【1分で読める7つの習慣】サバイバー

先日、とあるNPO法人さんからお声をかけていただき、小児がんサバイバーの10代20代の若い方たちと7つの習慣ワークショップを行う機会をいただきました。
周囲にはサバイバーの方はいないし、しかもシリーズで3回!さて何をどう設計したものか・・・

事務局の方からは「病室から参加する人もいるかもしれない」「治療中の人は脱毛や顔のむくみの症状がある人もいるから画面オフで」「名前だけでは男女の判断ができないから『さん付け』で」「精神的に大人以上に成熟した人もいれば、学校に通っていないので社会性の部分で難しい人もいる」「体力的に45分から1時間に1回は休憩を」「死やそれを連想させるものはNG」ここには書ききれませんが、他にも注意点がいろいろ・・・

正直言ってこれは難しい・・・と躊躇しましたが、乗りかけた船、自分ができる最大限のことをしようと決めました。

『7つの習慣』は原則ですので、国が変わっても時代が変わっても響く内容です。あとはそのコンテンツの力を信じ、彼ら彼女らをイメージしてワークを作るのみです。

ドキドキしながら迎えた当日。全員画面オフ、表情が全く見えないままで開始。今まで数えきれないほどやってきたワークショップのスタートがこんなに緊張するものだったとは!

さて、1回目のグループディスカッション。(話してくれるかな?無言だったらどうしよう・・・こうだったらこうアシストして、こうだったらこんなふうに水をむけて・・・何度も頭の中でシミュレーションしてきたから大丈夫!)緊張はマックス!高鳴る鼓動を抑え「3分間差し上げます。さあ、みなさんで話してみてください」

沈黙・・・



1秒、2秒、3秒・・・



(よし、プランA発動!ここは僕が水をむけて・・・)

「えーーっと・・・私は、リーダーっていうのは役割なのかなって思います」

かおちゃん(仮名)の発言。それに触発され、他のメンバーも発言、それにさらに触発されて他のメンバーも・・・

結局3分では話しきれず時間を1分延長して最初のディスカッションを終了。その後はディスカッションの流れでマイクをミュートにし忘れたメンバーの「ふぅん」「ああ、なるほど」「そっかー」などの声が意図せず雰囲気を作り、活発なディスカッションが最後まで続いてあっという間に90分終了。

楽しかった。ファシリテーターとして本当に楽しい90分を過ごすことができました。

『自分でコントロールできることとできないこと』というワークでは、あえて発表はさせずにそのことについて考えてもらいました。おそらく全ての参加者が自分の病気について考えたでしょう。そこでの発表はなかったものの、最後の感想で「現状を受け止め自らができることに集中する」(個人的な内容なので詳細は割愛します)という発言に目頭が熱くなりました。大人でもここまでしっかりと自分の置かれている状況を受け止めることは難しいのに・・・きっと絶望もあったでしょう、誰かや何かのせいにしたくなったこともあったでしょう。それでも前を向いて力強く生きる彼ら彼女らに抱えきれないほどの希望と力をもらって1回目を終了しました。形としてはこちらが提供する側ですが、実は多くのものをもらったのは僕でした。

来月には2回目、再来月には3回目のワークショップがあります。張り切って設計しますよ!待っていてね。

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