尾瀬のミニ観察~第8回~
前回は、「ザゼンソウ」を紹介しましたが、今回は「ワタスゲ」についてご紹介します。
(8)「ワタスゲ」
(花期:5~6月)
ワタスゲの花の穂はツクシのような姿で枯れ草の中に立つ。それは、真っ白なわた毛と対照的な黒い鱗片につつまれていて目立たない。
ワタスゲは風媒花なのに花どきには背が低い。そのため早く開花しないと、周囲の草に囲まれて風をさえぎられ、花粉を遠くまで飛ばせなくなる。そこで鱗片を黒くし、日光を吸収して穂を暖めていると考えられる。こうして、暖まった穂は生理活性が高まって早く咲き、花粉を飛ばせるようになるのだ。
次回は、「タテヤマリンドウ」についてご紹介します!