ゲーム

確か1997年の作品で、デヴィッド・フィンチャー監督、マイケル・ダグラス主演の映画に『ゲーム』というのがある。とても面白いミステリー映画で、私は一度しか観たことがないが、印象深く、絶対この主人公にはなりたくないなと思った。長らくソフトは廃盤で、なかなか観る機会のない作品である。

しかしながら、今回の話題には全く関係ない。

ユニコーンの1st.アルバム『Boom』の2曲目に「Game」という曲が収録されている。これと言って取り上げる話題もないが、後に『舞監なき戦い』ツアーで取り上げられたメドレーの中で歌われた際「メデューサ」という歌詞が「クソババ」に替えられていた。因みに3rd.アルバム『服部』には「デーゲーム」という曲もあるが、個人的にはこちらの方が好きである。ちょっぴりインド風な曲で、シングルカットもされて、何なら、坂上二郎もメインボーカルをとったことがある曲である。

しかしながら、やはりこれも今回の話題には気持ちいいほど関係ない。

さて。
皆様は「ゲーム」と聞いてまず何を思い浮かべるだろうか?多分、殆どの人がいわゆる「TVゲーム」を連想するのではなかろうか。いや、Switchとか携帯出来るものも含めてね。

私が幼少の頃、親が最初期に任天堂の『ファミコン』を入手した。1980年代初期の話である。
まだ私は幼稚園に行ってた頃で、まだまだ大して意識もしていなかったように思える。
しかしながら、ものの1、2年もすると、空前絶後の大ヒット作品『スーパーマリオ』が発売され、私を取り巻く未熟な環境でさえ穏やかでなくなった。当時の友達の「1upキノコが…!」「クッパが…!」などの言葉に心踊ったものである。
しかしながら、我が家では子供がゲーム機に触ることは御法度とされた。私が小学生になろうが。

当然私は昭和世代にありがちな「ゲームを持ってる友達の家に迷い込んでくる迷惑なガキ」になった。

思い出深い。
私はそこで様々な8bitの宇宙に出会った。ほぼ見てるだけ、たまにお目溢しにありついて、バーチャルの世界の広大さに息を呑んだ。今となってはプレミア化していて、到底手を出せない宇宙すら日常にあった。
年齢が上がると親の目を盗んで、友達から借りてきたソフトや、中古ゲーム屋でこっそり買ったソフトで遊んだりもした。今考えると、バレていたんだろうが…。

しかし、多分、私が中学生になる頃、宇宙の容量は16bitまで膨れ上がり、私の意識も多次元的宇宙から離れて行った。その頃「私には興味のない別次元の話」と、自己暗示を掛けた結果だと思う。

それから数年が経ち、20代前半になった私は、その頃には既に時代遅れになりつつあった『Play Station』を入手することになるが、その話はまた気が向いたら別の機会に。

ゲームらしいゲームというものには長らく触れずに年をとった。

それが、ひょんなことから、2年前(2020年)の夏、我が家に最新ゲームハードを招き入れることに相成った。無論、私の気まぐれである。

天下の『PlayStation2』である。

…今更である。何かゲームしたかったのである。
そっから何やかんやで、安くなってる古いゲームを2年間買い漁って、今や積みゲーまみれである。元来、RPGが好きなので、一本一本のスパンが長く、一向に減らんのである。
昨今のレトロゲーム高騰を見越しての、未来への投資とかではなく、ただただ、欲望の赴くまま、買い漁り、日々の忙しさに追われて、全然消費出来ない。

もう、老後の楽しみにしようとさえ思い始めている。

しかし、買って来るソフトは、ファミコン時代のリメイクだったり、その続編だったりが多い。ノスタルジーと幼少期の欲求不満解消が目的なのがよくわかる。もう、何か、恥ずかしい。

そんな感じで、我が家のマテリアルな容量がパンパンである。


…余談であるが、先日、結婚10周年を迎えた。
それに際して、子供が欲しがっていたのもあり、かこつけて、2022年10月15日、我が家にNintendoSwitchが導入された。
初ソフトは話題の『スプラトゥーン3』である。

8bitの宇宙を生きてきた私は酔う。

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