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アリエクセール散財記 DAC/DAP編(Cayin RU7/Shanling M0Pro)
「ゴールしたかもしれない」と言ったな、あれは嘘だ。
いや、正しくはゴールとは新たな始まり、だな。
先日まで行われていたアリエクのサマーセールに見事に手のひらで転がされ散財してしまいました。
ホント良くない。
ということで買ったものうち今回はDACとDAPについてのインプレを。
例によって長いんで気になるところだけ掻い摘んで読んでくださいな。
Cayin RU7(DAC)
DAC勢はiBasso DC-Eliteに行き着いているじゃないですか。
となるとやはり気になるわけですが金額的に手を出しにくいため、もう少し抑えめな製品を探した結果Cayin RU7が良さそうなので購入しました。
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ついでにDDHifi TC07Sも買いました(見た目買い)
結論としては非常に好みの音なので今後はRU7をメインDACにします。
インプレ時の環境は以下のとおりです。
iPhone 15 Pro Max(バッテリー状態:正常/最大容量98%)
Apple Musicにてロスレス/ハイレゾロスレス音源を再生
OTGケーブルは付属品(Type-C to Type-C)を使用
ローゲイン/DSD256/VOL30付近
イヤホン:Truthear NOVA、TRN Conch、KZ ZAR
いずれも4.4mmバランス接続
ディスクリート回路でDSDに変換してくれる!!(?)
DACチップではなく、128個(4ch*32)の高精度薄膜抵抗で構成された抵抗ネットワークによる『ディスクリート1-Bit DSD DAC』を採用しています。
このRU7はすべての入力信号をDSDに変換してから、ディスクリート1-Bit DSD DACでアナログ変換するという方式を採用しています。
なんかよく分からんけど多分すごい。
このおかげなのかは分かりませんが確かにSHIOと比べるとより繊細で、UA3と比べると雰囲気はウォームに感じます。
このウォームさがDSDが謳っているアナログ感なのかなと。
実はウォーム感ってあまり分かってなくて「どうせぼんやりしたのを"あたたかみ"みたいな耳触りの良い言葉で誤魔化してるんでしょ?」という穿った認識だったのですが、RU7を使ってみてウォーム感とはなんなのとかというのが分かったような気がします。
ふくよかな低音がありつつもそれだけじゃなくて高音の繊細さや解像感が失われていない、みたいな。
UA3がニュートラルかつシャッキリとした印象なのではっきりと違いが分かりました。
対してSHIOはUA3と比べると繊細さが劣るものの低音は良良い感じに出ているという印象でした。
RU7はこの2つのいいとこ取りをしたようなDACでとても満足しています。
明確に目指している方向性を感じ取れるので現在持っているDACがハイファイ志向だったり寒色系であれば違う傾向の一台として持っていてもいいかもしれません。
曲頭の音切れ(頭切れ)とプチノイズ
iPhone 15 Pro MaxとXperia 1IIいずれも体感として0.5秒未満の頭切れが発生するケースが時々ありました。
発生タイミングは定まっておらず頭切れする曲を連続で再生したり、別の曲の再生後に頭切れした曲を再生しても起こらないときは起こらないという感じです。起こる時はどちらの操作をしても起こります。
なお時間をかけて確認したわけではないのですがPC接続時(※)は発生しなかったので接続する相手によっても挙動は変わりそうです。
※OS側で32bit/384kHzに設定しfoober2000でロスレス音源を再生
Shanling M0Pro(DACモード)とスマホという組み合わせでも発生したのでRU7固有の問題というよりDACではよくあることなのかも?
これまでUA3とSHIOでたまたま起こらなかっただけかもしれません。
発生条件が限定的(タイミングがランダムかつ音源のド頭から始まる楽曲のみ)なので許容範囲かな。
例えば東京事変の『修羅場 adult ver. 』やダイヤモンドダストの『ETERNAL FLAME ~空の箱~』で発生します(どうして桃香さんがいないダイダスの曲なんて聴いてるんですか!あの曲は桃香さんの曲なんです!それを聴いてるってことは今のダイダスを認めるってことですよね!なんとか言っry)
続いてノイズの話。
無音時から音が出るタイミングでプチっというごく小さいノイズが入ります。こちらはスマホ、PC問わず入りました。
ノイズの音量はRU7側の音量によって変わることは無いため、大きめの音量でリスニングをしている人はそこまで気にならないと思います。
対してASMRやドラマCDの視聴、語学学習用途などでは気になるかもしれません。
頭切れもノイズもDSD設定やゲイン設定を変えたり、別のOTGケーブル(DDHifi TC07S/UA3付属品/SHIO付属品)に替えても発生します。iBasso CB19を使って電源を分離しても改善しませんでした。
とはいえUSB DACの中ではミドルクラスの価格帯なのでこうしたことが無ければなお良かったという感じですね。
前述の仕様をこの価格で実現するには致し方ないということかもしれません。
それを差し引いても満足しているので良しとします。
優しいラインアウトモードの仕様
車で遠出する機会がそこそこあるので車載利用の面でこの機能は惹かれました。(SHIOとUA3はどちらも非対応)
加えて下記の仕様も気が利いてていいなと思いました。
ラインアウトに設定したあとでプラグを抜くと自動的にフォーンアウト(イヤホンなどを使用する通常のモード)に戻るようになっていますので、ついうっかり切替を忘れて爆音でイヤホンを鳴らしてしまった!というような事故が起こりにくくなっています。
前述の2つのDACで車載利用を試したことがあるのですが音量を出すにはかなりボリュームを上げなければなりません。
使い終わった後にそのままイヤホンを挿すと引用にあるような事故が起きちゃうのでRU7は優しい仕様です。
ただ、メインスマホに差して使用する場合は車に戻るたびに設定しないとなので、それが億劫なら余ってるスマホを再生機として使うと良さそうです。
その場合、iBasso CB19のような電源分離タイプのケーブルでアクセサリー電源から給電している場合はエンジンオフ(DACへの給電停止)をトリガーとしてフォーンアウトに戻ります。
なので再生機から直接給電するかアクセサリー電源以外から給電必要すると快適に使えます。
音に関しては明らかに車載オーディオの音がランクアップします。
低音の質量が上がり、高音の繊細さをしっかりと感じられました。
音の違いという面ではイヤホンで聴くよりもこちらの方が違いを体感できました。
発熱はそれなり
UA3と比べると熱くなります。
聴き始めてから10分ほどから発熱が始まり30分くらい経った頃あたりでピークに達するような印象です。(室温28℃くらいで使用)
それなりに発熱してるものの付属ケースに入れて使用する分には触れないほど熱いわけではないのでいいかな。(ゲインや音量などによって変わるかもしれません)
また、OTGケーブルには熱は感じられませんでした。(RU7側および再生機側のコネクタ含む)
ただしイヤホンケーブル側はコネクタに熱が伝わって少しあたたかい感じです。ジャックとプラグの接地箇所や空気を通じて熱が伝わっているんだと思います。
ジャックに指を近づけるとモワッとした感じがあることからジャックが放熱機構のひとつになっており、そこを塞いでるイヤホンのコネクタに熱が伝わっているのかもしれません。
今のところネガティブな点とは感じていませんが、強いて言えば長期的に見た場合の内部パーツの劣化が心配というところでしょうか。
バッテリー消費もそれなり
他の操作を一切行わずに5分程度の楽曲を再生して約1~2%減りました。
私の場合は連続して聴く場合でも1時間ごとに十数分の休憩を挟んでおり、その間はRU7を外してスマホを充電できるのでそこまで気にならないですね。
外出先で使う場合も同じような感じですしモバイルバッテリーを持ち歩いているためそこまで困るような状況は無さそうです。
とはいえ備えておくに越したことはないのでスマホの充電をしながら使えるようにDDHifi TC28CProも買いました。
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こういった機材を買わずとも無線充電対応のスマホなら無線対応のモバイルバッテリーでもいいかもしれませんね。
バッテリー保護の観点では"スマホの充電をしながら"ではなく"DAC側への給電だけ"した方が良いので、iBasso CB19も買いました。
基本的にはCB19ですが場面によって使い分けるって感じです。
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スマホからDACへの給電いずれも行われないのでスマホのバッテリーに優しい
まとめ
気になる点はいくつかあるものの総じて満足度は高いです。
イヤホンとの相性ですが、個人的にはTruthear NOVAよりもTRN Conchで聴いた印象が良い感じです。
Conchのドンシャリのシャリの角を滑らかにし、かつ寒色傾向の音を程よくウォームにして39℃くらいのちょうどいい湯加減(個人差あり)にしてくれるみたいな。
このあたりはもしかすると寒色系という要因だけじゃなくてドライバ数とかも関係してるかもですね。
あとNOVAについてはそもそも音が完成されているため変化を感じ取りづらいというのもあるかもしれません。
こういうのが楽しいよなーーポタオデはーーーー!
しばらく使ってみてまた何か気付いたことがあれば書こうと思います。
ちなみにこれまでメインだったUA3はPC用にしました。これでPCでも4.4mmバランス接続が使えます。
最近KZ ZARで管弦楽を聴くとめちゃくちゃ迫力が出て良いことに気付いたので間もなくリリースされるFF14黄金のレガシーで活用しようと思います。壮大なゲーム音楽との相性が抜群です。
Shanling M0Pro(DAP)
こちらはDAPというよりはLDAC受信可能なレシーバーとして使うために購入しました。
デカくて重いスマホを家事中にポケットに入れておきたくないのと、DAC繋いだまま屈んだりするとコネクタ折っちゃいそうで怖いので。
iPhoneはLDAC非対応(2024年6月現在)だけど、サブのXperia 1IIがLDAC送信対応なのでそちらメインで使おうと思います。
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他の候補としてはFiiO BTR7もありましたが、あくまで「安価かつ小型軽量でそこそこ良い音」という点を最優先にしました。とくに家事中なんかはしっかりと聴き込むわけではないので。
操作やUI/UXはややクセあり
スワイプで戻るなどスマホでお馴染みの操作なのですが判定範囲が若干分かりにくく初めのうちは戸惑います。慣れればなんてことは無いです。
画面が小さいので指がそこそこ大きい私はちょっと操作しづらいです。
あとBT接続やDACとして使用してる間は排他モードとなり、設定を変えたい場合はいちいち切断しないとなのはちょっとイマイチ。ゲイン切り替えとかもできないので。
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差し直さないと再度DACモードにならないのはかなりイマイチ
単独の再生機として使っても意外と良い
手持ちの音源を入れて単独の再生機としても使ってみました。
ストリーミング視聴が中心なのでBTでスマホと繋いだ方が楽曲の幅は広がりますが、端末間の距離やスマホのバッテリーを気にしなくていいのでより身軽で快適です。
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NEWS 『音楽』
プレイリスト作成がダルい
上に書いたように画面が小さくて操作しづらいのでPCやスマホで作りたいのdすが、公式的にはSDにファイル突っ込んでプレイリスト用ファイルにひたすらパスを書いてねということです。
これがマジでだるい。というか苦行。
で、他の方法としてはfoober2000を使った方法があります。
現実的なところとしてはこっちの方法となりますね。全然楽です。
とはいえPCを起動したりPCとM0Proを接続していないと編集できない(※)のでちょっと億劫ですね。
※パスがM0ProのSDカードのルート基準のため
せっかくSyncLinkでスマホからM0Proにアクセスできるんだからそこから編集させてよー、というのが本音です。
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あ、でもスマホでM0Proの制御できるのはかなりいい感じです。
これだけでも大画面のDAP感あります。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145203403/picture_pc_47b594760b3a271a4a8960bd882efe7e.png?width=1200)
※アートワークはなぜか表示されない
まとめ
単体ではメインDAPとしては力不足ですが用途に合っていればしっかり使えます。
特に私の場合はLDAC受信機としての用途ですし使い勝手よりもコンパクトさを優先したのでM0Proはぴったりです。
なお身軽さに全振りならKZ AZ09 Proがおすすめです。
QCD2pinしか使えないし、変換コネクタ使うとイヤホンによってはケース収まらない可能性もありますが…。
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※Truthear ZEROはケースに入りませんでした
以上です。
DAC/DAP編と題しましたが、イヤホン編は気が向いたら書きます。
イヤホンに関しては音という主観的な内容を取り上げないとなので対して書けない気もするので。
もし書いた際は暇つぶしにでも読んでもらえれば幸いです。
では。
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