ハピエンチャレンジ② 2015.11.13

※弊ブログ、空想異次元論争からの引っ越し記事です

・花京院さんとメディア展開

さて公式メディアでの花京院さんといえばコブラゲー以外死亡率100%であることが有名ですね(執筆当時)
かぷんこは花京院を2度殺しますが、果たして死んだからといって花京院は不幸なのか、ということですよ

だって考えてみてくださいよ、死んだら全部バッドエンドなら生きとし生けるもの全部バッドエンドですよ。あなたも私もいつか皆死ぬ
少なくともかぷんこの普通院エンド以外無駄死にはしてないと思うのでその辺掘り下げていこうと思います
普通院が無駄死にと言っちゃう訳も次で言います


・花京院さんと役割論

なんか胡散臭い単語出てきましたがそれは置いといて、
私が思うに花京院はストーリーにおいて役割を果たすと死ぬ人だと思います
これは花京院だけじゃなく、ジョジョ以外の漫画でもそうだけども

じゃあ花京院の役割は何よ?って聞かれたらそれは仲間のサポートだと思います
あくまで彼はサポート役だと思ってます

彼が敵とタイマンはるのはどうしようもないとき(クワガタ、孤立した死神、直指名されたF-MEGA)で後は戦闘に加わるときはサポート役してます(Jガイル戦と運命の車輪、ダン戦とか。とどめはポルナレフか承太郎に譲ってる)
DIO戦は言葉悪いですが承太郎以外ほぼサポートですけどね。「まずようわからんDIOの能力を解き明かす」という超大切な役割を持った花京院はそれを達成して、それでな、そういうことなんですよ

花京院本人も法皇の結界はDIOを倒すためではなくあくまで「DIOの能力を解き明かすため」使っています
運命の車輪戦で言ってた「ぼくは自分を知っている……」の言葉通りに自分の実力を把握してるし、自分ではDIOは倒せないってわかってたんでしょうね
アニメのCMさぁ……反則だぜ


しかし話的に役割が終わったので殺しました!はあまりにもアレなので花京院さん個人からの考察もしましょう

まず花京院さん個人の旅の目的を整理します
複数あるし解釈で分かれますが概ね
①DIOから受けた屈辱を晴らすこと
②助けてくれた承太郎やDIOのせいで倒れたホリィさんの助けとなること(恩返し)
それで旅を続けるうちに③(生まれて初めて)気のおけない仲間で同じ目的を共有しそれを実行することというのが主でしょうか
③はほぼ私見ですけどね
①は「DIOを自分の手で倒すこと」ではなくあくまで「プライドのための汚名返上」なことがミソだと思ってます

だから、DIOへの恐怖を乗り越えてもう一度DIOと対峙できた時点で①は達成できたのです
初めてDIOに会ったとき怖くてゲロって挙げ句の果てに操られた自分が情けなくて、我に返ったとき、DIOにもう一度会うチャンスがあったからついてった
承太郎についてくる理由を聞かれたときの「よくわからない」はそのままの意味じゃなく、承太郎に助けられたときに助けた理由を聞いたときに「ようわからん」だったことを受けての返答だと思ってます
2人の性格がよく出てるやりとりだと思います

②と③も、あくまで皆でDIOを倒すことなので花京院自身がとどめを刺す必要はない。DIOが消えればホリィさんは助かるし、目標達成ですので

DIOの館に入る前の唐突な死亡フラグ「ぼくはこれから起こることに後悔はない」というセリフは、自分の実力を、仲間の強さを知っている花京院の「皆で力を合わせれば絶対DIOは倒せる、けどその途中で死ぬかもしれない、でもそうだとしても構わない」という意思の表れだと思います


・花京院さんと友達

さて旅の最後で本懐を遂げた花京院さんですが、ここで花京院らしいのがちゃんと最期まで仲間のことを想っていったところで、花京院の死が嘆かれる一方称賛される所以ではないでしょうか

しかもそのサポートのための「半径20mの結界」はハイエロファントを「昔のように誰にも気付かれなくして」DIO討伐の一手にするという
気付いてくれる人がいたから、気付かれなくすることに抵抗がなくなったのでしょうか

死んでもいいと思ってたのは他の仲間も同じで、でも死んでもいいとは言ったが死にたいとは言っていない!なのですが時止めする人には時止めする人しか敵わないので、花京院は死に、ジョセフとポルナレフは蘇生と瀕死という結果になります
この差は運かなぁと

花京院は「この先何人心が通い合える人に出会えるのか?」という疑問に見せた諦めを見せてましたが、それが4人(+1匹)も出会えてしまった
待ち焦がれた存在と出会い最後は気高く散っていった

これが彼の幸せなんじゃないかな、と思います

終わりよければすべてよしじゃあないけども、間違いなくあの旅が彼の人生の最高潮でありクライマックスです
ニウムのアオリのノミネート作品で皆大好き「17年の孤独、50日の友情」は今延々と言ってきたことを凝縮してますね
輝くエメラルドも好きですけどね

ここまで長々と書いといて結論が「原作 is God」なんですが
言いたいのは原作のあの終わりは決して悲劇じゃないんだよってことです

じゃあかぷんこの普通院は何がいかんのかというと帰りの飛行機で死んだことです
DIOが死んだ後すぐだったら良かったのです
飛行機に乗る→つまり日本に帰る→明るい未来が見えてしまう→ここで無慈悲な人生強制終了

そりゃ承太郎もびっくりで動揺しますわ
「嘘だろカプコン!」と叫びました
もちろんカプコンは「ああうそだぜ!」とは言ってくれないんですけどね

もしかしたらここで恐怖ではなく人生強制終了を乗り越える先に違う幸せがあるのか?(ここでフラグ)


・花京院典明は幼かった

ここからは蛇足
見た目が大人びてるって話ではないです
まぁある意味大人びてますが、ある意味では実年齢より子どもです

花京院が最期に日本に残してきた両親のことを想うシーンあるじゃないですか
あまりにも他人事すぎませんか?
きっと悲しむだろうな、じゃねぇよ絶対悲しいわ

DIOと対峙する前にもヴァニラ戦で力尽きたアヴドゥルとイギーを思い出して勇気付けられてるところもありましたね

死んだ人には想いを馳せても、残される人のことをあまり考えてない

17歳だったらもうちょっと考えられるはず
この辺ヴァニラ戦で成長したポルナレフと対比になってるかも

以前のポルナレフは怒りに突っ走って1人でJガイルの復讐に行こうとしてたけど、2回もアヴドゥルに庇われ、懐かないと思ってたイギーに助けられ、ポルナレフは残された命を大切にすることを知ったのだと思います
5部?イタリアのマフィア?アーキコエナイ

そんなわけで「花京院は大人びてるって言われてるけど年相応なとこもあるし子どもなとこもあるんだよ」って話でした
花京院典明ってなんだよ(哲学)


これを友人に読んでもらった結果
「これがハピエンならロミジュリもハピエンだ」
「死ななきゃハッピーエンド、という意見には賛同できないが少なくとも死んだらハッピーエンドではない」

との追い打ちもいただきました!ありがとう!

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