖かくなる特殊能力のようなものをもっているのかもしれない。肌のまわりに暖かいヴェールとかがかかる的な。

私も欲しい、そんな能力が。特に足先に欲しい、冬は冷えてかなわん。


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