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Hot Pepperミラクル・ストーリー/平尾勇司/2008/★★★★☆

1980年リクルート入社し、2001年のHP事業部長、2003年に狭域ビジネスディビジョンカンパニー執行役員になられた伝説の平尾氏の名著。当時の名前や情景が事細かに語られており、おそらく現代であれば5年後だったとしても出版できない内容。
15年前の作品なのでさすがに時代遅れだと感じる描写や教訓もたくさんあるが、当時にして売上300億円、利益100億円のビジネスまで急成長させた熱狂が伝わってきます。リクルートの全国×低単価ビジネスを成り立ちを肌で感じられるので、是非読まれていない方は一読を。

▼おすすめのヒト
・数百人規模の事業に興味がある方

▼印象的なコト
・この事業は正社員だけでやっていたら絶対に成功しなかった事業である。それは、社員の人件費が高いというコスト構造悪化の意味ではない。(省略)その資質は何か。「冒険ができる」ことだ。正社員は守るべきものが多すぎる。(省略)世の中を見ても大手企業の新規事業はあきれるほど成功するものがない。
・クーポン文化を醸成しデフレスパイラルを止めて日本の街を元気にする。’(省略)価格という阻害要因を、クーポンという便利なアプローチでかわして、本当の勝負に持ち込むことができる。地元の小さなお店も大規模チェーン店との差異化が可能となり、その存在感を示せる。
・大至急全員の名前の入った組織図を作ってほしい。それとヘッドクオーターと呼ぶのはやめよう。
・「必ず勝つ」という価値観が必要となる
・型を決めて徹底的に訓練する。剣道が毎日小手100本、面100本、胴100本けいこするように。(省略)基礎ができれば応用ができる。人間の創造性を最大のレベルに引き上げるために基礎の型を訓練するんだ。つまらない失敗や壁にいつまでもぶつかって前に進めないことこそ、時間の無駄だよ。それこそ創造性発揮の機会を失っていることになる。
・土日に出社しないと達成できないのは、メンバーの問題ではない。お前の見通しの甘さと戦略の誤りが問題なのだ。お前のマネジメント能力の問題をメンバーに変化するな。今後一切の超過勤務を禁止する。
・版元長の率先し、行動する必死の姿が、組織のメンバーの心を動かす。
・サマフェスとは、1年に一度8月に「ホットペッパー」に所属する全員が温泉旅館に一泊2日で集合し、ビジョンビデオの上映、宴会、版元対抗芸能大会、花火打ち上げ、二次会、ディスコ、カラオケ大会、深夜まで三次会、そして翌日の版元対抗スポーツ大会、お昼のべーべキュー大会と、徹底して遊ぶ研修だ。
・「ホットペッパー」営業の分業化を絶対にしなかった。
・トップ営業マンだけに聞くな!売れないミドル営業マンを研究しろ!しかし、ボトム営業マンに惑わされるな!
・5分ロープレこそ型の訓練だった。過去の学習や全員のノウハウが凝縮された新規飛び込み5分間の営業の型だった。

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